Oracle VDI Release 3.3 には、次の新機能が追加されています。
Oracle Linux プラットフォームのサポート
Oracle VDI および Oracle VDI Hypervisor のインストールプラットフォームとして、Oracle Linux 5.6 がサポートされるようになりました。サポートされているのは、64 ビットのプラットフォームのみです。32 ビットのプラットフォームはサポート対象外です。Oracle VDI サーバーの場合、Oracle VDI Center のすべてのホストで同じオペレーティングシステムを使用する必要があります。
Linux プラットフォームのそのほかの要件の詳細は、Oracle VDI ホストおよび Oracle VDI Hypervisor を参照してください。
2 台のサーバーだけの高可用性構成
以前のリリースで使用されていたバンドル版 MySQL Cluster データベースは、組み込み MySQL サーバーデータベースに置き換えられています。この変更によって、Oracle VDI Center で 2 台のホストを使用するだけで、高可用性構成を実現できるようになりました。Oracle VDI Center に二次ホストを追加するとすぐに、高可用性が自動的に有効になります。一次 Oracle VDI ホスト上のマスターデータベースと二次ホスト上のスレーブデータベースの間では、非同期レプリケーションが使用されます。Oracle VDI Center に別の二次ホストを追加しても、データベースロールは割り当てられません。
詳細については、「組み込みの MySQL サーバーを使用した高可用性構成」を参照してください。
以前のリリースからアップデートする場合は、アップデート時に行われる構成変更の詳細を「Oracle VDI の 3.3.1 への更新」で確認してください。
仮想化ホストへのインストールのサポート
Oracle VDI は、仮想化ホストにインストールできるようになりました。
仮想化ホストを使用する際の重要な考慮事項については、「仮想化環境での Oracle VDI Center」を参照してください。
インストールとアップデートの簡略化
インストールとアップデートのプロセスが簡略化され、ソフトウェアのインストール後に再起動が不要になりました。
詳細は、「Oracle VDI をインストールする方法」および「Oracle VDI の 3.3.1 への更新」を参照してください。
ロールベースの管理
このリリースでは、ロールベースの管理が導入されています。事前に定義されたロールセットを使用して、会社やデスクトッププロバイダへのアクセスを制御できます。ユーザーは、領域に対する読み取りアクセスまたは書き込みアクセスを持ちます。Oracle VDI Manager の最上位カテゴリは、ロールにその領域へのアクセスが割り当てられている場合にのみ表示されます。コマンド行では、root ユーザー以外も vda コマンドおよびサブコマンドを実行できます。root ユーザー以外がコマンドを実行すると、毎回パスワードの入力を求められます。独自のロールを追加することはできません。
詳細については、「Oracle VDI の管理者」を参照してください。
新しい Sun Ray キオスクセッションデスクトッププロバイダ
新しいデスクトッププロバイダでは、標準の Oracle VDI デスクトップの代わりに、既存の Sun Ray キオスクモードセッションタイプを使用できます。Sun Ray キオスクセッションプロバイダを使用すると、Oracle VDI 自体には用意されていないセッションタイプへのアクセスを提供できます。たとえば、Sun Ray VMware View コネクタなどの別のブローカを使用してリモートデスクトップに接続したり、ロックダウンされた Web ブラウザで Web ベースのアプリケーションにアクセスできるようにすることができます。
詳細は、「Sun Ray キオスクセッションプロバイダについて」を参照してください。
VMware リンククローンのサポート
このリリースでは、VMware リンククローンがサポートされています。リンククローンを使用すると、複数の仮想マシンで親仮想マシンと仮想ディスクを共有し、同じソフトウェアインストールを使用できるようになります。リンククローンは完全な複製よりもすばやく作成でき、必要なディスク容量も少なくて済みます。
リンククローンのサポートを有効にする方法の詳細は、「VMware リンククローンを有効にする方法」を参照してください。
リモートデスクトップサービスファームの構成の簡略化
リモートデスクトップサービスホストがファームまたは NLB クラスタに参加している場合、(ws-man による) リモートデスクトップサーバーホストの追加構成は不要です。
詳細については、「Microsoft リモートデスクトッププロバイダの RDS ファームの管理」を参照してください。
ユーザーによるデスクトップのリセット
ユーザーは、管理者やコールセンターの助けを借りなくても、独自のデスクトップを再起動できます。デスクトップセレクタダイアログには、ユーザーがデスクトップを選択してリセットできるリセットボタンが用意されています。
詳細については、「ユーザーはログインできますが、デスクトップが応答しません」を参照してください。
Web サービス API
Oracle VDI には、サードパーティのツールと簡単に統合できるよう、Web サービスインタフェースが追加されています。このインタフェースを使用すると、ユーザーに割り当てられたデスクトップを問い合わせて、起動したり、リセットしたりすることができます。
サポートバンドル
Oracle VDI では、ログファイルと重要なシステム構成を含むサポートバンドルを生成できます。Oracle サポートは、この情報を使用して、システムの問題の分析および診断を実行できます。
詳細は、「サポートバンドル」を参照してください。