5.6. シリアルポート

このセクションでは、SGD 経由で表示される Windows アプリケーションのシリアルポートへのアクセスを設定する方法について説明します。

このセクションの内容は、次のとおりです。

5.6.1. シリアルポートへのアクセスを設定する

シリアルポートへのアクセスを設定するには、次の設定手順が必要です。

  1. アプリケーションサーバーで COM ポートマッピングを有効にします。

    「Microsoft Windows アプリケーションサーバーの設定」を参照してください。

  2. SGD ユーザーのシリアルポートへのアクセスを有効にします。

    「SGD でのシリアルポートアクセスの有効化」を参照してください。

  3. クライアントデバイスのシリアルポートへのアクセスを設定します。

    「クライアントデバイスの設定」を参照してください。

5.6.2. Microsoft Windows アプリケーションサーバーの設定

シリアルポートにアクセスできるのは、Windows リモートデスクトップセッションホスト上で COM ポートマッピングが有効になっている場合だけです。COM ポートマッピングをサポートする Windows プラットフォームの詳細については、「SGD で使用するための Microsoft Windows リモートデスクトップサービス の構成」を参照してください。

5.6.3. SGD でのシリアルポートアクセスの有効化

シリアルポートへのアクセスはすべてのユーザーに対してデフォルトで有効になっています。シリアルポートが無効になっている場合は、シリアルポートへのアクセスをすべてのユーザー、または特定のユーザーに対して有効にすることができます。

ユーザーが Windows アプリケーションを起動すると、SGD はまずそのユーザー、次にそれより上の組織階層のすべての親オブジェクトのユーザープロファイルをチェックして、シリアルポートへのアクセスが有効になっているか無効になっているかを確認します。チェックされたすべてのオブジェクトが親の設定を使用するように構成されている場合は、グローバル設定が使用されます。

SGD サーバー間のファイアウォールによって、シリアルポートに必要な接続が妨げられる場合があります。「SGD サーバー間のファイアウォール」を参照してください。

5.6.3.1. シリアルポートへのアクセスを有効にする方法

  1. Administration Console で、「グローバル設定」 → 「クライアントデバイス」タブに移動し、「シリアルポートマッピング」チェックボックスを選択します。

    「シリアルポートマッピング」チェックボックスは、デフォルトで有効に設定されています。

  2. (オプション) Administration Console で、組織、組織単位、またはユーザープロファイルオブジェクトの「クライアントデバイス」タブに移動します。

    1. 「親の設定をオーバーライド」または「グローバル設定のオーバーライド」チェックボックスを選択します。

    2. 「シリアルポートマッピング」属性を設定します。

      シリアルポートへのアクセスを有効にするには、「有効」チェックボックスを選択します。シリアルポートへのアクセスを無効にするには、「有効」チェックボックスの選択を解除します。

    組織または組織単位オブジェクトを設定している場合は、これにより、その組織または組織単位内のすべてのユーザーが影響を受けます。

    注記

    行なった変更は、新しいユーザーセッションでのみ有効になります。

5.6.4. クライアントデバイスの設定

Windows リモートデスクトップサービスセッションでマップされるシリアルポートを決定するために、クライアントデバイスの構成が必要になる可能性があります。

UNIX および Linux クライアントプラットフォーム上では、ユーザーは、マップされるすべてのシリアルデバイスに対する読み取りおよび書き込みアクセス権を持っている必要があります。SGD は、次のうちの最初に一致したものを使用します。

  1. SUN_MAP_SERIALPORTS 環境変数でリストされたシリアルポート。

    このリスト内の各シリアルポートはセミコロンで区切られ、serial device=com-port-name という形式をしています。次に例を示します。

    /dev/ttyS0=COM1;/dev/ttyS4=COM8

    =com-port-name の部分はオプションですが、省略されている場合、シリアルポートは Windows アプリケーションセッションで COMx にマップされます。ここで、x はリスト内のシリアルポートの位置です。

  2. ユーザーのクライアントプロファイルにリストされているシリアルポート。

    ユーザーのクライアントプロファイルの <localsettings> セクション内の <serialports> エントリには、マップされるシリアルポートがリストされます。「クライアントプロファイルの設定」を参照してください。

    <serialports> エントリは、手動で追加する必要があります。

    シリアルポートは、上記と同じ形式でリスト表示されます。

    注意

    ユーザーがクライアントプロファイルを編集していないと、profile.xml ファイルに加えられた手動の変更は、ユーザーが次回ログインしたときにすべて失われます。

  3. SUN_DEV_SERIAL 環境変数でリストされたシリアルポート。

    これは単一のシリアルデバイスです (たとえば、/dev/ttyS2)。これは、Windows アプリケーションセッション内で常に COM1 にマップされます。

Microsoft Windows クライアントプラットフォームでは、SGD は、次のうちの最初に一致したものを使用します。

  1. ユーザーのクライアントプロファイルにリストされているシリアルポート。

    ユーザーのクライアントプロファイルの <localsettings> セクション内の <serialports> エントリには、マップされるシリアルポートがリストされます。「クライアントプロファイルの設定」を参照してください。

    <serialports> エントリは、手動で追加する必要があります。

    このリスト内の各シリアルポートはセミコロンで区切られ、serial device=com-port-name という形式をしています。

    COM1=COM5;COM2=COM8

    =com-port-name の部分はオプションですが、省略されている場合、シリアルポートは Windows アプリケーションセッションで COMx にマップされます。ここで、x はリスト内のシリアルポートの位置です。

    注意

    ユーザーがクライアントプロファイルを編集していないと、profile.xml ファイルに加えられた手動の変更は、ユーザーが次回ログインしたときにすべて失われます。

  2. COM1 - COM9 のうちで使用可能なポート。

    SGD Client は、ポート COM1 - COM9 を開こうとします。検出された COM ポートは、Windows アプリケーションセッション内と同じ COM ポート番号にマップされます。