端末で、次のコマンドをトリガーします。
/opt/SUNWvda/lib/vda-client -u <user>
処理が想定どおりに進んだら、vda-client によって対応するデスクトップの起動がトリガーされ、IP (10.16.46.208 など) または DNS 名 (xpdesktop01 など) が返され、ユーザーのデスクトップにアクセスできるようになります。RDP ポートがデフォルトと異なる場合は、IP/DNS 名に追加されます (10.16.46.208:49259 または xpdesktop01:49259 など)。
その情報に基づいて、デスクトップへの RDP 接続を確立できます。
vda-client によって IP または DNS 名が返されない場合、Oracle VDI はユーザーディレクトリ内のユーザー ID を解決できない可能性があります。
それを確認するには、「ユーザーディレクトリで何らかの問題が発生しています。さらに詳しい情報を記録するようにログレベルを調整してもよいですか」 の説明に従って、ディレクトリサービスに対するログレベルを変更します。
Cacao ログファイルで次のタイプのエントリを確認します。
FINEST: userId=<user ID> -> DN=<dn>
詳細については、「Oracle VDI ログファイルを確認する方法」を参照してください。
<dn> が null の場合、ユーザー id
<test user>
と一致するユーザーがユーザーディレクトリ内に存在しないことを意味します。「LDAP フィルタと属性の編集方法」の説明に従って、属性
ldap.userid.attributes
のリストをディレクトリスキーマに合わせてカスタマイズする必要がある場合があります。
<dn> が null 以外の場合、ユーザー id
<test user>
と正確に一致するユーザーがユーザーディレクトリ内に存在することを意味します。
ユーザーが Oracle VDI にログインできても、仮想マシンが応答せず、デスクトップを使用できない場合があります。
このような場合の解決方法は、デスクトップを再起動することです。この作業は、管理者が行うことも (vda desktop-restart コマンドなどを使用)、ユーザーが行うこともできます。
ユーザーがデスクトップを再起動する場合は、最初にデスクトップから切断する必要があります。そのためには、マウスを画面上部に移動して、リモートデスクトップのプルダウンメニューで「X」をクリックします。デスクトップ選択画面が表示されたら、応答のないデスクトップを選択し、「リセット」ボタンをクリックしてそのデスクトップを再起動します。デスクトップの再起動は、従来の PC を再起動する場合と同様です。未保存のデータが失われる可能性があることを示す警告も表示されます。デスクトップが再起動されると、デスクトップ選択画面から接続できるようになります。次のプロバイダタイプによって提供されるデスクトップは、この方法では再起動できません。
汎用デスクトッププロバイダ
Microsoft リモートデスクトッププロバイダ
Sun Ray キオスクセッションプロバイダ
Oracle VDI では、通常、次のような理由で上記のメッセージが返されます。
ユーザーに直接割り当てられたデスクトップがない。
ユーザーにプールが割り当てられているが、プール内のデスクトップが使用できないか、自由に使用できるものがない。
デスクトップは選択されているが、使用不可の状態になっている (通常、何らかの理由でデスクトップの起動が失敗しました)。
このメッセージが表示されたら、Cacao ログファイルを確認してください。「Oracle VDI ログファイルを確認する方法」を参照してください。
根本原因を明らかにするには、次の手順に従います。
デスクトップ/プールの割り当てがシステムで正しく認識されていることを確認します。
Oracle VDI のキオスクログインでは、内部 CLI (vda-client) を使用してその情報を取得できます。この CLI は、次のように端末から手動でトリガーできます (root 権限は不要です)。
$ /opt/SUNWvda/lib/vda-client -a query -u <user> Password: xxxxx Windows 7,Windows7000003,8,User
CLI では、ユーザーのパスワードを入力するように求められます。したがって、キオスクセッションログイン画面と同様の資格情報を入力する必要があります (システムで認証が無効になっている場合も、vda-client CLI によってパスワードの入力を求められますが、空のままにして構いません。この場合、入力は検証されません)。
何も問題がなければ、デスクトップ/プールの割り当ての CSV リストが提供されます。形式は次のようになっています。
<pool name>,<desktop name>,<desktop ID>,<origin>
ここでエラーが表示されるか、割り当てが報告されない場合は、Cacao ログを確認してください。vda-client 要求を処理する ClientRequestWorker のエントリを探してください。
... Jun 26, 2009 12:10:47 PM com.sun.vda.service.client.ClientRequestWorker run FINEST: Received request from vda-client (127.0.0.1): query(user=username) ... Jun 26, 2009 12:10:49 PM com.sun.vda.service.client.ClientRequestWorker run FINEST: Sent response to vda-client: Windows 7,Windows70000003,8,User ...
問題の原因としては、次のような複数のことが考えられます。
認証が失敗しました
ユーザー名が LDAP に存在しないため、ユーザー DN を特定できませんでした
特定したユーザー DN に対するデスクトップ割り当てが見つかりませんでした
要求の受信と応答の送信の間のログエントリから、何らかの洞察を得ることができます。
手順 2 が正しく終了したら、ユーザーのデスクトップを要求します。
この処理も vda-client CLI で行うことができます。
$ /opt/SUNWvda/lib/vda-client -a start -u <user> \ [-P <poolname> [-D <desktopId>]] Password: xxxxx servername:49281
poolname パラメータと desktopId パラメータは、複数のデスクトップが割り当てられていて、特定のデスクトップを起動する場合にのみ必要です。割り当てられているデスクトップまたはプールが 1 つしか存在しない場合 (または単にデフォルトデスクトップを起動する場合)、これらのパラメータを指定する必要はありません。問題がなければ、CLI によってユーザーのデスクトップ/仮想マシンの名前 (または IP) が返されます。必要に応じて、そのあとにコロンと RDP ポート番号が付けられます。
処理に失敗した場合 (CLI によってエラーが報告された場合)、再度ログを確認してください。
... Jun 26, 2009 12:25:14 PM com.sun.vda.service.client.ClientRequestWorker run FINEST: Received request from vda-client (127.0.0.1): start(user=username) .... Jun 26, 2009 12:25:18 PM com.sun.vda.service.client.ClientRequestWorker run FINEST: Sent response to vda-client: servername:49281 ....
ここでも、要求の受信と応答の送信の間のログエントリから、何らかの問題に関する洞察を得ることができます。
一般的な問題の 1 つとして、デスクトップを起動する適切なホストが存在しないことが挙げられます。その場合、最初にデスクトップ/仮想マシンを実行するためのメモリーがあるかどうかを確認してください。
いくつか制限はありますが、Sun Ray クライアントに表示される Oracle VDI ログイン画面は調整可能です。
会社のロゴ (左上) を追加したり、デスクトップログイン/選択ダイアログ (画面中央) の背景をカスタムイメージに置き換えたりすることができます。ただし、ボタンや入力要素のテキスト位置や色を変更することはできません。この制限により、固定サイズの背景イメージを使用する必要もあります。そうしないと、ダイアログの入力要素が画面上の不適切な位置に表示されます。
カスタムイメージは、/etc/opt/SUNWkio/sessions/vda
のキオスクセッションディレクトリに配置します。ファイルに対するアクセス権
(すべてのユーザーが読み取り可能)
が正しいことを確認してください。ファイル名は、それぞれ
dialog_background.png
および
company_logo.png
にしてください。作業を開始するにあたって、必要に応じて、以下のサンプル背景イメージをダウンロードし、必要な変更を加えて構いません。
既存の Sun Ray キオスクセッションを終了するか (終了ボタンをクリック)、Sun Ray サービスのコールドリスタートを実行して新しいキオスクセッションを強制的に作成します。Oracle VDI のログイン/デスクトップ選択画面にイメージが表示されるようになります。
代わりに、デフォルトの Oracle VDI キオスクセッションを調整後のバージョンで置き換えることもできますが、この方法はさらに複雑です。Oracle VDI の Web サービス API には、Oracle VDI サービスと通信して、割り当てられているデスクトップのリストを取得したり、デスクトップを起動したりするのに必要な機能がすべて用意されています。この Web サービス API を使用すると、独自の GUI (ログイン画面およびデスクトップ選択画面) を作成できますが、その場合、プログラミング作業が増えます。
接続可能な仮想マシンがあることを確認します。
ゲストオペレーティングシステムでリモートアクセスが正しく構成されていることを確認します。
Oracle VDI ホストが vCenter または Oracle VM VirtualBox ホストのいずれかと通信できることを確認します。
vCenter サーバーのファイアウォールによって通信がブロックされている可能性があります。
ユーザー名またはパスワードが間違っている可能性があります。
Windows のゲストの OS に VMware のツールがインストールされていることを確認します。
Microsoft RDP を使用して Windows 7 デスクトップに接続する場合は、ユーザーに 30 秒以内にログインしてもらうようにします。
Windows 7 のデフォルト設定では、30 秒以内にログインする人がいないと、RDP 接続が切断されます。
Ubuntu のネットワーク動作は旧式の「Debian
スタイル」であり、MAC
アドレスを変更するたびに
(複製を行うたびに)、ネットワークインタフェース名が
1
上がるようになっています。そのため、稼働中のネットワーク構成を取得するには、管理者がマウスを数回クリックする必要があります。この問題は、テンプレート準備時に
Oracle VM VirtualBox の MAC アドレス範囲 (08:00:27:*) を
/lib/udev/rules.d/75-persistent-net-generator.rules
の「永続ネット」機構から除外し、/etc/udev/rules.d/70-persistent-net.rules
を削除することによってのみ解決できます。
永続ネットの変更の詳細は、http://ubuntuforums.org/archive/index.php/t-1045715.html を参照してください。
ユーザーがセッションから切断すると、デフォルトでは、最初にアクセスした Sun Ray サーバーにリダイレクトされます。コマンド行を使用して、リダイレクション動作を構成できます。
最初にアクセスした Sun Ray サーバーにリダイレクトされるようにするには、次のコマンドを実行します。
# /opt/SUNWvda/sbin/vda settings-setprops -p client.autoredirect.firstserver=enabled
直近にアクセスした Sun Ray サーバーにリダイレクトされるようにするには、次のコマンドを実行します。
# /opt/SUNWvda/sbin/vda settings-setprops -p client.autoredirect.firstserver=disabled