Secure Global Desktop 4.40 管理者ガイド
> アプリケーション、ドキュメント、ホスト
> X アプリケーションの設定
ユーザーに X11 グラフィカルアプリケーションを提供する場合は、X アプリケーションオブジェクトを使用します。
このページで説明する内容は次のとおりです。
SGD Administration Console では、X アプリケーションオブジェクトの設定が次のタブに分けられています。
次の表に、X アプリケーションオブジェクトを設定するためにもっとも一般的に使用される設定と、その使用方法を示します。
タブ | 属性 | 説明 |
---|---|---|
一般 | 名前 | ユーザーに表示される名前。 |
一般 | アイコン | ユーザーに表示されるアイコン。 |
起動 | アプリケーションコマンド | ユーザーがリンクをクリックしたときに起動されるアプリケーションへのフルパス。
アプリケーションのインストール先は、すべてのアプリケーションサーバー上で同じ場所でなければいけません。 デスクトップセッション用に一般的に使用されるコマンドを、次に示します。
CDE アプリケーションと VMS アプリケーションを設定する方法も参照してください。 |
起動 | コマンドの引数 | アプリケーションの起動時に使用するすべてのコマンド行引数。
注 |
起動 | 接続方法 | SGD がアプリケーションサーバーへの接続に使用するメカニズム (たとえば、telnet または ssh)。 |
起動 | セッション数 | ユーザーが実行できるアプリケーションのインスタンスの数。デフォルト値は 3 です。 |
起動 | アプリケーションの再開機能 | アプリケーションを再開可能にする期間を指定します。次のオプションが使用できます。
|
起動 | セッション終了 | SGD サーバーがアプリケーションセッションを終了するときの環境。 |
プレゼンテーション | ウィンドウタイプ | アプリケーションをユーザーに表示する方法。
フルスクリーンのデスクトップセッションにキオスクを使用します。「ウィンドウのサイズ」の「ウィンドウに合わせて拡大縮小する」チェックボックスを選択すると、SGD は、クライアントデバイスのディスプレイに合わせてアプリケーションウィンドウを拡大縮小できます。 アプリケーションを、クライアントデバイス上で実行されているかのように表示するには、「クライアントウィンドウ管理」を使用します。 ほかのウィンドウタイプの場合は、「ウィンドウのサイズ」の「高さ」と「幅」を指定するか、または「クライアントの最大サイズ」チェックボックスを選択する必要があります。 |
プレゼンテーション | 発色数 | アプリケーションの発色数。
SGDは、複数の発色数を使用する X アプリケーションをサポートしています。したがって、たとえば 24/8 ビットを選択することによって、24 ビットのデスクトップセッション内で 8 ビットアプリケーションを実行できます。 |
パフォーマンス | アプリケーションの負荷分散 | SGD がアプリケーションの実行にもっとも適したアプリケーションサーバーを選択する方法を指定します。
詳細は、「アプリケーションの負荷分散」を参照してください。 |
ホストしているアプリケーションサーバー | 編集可能な割り当て | 「編集可能な割り当て」テーブルを使用して、アプリケーションを実行できるアプリケーションサーバーまたはアプリケーションサーバーのグループを選択します。
アプリケーションのインストール先は、すべてのアプリケーションサーバー上で同じ場所でなければいけません。 |
割り当て済みのユーザープロファイル | 編集可能な割り当て | 「編集可能な割り当て」テーブルを使用して、アプリケーションを表示できるユーザーを選択します。ディレクトリオブジェクトまたはディレクトリ (軽量) オブジェクトを選択すると、多数のユーザーに一度にアプリケーションを提供できます。また、LDAP ディレクトリを使用してアプリケーションを割り当てることもできます。 |
この設定に加えて、次の設定を行うこともできます。
コマンド行では、tarantella object new_xapp
コマンドを使用して X アプリケーションオブジェクトを作成します。また、tarantella object script
コマンドを使用して、複数の X アプリケーションオブジェクトを一括で作成することもできます。
X アプリケーションオブジェクトは、o=applications
組織階層内でのみ作成できます。
SGD は、X アプリケーションに対する次の X の拡張機能をサポートしています。
サポートしていない X の拡張機能は次のとおりです。
SGD には、コンパイル形式 (.pcf
) と圧縮形式の標準の X Window System フォントが、UNIX システムによって異なる数種類の必要な追加フォントとともに含まれています。詳細は、「Fonts in X11R6.8.2」 を参照してください。フォントは、/opt/tarantella/etc/fonts
ディレクトリにインストールされます。
ユーザー独自の X フォントを使用するように SGD を設定することもできます。
使用可能な X フォントおよびフォントディレクトリを、次に示します。
ディレクトリ | 説明 |
---|---|
75dpi | 可変ピッチの 75 dpi フォント。 |
100dpi | 可変ピッチの 100 dpi フォント。 |
andrew | 一部の IBM アプリケーションに必要な Andrew ツールキットのフォント。 |
CID | これは、CID キー指定フォントのプレースホルダです。ユーザー独自の CID フォントを追加して Secure Global Desktop で使用する場合は、このディレクトリにフォントをインストールします。 |
cyrillic | キリル文字のフォント。 |
encodings | Type1 および TrueType フォントハンドラで使用されるエンコーディングファイルのセットが含まれます。 |
hangul | 韓国語フォント。 |
hp | 一部の Hewlett-Packard アプリケーションに必要なフォント。 |
icl | 一部の ICL アプリケーションに必要なフォント。 |
misc | 固定ピッチフォント、カーソルフォント、および旧バージョンの X との互換性のために必要なフォント。 |
oriental | 漢字およびその他の東洋諸語のフォント。 |
scoterm | カーソルフォント。 |
TTF | True Type フォント。 |
Type1 | PostScript Type 1 フォント。 |
SGD でユーザー独自の X フォントを使用できるようにする方法は 2 つあります。
X フォントを使用可能にしたあと、アレイ内の各 SGD サーバーを次のように設定します。
xset q
コマンドを使用して、フォントパスが設定されているかどうかを確認します。アレイ内の各 SGD サーバーで、異なるフォントパスを使用できます。ただし、アプリケーションの表示に一貫性がなくなるのを防ぐため、すべての SGD サーバーに同じフォントを (同じ順番で) 適用してください。
フォントディレクトリを使用するには、.pcf
形式のフォントをアレイ内の各 SGD サーバー上のディレクトリにコピーし、ファイル名を X 論理フォント記述にマッピングする fonts.dir
ファイルを含めます。フォントは compress または gzip で圧縮することができます。
fonts.dir
ファイルには、次の例のような行が記載されています。
COURBO10.pcf -Adobe-Courier-Bold-0-Normal-10-100-75-75-M-60-ISO8859-1
フォントディレクトリに fonts.dir
ファイルがない場合、大部分の UNIX システムで利用可能な mkfontdir
コマンドなどを使って作成します。
また、fonts.alias
ファイルを格納して、ディレクトリ内のフォントの別名を指定することもできます。fonts.alias ファイルは、1 つの別名を 1 つの X 論理フォント記述にマッピングします。次に例を示します。
variable *-helvetica-bold-r-normal-*-*-140-*
フォントサーバーは、ホスト上のフォントをネットワークで使用できるようにするプログラムです。フォントサーバーを使うと、フォントを集中管理して重複作業を減らすことにより、フォント管理が容易になります。
フォントサーバーをフォントパスに指定するには、フォントサーバーの名前と、サービスに使うポートについて知っている必要があります。たとえば、フォントサーバー boston がポート 7000/tcp を使用している場合、フォントパスにエントリ tcp/boston:7000
を追加します。
Copyright © 1997-2007 Sun Microsystems, Inc. All rights reserved.