SGD Gateway のインストール時に、SGD Gateway ホストで使用可能なメモリーに応じて、Adaptive Internet Protocol (AIP) および HTTP の同時接続の最大数が自動的に構成されます。SGD Gateway の Java 仮想マシン (JVM) に割り当てられるメモリーサイズも、この接続数に応じて最適化されます。
SGD Gateway のインストール後に、見込まれる SGD ユーザー数およびこれらのユーザーが実行するアプリケーションの数に応じて、デフォルトの設定を調整できます。その際は、JVM のメモリーサイズも調整する必要があります。この処理は、SGD Gateway の調整と呼ばれます。
見込まれる接続数に対して JVM のメモリーサイズが不足すると、SGD Gateway が動作しなくなり、それ以降の接続をすべて拒否する場合があります。この場合は、十分な JVM メモリーが使用できるように SGD Gateway を調整する必要があります。SGD Gateway で java.lang.OutOfMemoryError
のエラーメッセージが表示された場合は、調整が必要な可能性があります。
SGD Gateway を調整するには、次の作業を実行します。
AIP 接続の最大数を変更します。「AIP 接続の最大数の変更」を参照してください。
HTTP 接続の最大数を変更します。「HTTP 接続の最大数の変更」を参照してください。
JVM のメモリーサイズを変更します。「JVM のメモリーサイズの変更」を参照してください。
AIP 接続の最大数はインストール時に構成されます。デフォルトの設定は、SGD Gateway ホストで使用可能なメモリーリソースによって異なります。
使用している配備に応じて、この設定をより適した値に変更できます。SGD Gateway で使用される AIP 接続の最大数を計算する方法の詳細については、「AIP 接続数の計算」を参照してください。
AIP 接続の最大数を変更するには、gateway config edit コマンドの --routes-aip-maxcon
オプションを使用します。たとえば、AIP 接続の最大数を 3000 に変更するには、次のコマンドを実行します。
# /opt/SUNWsgdg/bin/gateway config edit --routes-aip-maxcon 3000
実行した変更を有効にするには、SGD Gateway を再起動する必要があります。
HTTP 接続の最大数はインストール時に構成されます。この設定は、同時ユーザーの最大数を定義します。デフォルト値は 100 です。
HTTP 接続の最大数を変更するには、gateway config edit コマンドの --routes-http-maxcon
オプションを使用します。たとえば、HTTP 接続の最大数を 200 に変更するには、次のコマンドを実行します。
# /opt/SUNWsgdg/bin/gateway config edit --routes-http-maxcon 200
実行した変更を有効にするには、SGD Gateway を再起動する必要があります。
HTTP 接続と AIP 接続の最大数を変更する場合は、SGD Gateway の JVM に割り当てられているメモリーサイズの変更も必要になることがあります。これを行うには、/opt/SUNWsgdg/proxy/etc/tuning_parameters
ファイルで次の設定を編集します。
-Xms
– JVM の初期メモリーサイズ (バイト単位)
-Xmx
– JVM の最大メモリーサイズ (バイト単位)
これらの設定では、K
(キロ) および M
(メガ) 修飾子を使用できます。たとえば、960K = 960K バイト、512M = 512M バイトです。
JVM メモリーサイズの値を計算する方法の詳細については、「JVM のメモリーサイズの計算」を参照してください。
JVM の設定に対して十分なメモリーリソースがシステムに設定されていることを確認してください。
実行した変更を有効にするには、SGD Gateway を再起動する必要があります。
SGD Gateway で使用される JVM メモリーの量は、AIP および HTTP の同時接続数によって異なります。
各 SGD Gateway 接続に約 300K バイトの JVM メモリーが必要なので、必要な JVM メモリーは次のように求められます。
(AIP 接続数 + HTTP 接続数) x 300K バイト
たとえば、SGD Gateway で 500 人の SGD ユーザーがそれぞれ 2 つのアプリケーションを実行するとします。AIP 同時接続の最大数は次のようになります。
(2 + 3) x 500 = 2500 AIP 接続
SGD Gateway では、SGD Web サーバーに対する十分な数の HTTP 同時接続も処理する必要があります。この例では、HTTP 接続の最大数は次のとおりです。
250 HTTP 接続
したがって、必要な JVM メモリーは次のようになります。
(2500 + 250) x 300K バイト = 約 806M バイト
/opt/SUNWsgdg/proxy/etc/tuning_parameters
ファイル内で、-Xms
および -Xmx
パラメータを、計算された JVM 値に設定します。-Xms
および -Xmx
は通常、パフォーマンス上の理由で同じ値に設定されます。