E.1. SGD で提供するログインスクリプト

SGD で提供するログインスクリプトはすべて /opt/tarantella/var/serverresources/expect ディレクトリに格納されています。

SGD のログインスクリプトは、Tcl (version 8.4) と Expect (version 5.43) で作成されています。Expect は Tcl を拡張し、プログラムと対話するための追加のコマンドを提供します。

Tcl の詳細については、「Tcl Developer Exchange」を参照してください。

Expect の詳細については、「The Expect Home Page」を参照してください。

ログインスクリプトは、アプリケーションの設定時に使用できるスクリプトと、共通のコードを含むスクリプトに分類できます。使用可能なスクリプトについては、次のセクションを参照してください。

E.1.1. アプリケーションの設定時に使用されるログインスクリプト

アプリケーションに使用されるログインスクリプトは、次のように設定します。

  • Administration Console で、アプリケーションオブジェクトの「起動」タブにある「ログインスクリプト」属性を使用します。

  • コマンド行で、tarantella object コマンドに --login script コマンドオプションを使用します。

次の表に、SGD で提供されるものの中でアプリケーションオブジェクトの「ログインスクリプト」属性として設定できるログインスクリプトと、それらの使用目的を示します。

スクリプト名

説明

unix.exp

文字型アプリケーションと X アプリケーション用の標準ログインスクリプト。

「ログインスクリプト」属性が空白の場合は、このスクリプトがデフォルトで使用されます。

すべてのアプリケーションの接続方法で使用できます。

securid.exp

アプリケーションサーバーの認証用 SecurID を使っている場合、unix.exp をこれで置き換えます。

「RSA SecurID を使用したアプリケーション認証」を参照してください。

windows.exp

Windows アプリケーション用の標準ログインスクリプト。

「ログインスクリプト」属性が空白の場合は、このスクリプトがデフォルトで使用されます。

3270.exp

3270 アプリケーション用の標準ログインスクリプト。

「ログインスクリプト」属性が空白の場合は、このスクリプトがデフォルトで使用されます。

すべてのアプリケーションの接続方法で使用できます。

このスクリプトは、UNIX プラットフォーム用の TeemTalk 端末エミュレーションソフトウェアを実行するコマンドを構築します。

5250.exp

5250 アプリケーション用の標準ログインスクリプト。

「ログインスクリプト」属性が空白の場合は、このスクリプトがデフォルトで使用されます。

すべてのアプリケーションの接続方法で使用できます。

このスクリプトは、UNIX プラットフォーム用の TeemTalk 端末エミュレーションソフトウェアを実行するコマンドを構築します。

vms.exp

仮想メモリーシステム (VMS) アプリケーションサーバー上で実行されている X アプリケーションまたは文字型アプリケーションで使用されます。

すべてのアプリケーションの接続方法で使用できます。

「VMS アプリケーションの構成」を参照してください。

vmsrexec.exp

VMS アプリケーションサーバー上で実行されている X アプリケーションまたは文字型アプリケーションで使用されます。

アプリケーションの「接続方法」が rexec である従来のアプリケーションオブジェクトで使用されます。

unixclass.exp

シャドウィング可能な UNIX プラットフォームセッションの作成に使用されるスクリプト。仮想教室の状況で使用されます。

「仮想教室の作成」を参照してください。

winclass.exp

シャドウィング可能な Windows セッションの作成に使用されるスクリプト。仮想教室の状況で使用されます。

「仮想教室の作成」を参照してください。

pupil.exp

仮想教室の状況で講師をシャドウィングする際に受講者によって使用されるスクリプト。

「仮想教室の作成」を参照してください。

E.1.2. 共通のコードを含むログインスクリプト

次の表に、SGD で提供されるものの中で共通のコードを含むログインスクリプトと、それらの使用目的を示します。これらのスクリプトは、アプリケーションオブジェクトの「ログインスクリプト」属性としては設定できません。

スクリプト名

説明

runsubscript.exp

ほかのすべての SGD ログインスクリプトを呼び出すために使用される標準のラッパーログインスクリプト。

ログインスクリプトに使用を許可する環境変数を設定します。

procs.exp

ほかのスクリプトから呼び出されます。

共通の Tcl プロシージャーを定義します。

vars.exp

ほかのスクリプトから呼び出されます。

ほかのログインスクリプトで使用される変数、メッセージ、およびタイムアウト時間を定義します。

securid-vars.exp

securid.exp から呼び出されます。

SecurID 認証に必要な追加の変数とメッセージを定義します。

xauth.exp

procs.expclassroom.exp から呼び出されます。

X 認証プロセス (シャドウィングのための X 認証権限を含む) を処理するために使用されます。

classroom.exp

unixclass.expwinclass.exp、および pupil.exp から呼び出されます。

シャドウィング対象の X ディスプレイを取得するための共通の手続きを定義します。

unixwin.exp

Citrix Independent Computing Architecture (ICA) プロトコルを使用するように設定された Windows アプリケーションに対して使用します。

このスクリプトは、ユーザーの PATH に、Merge または ICA UNIX クライアントソフトウェアのインストール先ディレクトリが含まれていることを前提にしています。

SCO Merge または Citrix ICA プロトコルは SGD ではサポートされなくなりましたが、従来の Winndows アプリケーションオブジェクトはこれらのプロトコルを引き続き使用できます。

wcpwts.exp

Microsoft リモートデスクトッププロトコル (RDP) プロトコルを使用するよう設定された Windows アプリケーション用に、windows.exp によって呼び出されます。

wincenter.exp

WinCenter または Citrix UNIX Integration Service プロトコルを使用するように設定された Windows アプリケーション用に使用します。

WinCenter と Citrix UNIX Integration Services プロトコルは SGD ではサポートされなくなりましたが、従来の Windows アプリケーションオブジェクトはこれらのプロトコルを引き続き使用できます。