D.62. tarantella print move

キューに入れられた印刷ジョブを SGD サーバー間で移動します。

SGD サーバーが一時的に使用できない場合は、このコマンドを使用して、そのサーバー上で「印刷されないままになっている」印刷ジョブを移動できます。

注記

このコマンドでは、現在 SGD 印刷待ち行列に入っている印刷ジョブのみが移動されます。SGD 印刷待ち行列は、/opt/tarantella/var/print/queue にあります。

構文

tarantella print move --server serv [ --printer printer_name ]
                    [ --cups { y | n |auto } ]
                    [ --preserve ]

説明

次の表は、このコマンドで使用可能なオプションを示しています。

オプション

説明

--cups

印刷ジョブの移動元の SGD サーバーが CUPS (Common UNIX Printing System) を使用していることを示します。

このオプションを使用しない場合は、デフォルトの auto が使用されます。つまり、SGD は、CUPS が使用されているかどうかを検出しようとします。CUPS が誤って検出される場合は、このオプションを使用して、CUPS が使用されている (y) かいない (n) かを SGD に指示します。

--preserve

SGD が印刷ジョブをターゲット SGD サーバーに移動するのではなく、コピーするように強制します。元の印刷ジョブは、SGD 印刷待ち行列に保持されます。

注記

元の SGD サーバー上で SGD 印刷サービスが再開されたときに、印刷ジョブが削除されていない場合は、それらの印刷ジョブが印刷されます。

--printer

印刷ジョブの移動先の SGD サーバー上のプリンタの名前。この引数を空白のままにすると、デフォルトの tta_printer が使用されます。

--server

印刷ジョブの移動先の SGD サーバーの完全修飾ピア DNS 名。

次の例では、このコマンドが実行されている SGD サーバーの印刷ジョブを、SGD サーバー boston.example.com 上の tta_boston という名前のプリンタに移動します。

$ tarantella print move \
--server boston.example.com --printer tta_boston