第 4 章 |
SGD では、ユーザー認証用の複数の機構がサポートされます。デフォルトでは、SGD ホスト上にアカウントを保持するすべてのユーザーが、UNIX または Linux システムのユーザー名とパスワードを使って SGD にログインできます。
SGD を使用するには、SGD Client と、サポートされている Web ブラウザが必要です。通常、SGD Client はユーザーのログイン時に自動的にインストールされます。自動インストールを実行するには、サポートされている Java プラグインツールが Web ブラウザにあり、Java テクノロジが有効になっている必要があります。Microsoft Windows Vista プラットフォームで Internet Explorer を使用している場合は、Internet Explorer の「セキュリティの設定」で、「信頼済みサイト」のリストに SGD サーバーの URL を追加する必要もあります。
使用している Web ブラウザが Java テクノロジに対応していない場合は、SGD Client を手動でインストールしてから SGD に接続する必要があります。SGD Client の手動インストールを参照してください。
Web ブラウザを使用して、http://server.example.com に移動します。ここで、server.example.com は SGD サーバーの名前です。
SGD のインストール時に、SGD によって、「Administrator」というユーザー名を持つデフォルトの SGD 管理者が作成されます。このユーザーは、そのホスト上の UNIX または Linux システムの root ユーザーのパスワードを使って認証されます。
「ユーザー名」には Administrator と入力し、「パスワード」にはスーパーユーザー (root) パスワードを入力します。
Java テクノロジのセキュリティーメッセージが表示された場合は、「実行」をクリックして SGD Client をインストールします。
「信頼されない初期接続」メッセージは、SGD Client が信頼済みホストだけに接続するようにするためのセキュリティー機能です。このメッセージが表示されたら、ホスト名とサーバー証明書の詳細を確認してから、接続に同意します。メッセージは、接続先の各 SGD サーバーにつき 1 回だけ表示されます。
ホストの詳細が正しいことを確認します。正しい場合は「はい」をクリックします。正しくない場合は「いいえ」をクリックします。
Administrator ユーザーの Webtop が表示されます。
Webtop には、SGD 管理ツールを初めとする、SGD を通してアクセスするアプリケーションとドキュメントが一覧表示されます。
Webtop には、SGD インストールプログラムによってホスト上で検出されたいくつかのサンプルアプリケーションが表示されます。このアプリケーションを使って、SGD の使用を開始できます。
アプリケーションを実行するには、Webtop 上でそのアプリケーションのリンクをクリックします。
アプリケーションを起動すると、ユーザー名とパスワードの入力を要求される場合があります。これは、そのアプリケーションを実行しているアプリケーションサーバーに対する認証情報です。認証の詳細情報は安全にキャッシュすることができるので、ユーザーが 1 台のアプリケーションサーバーにつき複数回入力する必要はありません。
SGD 管理者は、アプリケーションの表示方法を設定します。アプリケーションには、ウィンドウ装飾なしで全画面表示されるものと、クライアントデバイス上のウィンドウと同じように動作するウィンドウに表示されるものがあります。
あるアプリケーションが実行中である場合、Webtop 上でそのアプリケーションの名前の前に三角形が、その後ろに括弧で囲まれた数字が、それぞれ表示されます。図 4-7 に示すように、セッションツールバーもアプリケーション名の下に表示されます。
括弧内の数字は、ユーザーが起動したアプリケーションの独立したインスタンスの個数です。SGD 管理者は、実行可能なアプリケーションの同時インスタンス数を設定します。
アプリケーションの中には、表示されていなくても実行し続けるように設定されるものもあります。それらは「再開可能」なアプリケーションです。アプリケーションを終了しないでそのアプリケーションのウィンドウを閉じるには、アプリケーションを中断します。ウィンドウを再度表示してアプリケーションを使い始めるには、アプリケーションを再開します。
セッションツールバーは、アプリケーションの実行中のインスタンスごとに存在します。これを次のように使用します。
図 4-8 に示すように、アプリケーションセッションのセッションツールバーの表示/非表示を切り替えるには、三角形をクリックします。
アプリケーション領域の上部にあるリンクから、すべてのアプリケーションセッションを一度に管理できます。これらのリンクは次のように使用します。
各アプリケーションは、再開可能かどうかに関する次の 3 つの設定のいずれかを持ちます。
設定内容 | 説明 |
---|---|
使用しない | ユーザーが SGD からログアウトすると、アプリケーションは終了します。 |
ユーザーセッション中 | アプリケーションは、ユーザーが SGD からログアウトするまで動作し続けます。 |
一般 | アプリケーションは、ユーザーが SGD からログアウトしたあとも動作し続けます。 |
Webtop のアプリケーション領域にある「編集」ボタンをクリックすると、設定を変更できます。
「グループの編集」タブで、ユーザーは、アプリケーションをグループにまとめることで、自身の Webtop を「パーソナライズ」できます。ユーザーは、グループを表示する方法とタイミングを決定できます。グループは、類似のアプリケーションをまとめたり、使用頻度があまり多くないアプリケーションを隠したりする場合に役立ちます。ユーザーの Webtop 上で実行可能なアプリケーションのリストに対してアプリケーションの追加や削除を行なえるのは、SGD 管理者だけです。
「クライアントの設定」タブで、SGD Client に関する設定を行うことができます。たとえば、使用するプロキシサーバーを設定したり、実行できるアプリケーションのリストをデスクトップの「スタート」または「起動」メニューに表示するかどうかを設定したりできます。設定内容は、クライアントデバイス上のプロファイルに格納されます。
Administration Console および Profile Editor は、SGD 管理者の Webtop 上で使用できます。
Administration Console を起動するには、Webtop 上の該当するリンクをクリックします。
Webtop を表示しないで Administration Console を実行する場合は、次の場所から実行できます。
http://server.example.com に移動し、「Launch the Secure Global Desktop Administration Console」リンクをクリックします。
server.example.com は、SGD サーバーの名前です。
Webtop を表示しないで Administration Console を実行する場合は、SGD 管理者としてログインするように要求されます。
Administration Console にログインすると、開始画面が表示されます。
開始画面に含まれる、関連情報へのリンクを参照することをお勧めします。
これから先は、英語の画面が表示されていますが、ブラウザを日本語環境で立ち上げた場合は、Administration Console は日本語で表示されますので、作業を行う際には、実際の画面も併せてご確認するようお願いします。
Administration Console を表示するには、「続行」をクリックします。図 4-10 に示すように、Administration Console がナビゲーションビューに開きます。
ナビゲーションビューは、SGD のさまざまな領域を管理するためのタブにアクセスできる「トップレベル」のビューです。次の表に、ナビゲーションビューで使用できるタブと、その使用目的の概要を示します。
タブ | 説明 |
---|---|
Secure Global Desktop サーバー | SGD サーバーの管理および設定。
以前のリリースの SGD からアップグレードした場合、「Array Manager」はこのタブで置き換えられます。 このタブの詳細については、SGD の管理を参照してください。 |
セッション | ユーザーの SGD セッションおよびアプリケーションセッションの管理。
以前のリリースの SGD からアップグレードした場合、「Session Manager」はこのタブで置き換えられます。 このタブの詳細については、ユーザーの監視を参照してください。 |
ユーザープロファイル | ユーザーの SGD 設定内容の管理および設定。
以前のリリースの SGD からアップグレードした場合、「Object Manager」はこのタブで置き換えられます。 このタブの詳細については、ユーザーの作成を参照してください。 |
アプリケーション | ユーザーが SGD を介して実行できるアプリケーションの管理および設定。
以前のリリースの SGD からアップグレードした場合、「Object Manager」はこのタブで置き換えられます。 このタブの詳細については、Webtop へのアプリケーションの追加を参照してください。 |
アプリケーションサーバー | SGD を介して表示されたアプリケーションを実行するアプリケーションサーバーの管理および設定。
以前のリリースの SGD からアップグレードした場合、「Object Manager」はこのタブで置き換えられます。 このタブの詳細については、Webtop へのアプリケーションの追加を参照してください。 |
グローバル設定 | SGD 全体に適用される設定の指定。
以前のリリースの SGD からアップグレードした場合、「Array Manager」はこのタブで置き換えられます。 このタブの詳細については、SGD の管理を参照してください。 |
キャッシュ | SGD が格納したアプリケーションサーバーのパスワードと認証トークンの管理。 |
SGD は、次のディレクトリサービスの原則に基づいて構築されています。
SGD には、さまざまなタイプのオブジェクトがあります。処理対象のオブジェクトを選択すると、Administration Console がオブジェクトビューに変わります。Administration Console には、オブジェクトビューとナビゲーションビューを切り替えられるリンクが用意されています。また、図 4-11 に示すように、最近処理したオブジェクト間を相互に切り替えられる「オブジェクト履歴」も用意されています。
「ユーザープロファイル」、「アプリケーション」、および「アプリケーションサーバー」の各タブは、2 つのセクションに分けられます。図 4-12 に示すように、左側がナビゲーションツリーで、右側がコンテンツ領域です。ナビゲーションツリーには、ユーザーの組織階層を構築するために使用されるコンテナオブジェクトだけが表示されます。ナビゲーションツリーでオブジェクトをブラウズして選択すると、選択したオブジェクトに含まれているオブジェクトのリストがコンテンツ領域に表示されます。
Administration Console のタブおよび画面のいくつかには、検索フィールドがあります。検索では大文字と小文字が区別されず、ワイルドカード文字「*」のみを使用できます。検索結果はテーブルに表示され、150 ヒット以内に制限されます。
Administration Console のほとんどのタブは、情報を表形式で表します。表のセル内の情報がリンクになっていて、クリックすると詳細な情報が表示される場合もあります。
tarantella コマンドは、install-dir/bin ディレクトリにインストールされるスクリプトです。デフォルトでは、install-dir は /opt/tarantella です。このスクリプトは標準 PATH 上に存在しないため、このコマンドを実行するたびにフルパスを指定するか、コマンドを実行する前に install‐dir/bin ディレクトリに移動する必要があります。あるいは、次の操作を行います。
tarantella コマンドは実際にはコマンド群であり、各コマンドが独自のサブコマンドセットを持つことができます。サブコマンドは、常に tarantella コマンドを通して実行します。次に例を示します。
# tarantella license list |
どのコマンドでも、--help コマンド行引数を使用してヘルプを利用できます。
多くのコマンドは、それらを基にしてスクリプトを構築できるように設計されています。
特定の tarantella コマンドをどのユーザーが使用できるかに関して、次のような制限が存在します。
ユーザーを ttaserv グループのメンバーにするには、usermod -G コマンドを使用します。ttaserv グループは、ユーザーのプライマリグループまたは実効グループでなくてもかまいません。
ここでは、SGD Administration Console を使用して SGD ユーザーを作成する方法について説明します。これを行うには、ユーザープロファイルオブジェクトを作成します。ユーザープロファイルは、SGD にログインできるかどうかや実行できるアプリケーションなどの、ユーザーの SGD 設定を制御するために使用します。ここでは、ユーザーを SGD 管理者にする方法についても説明します。
ヒント - ユーザーに関する情報を入手するために LDAP ディレクトリを使用するように SGD を設定できます。LDAP 統合用に SGD を設定する場合は、ユーザープロファイルを作成する必要はありません。LDAP 統合用に SGD を設定する方法の詳細については、『Sun Secure Global Desktop 4.4 管理者ガイド』を参照してください。 |
Administration Console の「ユーザープロファイル」タブでは、ユーザープロファイルを作成および管理します。
デフォルトでは、このタブには、organization と呼ばれるディレクトリオブジェクト (コマンド行では o=organization) と com と呼ばれるディレクトリ (軽量) オブジェクト (コマンド行では dc=com) の 2 つの「トップレベル」のオブジェクトが含まれています。これらのオブジェクトの名前変更や削除、または新しいトップレベルのオブジェクトの作成を行うことができます。ユーザーの管理に必要なオブジェクトはすべて、これらのトップレベルのオブジェクトタイプ内で作成します。
他のディレクトリオブジェクトを使って、組織を分割できます。たとえば、組織内の部門ごとにディレクトリ (組織単位) を使用することができます。
ここでは、ユーザー自身のユーザープロファイルを作成する方法、およびユーザー自身を SGD 管理者にする方法について説明します。SGD 管理者は、必ずユーザープロファイルを保持しています。ユーザープロファイルを作成できるのは、SGD 管理者に限られます。
「Global Administrators」ロールに所属しているユーザーは、SGD 管理者です。SGD 管理者は、任意の SGD 管理ツールを使用して SGD を設定できます。「Global Administrators」ロールに所属していないユーザーは、管理用の権限を持ちません。
「Global Administrators」ロールは、「ユーザープロファイル」タブのシステムオブジェクト組織にあるオブジェクトです。「Global Administrators」ロールオブジェクトは、ユーザーに管理者特権を割り当て、管理ツールへのアクセスを許可するために使用されます。
これらの手順に従ったあとは、UNIX または Linux プラットフォームのユーザー名とパスワードを使って SGD にログインし、SGD Administration Console を実行できます。
また、tarantella object new_person コマンドを使ってユーザープロファイルを作成したり、tarantella role add_member コマンドを使って SGD 管理者を追加したりすることもできます。
ここでは、SGD Administration Console を使って、SGD を介して表示できるアプリケーションを作成する方法、およびそのアプリケーションを起動するためのリンクをユーザーの Webtop 上に表示する方法について説明します。
SGD Administration Console の「アプリケーション」タブでは、ユーザーが SGD を介して実行できるアプリケーションを設定します。「アプリケーションサーバー」タブでは、アプリケーションを実行するアプリケーションサーバーを設定します。
アプリケーションは、必ずアプリケーション組織 (コマンド行では o=applications) に含まれています。アプリケーションサーバーは、必ずアプリケーションサーバー組織 (コマンド行では o=appservers) に含まれています。
ディレクトリ (組織単位) オブジェクトを使用して、これらの組織を分割できます。たとえば、ディレクトリオブジェクトを使って、特定の部門で使用されるアプリケーションを格納できます。また、アプリケーションやアプリケーションサーバーをグループに整理することもできます。
SGD では、ユーザープロファイル、アプリケーション、およびアプリケーションサーバーの間にリンクまたは関係があります。Administration Console では、これらのリンクを割り当てと呼びます。それぞれの関係は、割り当てタブから管理されます。たとえば、ユーザープロファイルオブジェクトには、ユーザーに割り当てられるすべてのアプリケーションを示す「割り当て済みのアプリケーション」タブが用意されています。これらは、ユーザーの Webtop 上に表示されるアプリケーションです。同様に、アプリケーションオブジェクトには、アプリケーションを実行できるアプリケーションサーバーを示す「ホストしているアプリケーションサーバー」タブが用意されています。
アプリケーションの作成および割り当てには、次の手順が必要です。
この手順では、アプリケーションを実行するアプリケーションサーバーの名前と場所を指定します。
アプリケーションサーバーを作成する方法を参照してください。
この手順では、ユーザーがアプリケーションを起動するときに実行するコマンドとアプリケーションの表示方法を指定します。
アプリケーションを作成する方法を参照してください。
この手順では、アプリケーションサーバーをアプリケーションに割り当てて、SGD がアプリケーションの実行場所を認識できるようにします。次に、アプリケーションを「ユーザープロファイル」タブのオブジェクトに割り当てて、SGD がアプリケーションのリンクをユーザーの Webtop 上に配置できるようにします。
アプリケーションを割り当てる方法を参照してください。
オブジェクトを作成し、それらを割り当てることができるのは、SGD 管理者に限られます。
次の手順では、Windows アプリケーションを作成し、割り当てる方法について説明します。他のアプリケーションタイプについても、原則は同じです。
コマンド行で、tarantella object コマンド群を使って、これらのすべての手順を実行することもできます。
SGD Administration Console で、「アプリケーション」タブをクリックします。
アプリケーションをアプリケーション組織に直接作成します。作成したアプリケーションは、必要に応じて、あとで別の場所に移動できます。
Windows アプリケーションの設定の詳細については、『Sun Secure Global Desktop 4.4 管理者ガイド』を参照してください。この例では、次の設定以外は、デフォルトの設定で問題ありません。
Administration Console で、「アプリケーション」タブをクリックし、アプリケーションオブジェクトを選択します。
Webtop 上にアプリケーションを表示するユーザーを指定します。
「割り当て済みのユーザープロファイル」タブをクリックします。
「検索」フィールドを使用してユーザープロファイルを見つけるか、ナビゲーションツリーをブラウズします。
アプリケーションは、ユーザープロファイルまたはディレクトリオブジェクトに割り当てることができます。
アプリケーションをディレクトリオブジェクトに割り当てた場合は、そのディレクトリオブジェクトに含まれるすべてのユーザープロファイルが自動的にそのアプリケーションを受け取ります。これは、継承と呼ばれます。アプリケーションをディレクトリオブジェクトに割り当てると、より効率的です。
ユーザープロファイルの横にあるチェックボックスを選択し、「追加」をクリックします。
「有効なユーザープロファイル」テーブルが、選択したユーザーで更新されます。
アプリケーションが Webtop 上に表示されていることを確認します。
場合によっては、いったんログアウトしてから、UNIX または Linux システムのユーザー名とパスワードを使ってログインして、Webtop 上のアプリケーションを確認する必要があります。
SGD Administration Console の「グローバル設定」タブでは、SGD 全体に適用される設定を指定します。
「グローバル設定」タブには、SGD を設定および管理するためのタブがほかにもいくつかあります。たとえば、「Secure Global Desktop 認証」タブでは、ユーザーが SGD に認証する方法を設定します。
Administration Console の「Secure Global Desktop サーバー」タブでは、個々の SGD サーバーを管理します。
「Secure Global Desktop サーバー」タブには、SGD サーバーのステータス、SGD サーバーが動作中かどうか、存在しているユーザーセッションの数、および SGD サーバーがホストしているアプリケーションセッションの数が表示されます。
「Secure Global Desktop サーバーのリスト」テーブル内の SGD サーバーの名前をクリックすると、Administration Console では、さらにいくつかのタブがオブジェクトビューに表示されます。これらのタブを使用して、選択した SGD サーバーを設定したり管理したりします。
コマンド行からグローバル設定や SGD サーバーを設定するには、tarantella config コマンドを使用します。すべてのコマンド行引数の詳細については、『Sun Secure Global Desktop 4.4 リファレンスマニュアル』を参照してください。
「Secure Global Desktop サーバー」タブを使用すると、いくつかの SGD サーバーをまとめて、アレイを形成できます。アレイとは、設定情報を共有する一連の SGD サーバーを指します。
1 台のスタンドアロンサーバーは、セカンダリサーバーがないアレイ内のプライマリサーバーと見なされます。
アレイ内の SGD サーバーでは、異なるオペレーティングシステムを実行できます。ただし、アレイのすべてのメンバーが、同じバージョンの SGD を実行する必要があります。
SGD の評価期間中は、2 台以内の SGD サーバーを含むアレイに制限されます。ライセンスキーをインストールすると、この制限はなくなります。
ユーザーセッションとアプリケーションセッションが、アレイ全体で負荷分散されます。ユーザー数を増やすには、アレイにさらに多くの SGD サーバーを追加するだけです。
複数のサーバーを使うので、シングルポイント障害がなくなります。ユーザーへの影響を最低限に抑えて、サーバーを一時的に運用停止することができます。
組織階層内のすべてのオブジェクトを含む設定情報が、アレイのメンバーすべてに複製されます。アレイのすべてのメンバーが、すべての情報にアクセスすることができます。
どの SGD サーバーにログインした場合でも、同じ Webtop が表示され、ユーザーはアプリケーションを再開することができます。
SGD サーバーをアレイに追加するには、「Secure Global Desktop サーバーのリスト」テーブルの「追加」をクリックします。
進行中のユーザーセッションとアプリケーションセッションを監視することにより、ユーザーが行なっていることを追跡できます。ユーザーセッションおよびアプリケーションセッションは、常にユーザー識別情報およびユーザープロファイルに関連付けられます。ユーザー識別情報は、ユーザーの一意の認証された識別情報です。ユーザープロファイルは、ユーザーの設定を含む SGD ユーザープロファイルオブジェクトです。
ユーザーセッションは、ユーザーが SGD にログインした時点で始まり、ユーザーがログアウトした時点で終わります。ユーザーセッションは、ユーザーがログインした SGD サーバーによってホストされます。ユーザーセッションには、標準セッションまたはセキュアセッションを使用できます。セキュアセッションが使用可能なのは、SGD セキュリティーサービスが有効になっている場合だけです。
すでにユーザーセッションが開かれている場合にユーザーがログインすると、ユーザーセッションは新しい SGD サーバーに転送され、古いセッションは終了します。これは、セッションの乗っ取りと呼ばれることがあります。
Administration Console では、次の手順でユーザーセッションを一覧表示できます。
ナビゲーションビューの「セッション」タブには、アレイ内のすべての SGD サーバーで実行されているすべてのユーザーセッションが表示されます。
SGD サーバーの「ユーザーセッション」タブには、そのサーバーでホストされているすべてのユーザーセッションが表示されます。
ユーザープロファイルの「ユーザーセッション」タブには、そのユーザープロファイルに関連付けられているすべてのユーザーセッションが表示されます。
「セッション」タブと「ユーザーセッション」タブでは、ユーザーセッションを選択して終了させることができます。「ユーザーセッション」タブでは、クライアントデバイスに関して SGD Client で検出された情報など、ユーザーセッションの詳細を表示できます。
コマンド行からユーザーセッションを一覧表示したり終了したりするには、tarantella webtopsession コマンドを使用します。
アプリケーションセッションは、ユーザーがアプリケーションを起動した時点で始まり、アプリケーションを終了した時点で終わります。各アプリケーションセッションは、SGD を使って実行中のアプリケーションの 1 つに、それぞれ対応しています。アプリケーションセッションは、実行中であることも、中断していることもあります。
アプリケーションセッションは、アレイ内の SGD サーバーのいずれでもホストできます。ユーザーがログインした SGD サーバーではない場合もあります。
SGD Administration Console では、次のようにアプリケーションセッションを一覧表示できます。
SGD サーバーの「アプリケーションセッション」タブには、そのサーバーでホストされているすべてのアプリケーションセッションが表示されます。
ユーザープロファイルの「アプリケーションセッション」タブには、そのユーザープロファイルに関連付けられているすべてのアプリケーションセッションが表示されます。
アプリケーションサーバーの「アプリケーションセッション」タブには、そのアプリケーションサーバーで実行されているすべてのアプリケーションが表示されます。
「アプリケーションセッション」タブでは、アプリケーションセッションの詳細を表示できます。また、アプリケーションセッションを終了したりシャドウィングしたりすることもできます。シャドウィングを使用すると、管理者とユーザーは同じアプリケーションを同時に使って対話することができます。
注 - シャドウィングできるのは、Windows アプリケーションと X アプリケーションだけです。また、アプリケーションセッションを中断してはいけません。 |
コマンド行からユーザーセッションを一覧表示したり終了したりするには、tarantella emulatorsession コマンドを使用します。
tarantella コマンドを使用すると、コマンド行から SGD を制御できます。
SGD サーバーの制御には、次に示す tarantella コマンドを使用します。
SGD Web サーバーの制御には、次に示す tarantella webserver コマンドを使用します。
この節では、SGD 拡張モジュールの制御方法について説明します。
Microsoft Windows 対応 SGD 拡張モジュールをインストールすると、負荷分散サービスがただちに開始されます。負荷分散サービスは、Windows ホストがリブートされたときにも自動的に開始されます。
UNIX および Linux プラットフォーム対応 SGD 拡張モジュールをインストールすると、負荷分散および UNIX オーディオのプロセスがただちに開始されます。クライアントドライブマッピングのプロセスは追加の設定を必要とするため、手動で開始する必要があります。
ホストがリブートされるたびに、拡張モジュールのすべてのプロセスが自動的に開始されます。
UNIX プラットフォームと Linux プラットフォームでは、tem コマンドを使用して拡張モジュールのプロセスを手動で制御できます。tem コマンドは、install-dir/bin/tem ディレクトリにインストールされるスクリプトです。デフォルトでは、install-dir は /opt/tta_tem です。このスクリプトは標準 PATH 上に存在しないため、このコマンドを実行するたびにフルパスを指定するか、コマンドを実行する前に install-dir/bin ディレクトリに移動する必要があります。あるいは、次の操作を行います。
拡張モジュールのプロセスを手動で制御するには、次のコマンドをスーパーユーザー (root) で実行します。
デフォルトでは、SGD は 30 日間の評価モードでインストールされます。評価期間中は、次の制限が適用されます。
30 日が経過すると、SGD サーバーにログインできなくなります。
SGD を引き続き使用するには、ライセンスキーを追加する必要があります。ライセンスキーは、次の場所で追加できます。
ユーザーは、ログイン URL を知っている必要があります。http://server.example.com/sgd を使用します。ここで、server.example.com は SGD サーバーの名前です。
ユーザーは、SGD にログインするために入力するユーザー名とパスワードを知っている必要があります。
SGD では、ユーザー認証用の複数の機構がサポートされます。ユーザー名とパスワードは、使用可能な認証機構によって変わります。デフォルトでは、ユーザーの UNIX または Linux システムのユーザー名とパスワードを使ってログインできます。
Java テクノロジを使用していない組織では、SGD Client を手動でダウンロードしてインストールする方法をユーザーに示す必要があります。詳細については、SGD Client の手動インストールを参照してください。
ユーザーは、アプリケーションを起動および停止する方法を知っている必要があります。
ユーザーが SGD を介してアクセスできるアプリケーションは、多数の異なるアプリケーションサーバーで実行される場合があります。ユーザーがリンクをクリックしてアプリケーションを起動すると、SGD がアプリケーションサーバーのユーザー名とパスワードの入力を要求する場合があります。ユーザーは、使用するユーザー名とパスワードを知っている必要があります。
どのユーザーの Webtop 上にも、『Sun Secure Global Desktop 4.4 ユーザーガイド』へのリンクがあります。「ヘルプ」をクリックします。
Webtop 上で、「ヘルプ」をクリックして『Sun Secure Global Desktop 4.4 管理者ガイド』を表示します。これは、SGD を設定および実行するためのオンラインマニュアルです。SGD Administration Console では、オンラインヘルプも利用できます。
また、次の場所から HTML 形式と PDF 形式のマニュアルも入手できます。
さらに、Sun Developer Network の SGD フォーラム (http://forum.java.sun.com/forum.jspa?forumID=815) で技術的な問題について話し合うこともできます。
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