3.2. Oracle VDI のシステム要件

3.2.1. Oracle VDI のハードウェア要件
3.2.2. Oracle VDI でサポートされているインストールプラットフォーム
3.2.3. Oracle Linux プラットフォームの要件
3.2.4. Oracle Solaris プラットフォームの要件
3.2.5. 時刻の同期

3.2.1. Oracle VDI のハードウェア要件

Oracle VDI には非常に基本的なハードウェア要件があります。お客様は、次の要件を満たすかぎり、新しいハードウェアと既存のハードウェアのどちらを使用することもできます。

  • 少なくとも 1 つの 2.0GHz x86-64 (x64) CPU

  • 最低 4G バイトの RAM

  • 最低 32G バイトのディスク容量

これらの要件は、ホストが Oracle VDI 専用で使用されることを前提としています。

ハードウェアのサイジングは、Oracle VDI の配備を計画する場合の非常に重要な部分です。サイジングの基本的なガイドラインの一部は、8章パフォーマンスとチューニングで説明しています。サイジングに関する詳細なサポートについては、Oracle の営業またはサポート担当者にお問い合わせください。

3.2.2. Oracle VDI でサポートされているインストールプラットフォーム

Oracle VDI でサポートされているインストールプラットフォームを次に示します。

オペレーティングシステム

サポートされているリリース

Oracle Linux (64 ビット)、x86 プラットフォーム

5.6

Oracle Solaris (64 ビット)、x86 プラットフォーム

Solaris 10 リリース 10/09 (update 8) 以降

注: Solaris 11 はサポートされていません。

同じ Oracle VDI Center 内のすべてのホストは、同じオペレーティングシステムを使用する必要があります。同じ Oracle VDI Center 内でオペレーティングシステムを混在させて使用することはサポートされていません。

Oracle Linux プラットフォームで最高のパフォーマンスを得るには、Oracle Unbreakable Enterprise Kernel を使用します。

Oracle VDI でサポートされているインストールプラットフォームを仮想化することができます。「仮想化環境での Oracle VDI Center」を参照してください。

3.2.3. Oracle Linux プラットフォームの要件

Oracle Linux プラットフォームでの Oracle VDI には、特定のパッケージをインストールする必要があります。Oracle VDI のインストールスクリプトによって、ソフトウェアをインストールする前にこれらのパッケージが確認されます。必須パッケージが不足している場合、インストールスクリプトはホストに有効な yum リポジトリが構成されていることを確認し、yum コマンドを使用してパッケージが使用可能かどうかを確認します。不足している必須パッケージが使用可能である場合、続行するように要求され、パッケージがダウンロードされてインストールされます。yum リポジトリが構成されていない場合、または必須パッケージが使用できない場合はインストールが失敗し、インストールする必要がある必須パッケージのリストが表示されます。Oracle VDI をインストールするには、これらの依存関係を解決する必要があります。必須パッケージの確認は、Oracle VDI の新規インストールの場合のみに実行されます。

ソフトウェアをインストールする前に、yum が正しく構成され、機能していることを確認することをお勧めします。

Oracle VDI では、Oracle Linux システムがランレベル 5 (X ベースのログイン画面を使用する完全なマルチユーザーモード) で実行されている必要があります。

iSCS デーモンの状態の確認

Oracle VDI ホストでは iSCSI デーモンが実行されている必要があります。確認するには、次のコマンドを使用します。

/etc/init.d/iscsi status

デーモンが実行されていない場合は、次のコマンドを使用してデーモンを起動します。

/etc/init.d/iscsi start

SELinux の構成

SELinux の設定が適用されていると、Oracle VDI は正常にインストールされますが、構成が失敗します。SELinux Administration ツール (system-config-selinux) または /usr/sbin/setenforce 0 コマンド (このコマンドによって設定が permissive に変更される) を使用して、SELinux の設定を permissive または disabled に変更します。

3.2.4. Oracle Solaris プラットフォームの要件

Oracle Solaris プラットフォームでは、エンドユーザーディストリビューションをインストールして、Oracle VDI が必要とするライブラリを取得する必要があります。

Oracle VDI では、Oracle Solaris システムがランレベル 3 (共有の NFS リソースを持つマルチユーザーレベル) で実行されている必要があります。

3.2.5. 時刻の同期

Oracle VDI ホストでは時刻が同期されていることが重要です。すべてのホストの時刻の同期をとるには、ネットワークタイムプロトコル (NTP) ソフトウェアを使用します。

Oracle VDI を構成するときに、そのホストに NTP が構成されているかどうかが確認されます。NTP が構成されていない場合、Oracle VDI Center に追加された最初のホスト (一次ホスト) が自動的に NTP サーバーとして構成され、Oracle VDI Center の二次ホストは自動的に一次ホストの時刻と同期をとります。NTP は構成されているがホストの時刻が同期されていない場合、Oracle VDI の構成時に警告が表示されます。