4.12. グローバル Oracle VDI Center について

4.12.1. Oracle VDI Center - ホームと外部
4.12.2. ゲストプール
4.12.3. Oracle VDI のログインおよびデスクトップセレクタダイアログ

グローバル Oracle VDI Center は、地理的に離れている複数のサイトのある会社にとって便利な機能です。そのような環境では、ユーザーがあるサイトから別のサイトに移動し、ホーム Oracle VDI Center にある自分のデスクトップにアクセスする必要がある可能性があります。グローバル Oracle VDI Center は、単一の Oracle VDI 環境からわかる基本的な「ホットデスク」の経験を拡張し、複数の Oracle VDI 環境を包含します。

グローバル Oracle VDI Center は、グローバルなユーザーディレクトリインフラストラクチャーの存在を前提とします。グローバル Oracle VDI Center は常に有効ですが、ユーザーディレクトリを準備していないかぎり、この機能を利用することはできません。ユーザーディレクトリを準備する方法については、「「グローバル Oracle VDI Center 用にユーザーディレクトリを準備する方法」」セクションを参照してください。

4.12.1. Oracle VDI Center - ホームと外部

Oracle VDI Center は、1 つ以上の Oracle VDI ホストから構成される個々の Oracle VDI 環境です。ユーザーは通常作業している地理的な場所にある 1 つの Oracle VDI Center に属し、これをホーム Oracle VDI Center と言います。ホーム Oracle VDI Center で直接作業しているユーザーは、スタンドアロンの Oracle VDI Center 環境との違いに気付きません。ユーザーディレクトリが適宜準備され、ユーザーが外部 Oracle VDI Center から作業する場合、ユーザーは、ホーム Oracle VDI Center に切り替えるか、使用可能なゲストプールのいずれかからデスクトップを取得する可能性があります。

4.12.2. ゲストプール

ゲストプールは、「ゲスト」フラグがオンになっているプールで、現在接続している Oracle VDI Center 上のデスクトップまたはほかの非ゲストプールが割り当てられていないユーザーにデスクトップを提供します。ユーザーがこの条件を満たしているときにのみ、ゲストプールはデスクトップセレクタダイアログに表示されます。

プールは、Oracle VDI Manager または CLI を使用してゲストプールとして設定できます。必須ではありませんが、ゲストプールの推奨設定は次のとおりです。

  • 柔軟性のあるデスクトップ割り当て

  • リソースが不必要に消費されないようにするための小さな「推奨サイズ」

  • リソースが不必要に消費されないようにするための少数の「空きデスクトップ」

  • 万一の場合に同時に作業することが予想されるゲスト数に応じた大きな「最大サイズ」

4.12.3. Oracle VDI のログインおよびデスクトップセレクタダイアログ

起動直後の Oracle VDI ログインダイアログの外観は、グローバル Oracle VDI Center のない以前のリリースの外観と変わりません。ユーザーがユーザー名とパスワードを入力すると、ユーザーディレクトリのグローバル Oracle VDI Center 関連のデータに基づいて、現在のホーム Oracle VDI Center に接続しているか、外部 Oracle VDI Center に接続しているかが判別されます。現在のユーザーにそのようなデータが見つからない場合、現在の Oracle VDI Center はユーザーのホーム Oracle VDI Center であると見なされます。

ユーザーがホーム Oracle VDI Center に接続しても、Oracle VDI の以前のリリースと比較してユーザーエクスペリエンスの見地からは何も変わりません。しかし、ユーザーが外部 Oracle VDI Center に接続すると、デスクトップセレクタダイアログに次のようないくつかのエントリが含まれるようになります。

  1. 1 つまたは複数のゲストプールエントリ (そのようなプールが管理者によって適切に構成されている場合)。ユーザーはこれらのゲストプールから外部 Oracle VDI Center 上のローカルデスクトップを取得できます。以前は構成されたゲストプールのいずれかかからデスクトップを取得していたユーザーに対しては、ゲストプールではなくデスクトップセレクタダイアログ内にこのデスクトップが表示されます。これは、ユーザーに以前にデスクトップやほかの非ゲストプールが割り当てられていない場合、ゲストプールはデスクトップセレクタ内でのみ表示されるためです。

  2. ユーザーが自分のホーム Oracle VDI Center に切り替えることができるようにするエントリ。

ユーザーが自分の Oracle VDI Center に切り替えることを選択すると、現在のセッションはそのユーザーのホーム Oracle VDICenter にリダイレクトされます。ユーザーが自分のホーム Oracle VDI Center に切り替えると、ユーザー名が入力された Oracle ログインダイアログがふたたび表示されますが、パスワードはもう一度入力する必要があります。

認証に成功すると、デスクトップセレクタダイアログが表示され、ユーザーに割り当てられたデスクトップとプールが示されます。