1.6. 既知の問題

1.6.1. Oracle Linux プラットフォームでは Hyper-V デスクトッププロバイダ用のテンプレートをインポートできない (バグ ID 12307034)
1.6.2. Oracle Linux プラットフォームでは、キオスクセッションが初期化されるまで GDM グリータが表示される (バグ ID 12577080)
1.6.3. Intel HD オーディオアダプタを備えたデスクトップで一部のコマンドが動作しない (バグ ID 13043495)
1.6.4. Oracle Linux プラットフォームでは、Oracle VDI Release 3.3 から Release 3.3.1 へのアップデートが失敗する場合がある (バグ ID 13102417)
1.6.5. Oracle Solaris プラットフォームでは、Oracle VDI Release 3.2.2 から Release 3.3.1 にアップデートすると、キオスクセッションが保持されない (バグ ID 13106177)
1.6.6. Windows XP Professional および Windows RDP では、ホットデスクリダイレクトが動作しない (バグ ID 13102493)

1.6.1. Oracle Linux プラットフォームでは Hyper-V デスクトッププロバイダ用のテンプレートをインポートできない (バグ ID 12307034)

Oracle VDI を Oracle Linux プラットフォームで使用する場合は、iscsi-initiator-utils パッケージが必須です。このパッケージを使用して、iSCSI イニシエータファイル /etc/iscsi/initiatorname.iscsi を作成します。このファイルがないか、空の場合は、データベースエントリの空白にしてはならないフィールドの値が空白になり、Hyper-V デスクトッププロバイダ用のテンプレートのインポート時に NullPointerException が発生します。

回避方法は次のとおりです。

  1. iSCSI イニシエータファイルが存在し、空でないことを確認します。

    cat コマンドを使用して、ファイルの内容を確認します。次に、正しく構成されたファイルの例を示します。

    # cat /etc/iscsi/initiatorname.iscsi
    InitiatorName=iqn.1994-05.com.redhat:bd25643d1f24
  2. iSCSI イニシエータファイルを作成します。

    iscsi-initiator-utils パッケージをインストールまたは再インストールすることによって、iSCSI イニシエータファイルを作成できます。また、コマンド行を使用して生成することもできます。

    別途提供された .rpm ファイルから iscsi-initiator-utils パッケージをインストールする場合は、インストール時に --noscript オプションを使用しないでください。使用すると、必要な一部のファイルがインストールされなくなります。パッケージをインストールするには、root ユーザーで次のコマンドを実行します。

    # rpm -ivh --nosignature iscsi-initiator-utils-<version>.rpm

    コマンド行でファイルを生成するには、root ユーザーで次のコマンドを実行します。

    # printf "InitiatorName=`iscsi-iname`\n"  > /etc/iscsi/initiatorname.iscsi
  3. iSCSI デーモンを再起動します。

    root ユーザーで次のコマンドを実行します。

    # /etc/init.d/iscsi stop
    # /etc/init.d/iscsi start

1.6.2. Oracle Linux プラットフォームでは、キオスクセッションが初期化されるまで GDM グリータが表示される (バグ ID 12577080)

GDM 構成ファイルでグリータキーを編集することによって、この動作を防止することができます。

  1. /etc/gdm/custom.conf ファイルを編集します。

  2. [daemon] セクションを探し、グリータキーを置き換えます。

    次の行を変更します。

    Greeter=/usr/libexec/gdmgreeter

    変更した行は次のようになります。

    Greeter=/opt/SUNWkio/lib/gdm/kioskgreeter /usr/libexec/gdmgreeter

1.6.3. Intel HD オーディオアダプタを備えたデスクトップで一部のコマンドが動作しない (バグ ID 13043495)

オーディオアダプタのタイプとして Intel HD が指定されたデスクトップでは、次のコマンドは動作しません。

  • vda desktop-show

  • vda desktop-getprops

  • vda desktop-setprops

回避方法は、代わりに Oracle VDI Manager を使用することです。

1.6.4. Oracle Linux プラットフォームでは、Oracle VDI Release 3.3 から Release 3.3.1 へのアップデートが失敗する場合がある (バグ ID 13102417)

Oracle Linux プラットフォームでは、Oracle VDI Release 3.3 から Release 3.3.1 へのアップデートが失敗する場合があります。その結果、Sun Ray Software サービスやユーザーインタフェースが応答しなくなります。

回避方法は次のとおりです。

  1. Oracle VDI Center のすべてのホストで Cacao を停止します。

    root ユーザーで次のコマンドを実行します。

    # /opt/sun/cacao2/bin/cacaoadm stop -f -i vda
  2. Oracle VDI Release 3.3.1 へのアップデート手順に従います。

    詳細については、「Oracle VDI の 3.3.1 への更新」を参照してください。

  3. Sun Ray Software サービスとユーザーインタフェースが有効であることを確認します。

    有効でない場合は、Oracle VDI Center の各ホストで、root ユーザーとして次のコマンドを実行します。

    # /opt/SUNWut/sbin/utrestart

1.6.5. Oracle Solaris プラットフォームでは、Oracle VDI Release 3.2.2 から Release 3.3.1 にアップデートすると、キオスクセッションが保持されない (バグ ID 13106177)

Oracle Solaris プラットフォームでは、Oracle VDI Release 3.2.2 プラットフォームから Release 3.3.1 プラットフォームにアップデートすると、既存の Sun Ray 認証マネージャ構成 (utpolicy) が保持されません。その結果、キオスクセッションが無効になり、ユーザーが Oracle VDI にログインできなくなります。

回避方法は次のとおりです。

  1. アップデートを開始する前に、既存の Sun Ray 認証マネージャ構成をメモに書き留めます。

    既存の構成を確認するには、root ユーザーで次のコマンドを実行します。

    # /opt/SUNWut/sbin/utpolicy
  2. アップデートが終了したら、構成を検証します。

    root ユーザーで次のコマンドを実行します。

    # /opt/SUNWut/sbin/utpolicy

    構成が正しくない場合は、root ユーザーで次のコマンドを実行して修正します。

      # /opt/SUNWut/sbin/utpolicy <policy>
    

    次はその例です。

     # /opt/SUNWut/sbin/utpolicy -a -g -m -z both -k both -u both

    または、Sun Ray 管理ツールにログインし、「詳細」タブに移動して、「システムポリシー」の設定を修正します。

1.6.6. Windows XP Professional および Windows RDP では、ホットデスクリダイレクトが動作しない (バグ ID 13102493)

Windows XP Professional 仮想デスクトップでは、Windows RDP (MS-RDP) をプールのデスクトッププロトコルとして選択した場合、元の VDI Center へのホットデスクリダイレクトが動作しません。

回避方法は、代わりに Oracle VDI RDP (VRDP) を使用することです。