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アプリケーションの負荷分散プロパティーの編集

SGD の負荷分散は、アプリケーションサーバーの負荷分散のプロパティーを編集することによって調整できます。負荷分散プロパティーは、プロパティーファイルに保存されていて、テキストエディタを使って編集できます。次の 3 つのプロパティーファイルがあります。

このページでは、プロパティーファイルの編集方法と編集可能なプロパティーについて説明します。プロパティーの使用方法の詳細については、「アプリケーションの負荷分散の調整」を参照してください。

プロパティーの編集は、目的をはっきり理解している場合にだけ行なってください。

グローバル負荷分散プロパティーファイル

tier3lb.properties ファイルには、アレイ内の SGD サーバーに対するデフォルトの負荷分散プロパティーが含まれています。このファイルは、/opt/tarantella/var/serverconfig/global ディレクトリにあります。これらの負荷分散プロパティーは、アレイのプライマリ SGD サーバーでのみ編集してください。変更を加えたファイルは、プライマリサーバーからセカンダリサーバーにコピーされます。

tier3lb.properties プロパティーファイルのプロパティーには、tarantella.config.tier3lb.weighting のように、プロパティー名の前に tarantella.config.tier3lb という接頭辞が付いています。

次の表に、変更可能なプロパティーと、SGD が最初にインストールされたときのプロパティーのデフォルト値を示します。また、各プロパティーがどのような目的で使用されるか、およびアプリケーションサーバー固有のプロパティーファイルでプロパティーを上書きできるかどうかについても説明します。

プロパティー デフォルト値 目的 上書きできるかどうか
connectretries 3 CPU および メモリーの使用量の更新を要求するために、SGD サーバーからアプリケーションサーバーに接続を試みる回数。 いいえ
listeningport 3579 負荷分散サービスから送信されるデータを待機するために SGD サーバーが使用する UDP ポート。 いいえ
longtimeout 900 SGD サーバーが次にアプリケーションサーバーへの一連の接続を試みるまでの一時停止期間 (秒)。 いいえ
maxmissedsamples 20 失われたサンプルの数。アプリケーションサーバーに関する CPU および メモリーのデータの信頼性を計算するために使用されます。 いいえ
probe.listeningport 3579 SGD サーバーからの要求 (更新の送信をいつ開始するか、など) を待機するときに負荷分散サービスが使用する TCP ポート。 はい
probe.percentchange 10 使用される CPU および メモリーの増減率のしきい値。使用率がこのしきい値以上に増減したら、SGD サーバーに報告されるものとします。 はい
probe.replyfrequency 30 負荷分散サービスが測定した CPU およびメモリーの値を SGD サーバーに送信する間隔 (秒)。このプロパティーの最小値は 2 です。 はい
probe.samplerate 15 CPU およびメモリーを測定する間隔 (秒)。このプロパティーの最小値は 1 です。 はい
probe.windowsize 3 CPU およびメモリーの平均使用率を計算するために使用される、CPU およびメモリーの測定回数。このプロパティーの最小値は 1 です。 はい
scaninterval 60 SGD サーバーの負荷分散対象アプリケーションサーバーリストを走査する間隔 (秒)。 いいえ
shorttimeout 60 SGD サーバーが次にアプリケーションサーバーへの接続を試みるまでの間隔 (秒)。 いいえ
sockettimeout 5 ソケットのタイムアウト (秒)。 いいえ
updatelimit 5 負荷分散サービスがいつ更新データの送信を停止したかの計算に使用される制限。 いいえ
weighting 100 負荷測定の重み付け (他のアプリケーションサーバーに対する相対値)。 はい

次のプロパティーも tier3lb.properties プロパティーファイルにありますが、決して変更しないでください。

過去の書式設定済みテキストのスキップtarantella.config.name=tier3lb
tarantella.config.type=server

アプリケーションサーバーの負荷分散プロパティーファイル

サーバー固有の負荷分散プロパティーファイルを作成することにより、アレイのデフォルトプロパティーの一部を上書きできます。このファイルは、/opt/tarantella/var/serverconfig/global/t3hostdata ディレクトリに手動で作成する必要があります。サーバー固有のプロパティーファイルは、アレイのプライマリ SGD サーバーでのみ作成してください。このファイルは、プライマリサーバーからセカンダリサーバーにコピーされます。

上書きできるプロパティーについては、前のセクションの表を参照してください。

サーバー固有のプロパティーファイルのプロパティーには、tarantella.config.tier3hostdata.weighting のように、プロパティー名の前に tarantella.config.tier3hostdata という接頭辞が付いています。

サーバー固有のプロパティーファイルを作成するには、次の手順を行います。

  1. プライマリ SGD サーバーにスーパーユーザー (root) としてログインします。
  2. /opt/tarantella/var/serverconfig/global/t3hostdata ディレクトリに移動します。
  3. template.properties ファイルをコピーして、同じディレクトリに hostname.properties という名前のファイル (paris.indigo-insurance.com.properties など) を作成します。
  4. ファイルをテキストエディタで開きます。
  5. tarantella.config.tier3hostdata.name プロパティーが含まれる行を見つけます。
  6. 「=」の後ろに、アプリケーションサーバーの完全修飾名を追加します。名前は引用符で囲みます。ホスト名の各部分はバックスラッシュを使用してエスケープする必要があります。たとえば、ホスト paris.indigo-insurance.com にプロパティーを適用するには、".../_ens/o\=Indigo Insurance/cn\=paris" と入力します。
  7. 上書きするプロパティーが含まれる行の「#」を削除して、コメントを解除します。コメントを解除するのは、アレイのデフォルトに変更を加えるプロパティーだけです。

    template.properties ファイルには、サーバー固有のファイルを作成するときに役立つコメントが記述されています。

  8. 上書きするプロパティーの値を変更します。
  9. 変更を保存してファイルを閉じます。
  10. プライマリ SGD サーバーをウォームリスタートします。
    過去のコマンド構文またはプログラムコードのスキップ# tarantella restart --warm

負荷分散サービスのプロパティーファイル

負荷分散サービスのプロパティーファイルには、UNIX または Linux プラットフォームのアプリケーションサーバー上で負荷分散サービスが初回起動時および再起動のたびに使用する設定が含まれています。

このプロパティーファイルは、アプリケーションサーバーの Sun Secure Global Desktop Enhancement Module と同じディレクトリにインストールされます。デフォルトでは、/opt/tta-tem です。

これらのプロパティーの変更は、サポートから依頼された場合か、アプリケーションサーバーの物理メモリーまたは仮想メモリーを変更したときに Sun Secure Global Desktop Enhancement Module を再インストールしなかった場合のみ行なってください。

これらのプロパティーを変更する場合は、手動で負荷分散サービスを停止して再起動する必要があります。

UNIX サーバーのプロパティーファイルのプロパティーには、tarantella.config.tier3loadbalancing.port のように、プロパティー名の前に tarantella.config.tier3loadbalancing という接頭辞が付いています。

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