Secure Global Desktop 4.40 管理者ガイド
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> SGD Client の使い方
SGD Client は SGD の一部であり、クライアントデバイス上にインストールされます。これがないと、アプリケーションを実行できません。このページで説明する内容は、次のとおりです。
SGD Client は次のいずれかのモードで動作します。
クライアントプラットフォームによって異なりますが、SGD Client の稼動中は、システムトレイやワークスペーススイッチにアイコンが表示されます。
SGD Client には次のような機能があります。
SGD Client は、自動でインストールする方法と手動でインストールする方法があります。
Java™ テクノロジを有効にした Web ブラウザがあれば、URL http://server.example.com/sgd
で示されるページを開いた時点で、自動的に SGD Client がインストールされます。ここで、server.example.com
は SGD サーバーの名前です。
注 Microsoft Windows Vista プラットフォームで Internet Explorer を使用する場合、SGD Client のダウンロードとインストールを自動的に実行するには、Internet Explorer の「セキュリティ設定」の「信頼済みサイト」リストに SGD サーバーを追加しておく必要があります。
自動インストールの場合、SGD Client のバージョンが異なれば、別々のディレクトリにインストールされます。したがって次のようになります。
SGD Client は次のディレクトリにインストールされます。
homedrive\Documents and Settings\username\Local Settings\Temp\tcc\version
実際の場所は、ユーザーの権限、オペレーティングシステム、および使用される Java Plug-in によって異なります。
注 ユーザーがローミングユーザープロファイルを持っている場合は、「ローミングプロファイルを持つ Microsoft Windows ユーザー」を参照してください。
$HOME/.tarantella/tcc/version
自動インストールで、SGD Client のインストール先を細かく制御する場合は、SGD Client をインストールし、SGD Web サービスを使ってインストール先を指定する、ユーザー独自の Web アプリケーションを開発してください。
Microsoft Windows クライアントデバイスを使用するユーザーは、ローミングユーザープロファイルを持つことができます。ローミングユーザープロファイルにより、ユーザーがどの Microsoft Windows コンピュータを使用する場合でも、同じ環境が提供されます。Microsoft Windows ユーザーがローミングユーザープロファイルを持っている場合、デフォルトでは、ユーザーのログオフ時に削除されるディレクトリに SGD Client がインストールされます。ローミングされるディレクトリに SGD Client が自動的にインストールされるようにするには、次の設定を実行する必要があります。
/opt/tarantella/webserver/tomcat/version/webapps/sgd/resources/jsp
webtopsession.jsp
ファイルのバックアップを作成します。
次に例を示します。
# cp webtopsession.jsp ~webtopsession.jsp
webtopsession.jsp
ファイルを編集します。
tccRoaming
行を次のように変更します。
String tccRoaming = "true";
webtopsession.jsp
ファイルを保存します。この変更を加えたあとは、SGD Client は Microsoft Windows クライアントデバイス上の次のディレクトリにインストールされます。
homedrive\Documents and Settings\username\Application Data\Temp\tcc\version
手動インストールの場合、SGD Client のインストール先はどこでも任意の場所に決めることができます。SGD Client は、SGD Web Server ホームページ (http://server.example.com
) からダウンロード、インストールします。「Install the Sun Secure Global Desktop Client」リンクをクリックしてください。Sun Secure Global Desktop Client のダウンロードページには、SGD Client をダウンロード、インストールする手順が記載されています。
Microsoft Windows クライアントデバイスの場合、デフォルトのインストール先ディレクトリは homedrive\Program Files\Sun\Secure Global Desktop Client
です。さらに、SGD Client のショートカットが Windows 「スタート」メニューに追加されます。
注 クライアントプラットフォームによっては、手動インストールができない場合もあります。
SGD Client を適切に設定して、SGD サーバーに接続できるようにする必要があります。接続設定はクライアントデバイスに格納されたクライアントプロファイルに定義します。プロファイルで次のような事項を制御できます。
注 SGD Client が SGD サーバーに接続できるのは、どちらも同じメジャー/パッチ (4.xx) バージョン番号である場合に限ります。
プロファイルは、ユーザーが接続する SGD サーバーごとに 1 つずつあります。プロファイルは、ユーザーが SGD サーバーに接続するとダウンロードされます。SGD Client を手動でインストールした場合、SGD Client の初回起動時に、初期接続情報を確認するよう要求されます。
ユーザーは通常、Web ブラウザを起動し、http://server.example.com/sgd
という URL にアクセスすることにより、SGD にログインします。このようにして SGD に接続すると、自動的に SGD Client がダウンロード、起動されます。一方、SGD Client をコマンド行から起動し、SGD サーバーに接続することも可能です。この場合も SGD Client は、Webtop モード、統合モードのどちらでも実行できます。
SGD Client は、Microsoft Windows クライアントプラットフォームでは tcc
コマンドで、そして UNIX、Linux、または Mac OS X のクライアントプラットフォームでは ttatcc
コマンドで起動します。次に例を示します。
tcc [ -profile name ] [ -loginurl url ] [ -preferredlanguage lang ] [ -logdir file ] [ -use-java ] [ -version ] [ -help ]
引数 | 説明 |
---|---|
-profile name |
SGD Client の起動時に使うプロファイル名。
現状では、SGD サーバーごとに 1 つ、Default というプロファイルがあるだけです。 ある特定のサーバー用のプロファイルを指定する場合は、 注 プロファイル名には大文字と小文字の区別があります。 |
-loginurl URL |
ログイン URL。プロファイルで URL が定義されていてもこちらが優先します。 |
-preferredlanguage lang |
SGD Client のダイアログやメッセージに使われる言語。プロファイルに言語が定義されていても、この指定が優先します。サポートされている言語には次のようなものがあります。
|
-logdir file |
SGD Client のログファイルが作成されるディレクトリです。 |
-use-java |
SGD Client での Java テクノロジの検出を有効にします。 |
-version |
SGD Client のバージョン番号を表示します。 |
-help |
ヘルプ情報を表示します。 |
注 引数では大文字と小文字が区別されます。
コマンド行にユーザー名やパスワードを指定することはできません。しかしユーザーが自動的にログインするよう SGD Client を設定することは可能です。
SGD Client のコマンド行を使用して、ユーザー独自のショートカットやシェルスクリプトを作成することができます。次にコマンドの例をいくつか示します。
注 「Connect on System Login」、「Add applications to Start Menu」のいずれかのオプションがユーザーのプロファイルで有効になっている場合、SGD Client は自動的に、ユーザーのデスクトップの「スタート」メニューに自分自身のショートカットを追加します。どのデスクトップシステムに対応しているかは、Sun Secure Global Desktop Software Release Notes に詳しく記載されています。
ttatcc
ttatcc -profile server.example.com::Default
server.example.com
との接続用のプロファイルに定義された設定に従って起動します。このプロファイルはユーザーのプロファイルキャッシュにあります。server.example.com
との接続用プロファイルがない場合、SGD Client は、直近に接続された SGD サーバーに、当該サーバーのプロファイルに従って接続します。tcc -loginurl URL
SGD Client では、SGD Web サービスを使ったアプリケーションを開発する場合にのみ役立つ、次のコマンド行引数もサポートされています。
注 引数では大文字と小文字が区別されます。
引数 | 説明 |
---|---|
-port tcp |
SGD Client が SGD サーバーに接続する際に使用するポート。これは通常、SGD との接続をセキュリティー保護する場合は TCP ポート 5307 に、それ以外の場合は TCP ポート 3144 になります。 |
-secure |
SGD サーバーへのセキュア接続を作成します。 |
-baseroute |
SGD Client が SOCKS プロキシサーバーのトラバースに使用するベースネットワーク経路。 |
-firewalltraversal |
SGD サーバーがファイアウォール転送を使用していることを示します。SGD サーバーへの接続と Webtop への接続はどちらも同じポート使用します。通常は、ポート 443/tcp です。 |
-connectioncookie cookie |
SGD Client の使用対象となっているユーザーセッションを特定するために SGD サーバーが使用する Cookie を指定します。 |
-portfile file |
SGD Client が待機ポート番号を書き込むファイルの名前。 |
-psn |
Mac OS X クライアントデバイスでのみ使用されます。X サーバーが稼働していることを確認します。 |
-server server |
SGD サーバーの完全修飾 DNS 名。 |
Java テクノロジを有効にして Web ブラウザを使っている場合、SGD Client の機能は、Java アプレット Sun Secure Global Desktop Client Helper を使って実現されます。
Sun Secure Global Desktop Client Helper には次のような機能があります。
Sun Secure Global Desktop Client Helper は省略可能です。詳細については、「Java テクノロジを使用しないで Webtop を使用することはできますか。」を参照してください。
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