第 5 章 |
ここでは、SGD で印刷サービスを設定する方法について説明します。ここで説明する内容は次のとおりです。
SGD では、PDF 印刷とプリンタ直接印刷という 2 種類の印刷がサポートされています。
PDF 印刷では、ユーザーは、SGD PDF プリンタを使用してアプリケーションから印刷します。印刷ジョブは PostScript 形式である必要があります。PostScript 印刷ジョブは、アプリケーションサーバーから SGD サーバーに送信され、そこで PDF (Portable Document Format) ファイルに変換されます。次に、SGD サーバーによって、PDF ファイルがユーザーのクライアントデバイス上の PDF ビューアに送信されます。PDF ビューア上で、ファイルを表示、保存、および印刷できます。
プリンタ直接印刷では、ユーザーは、クライアントデバイスに接続されたプリンタにアプリケーションから印刷します。SGD は、SGD ホスト上の lp または lpr 印刷システムおよびアプリケーションサーバー上のネイティブ印刷システムと連携することにより、これを実行します。印刷ジョブは、アプリケーションサーバーから SGD サーバーに送信されます。その後、印刷ジョブは SGD サーバーから SGD Client に送信され、さらにそこからユーザーのクライアントプリンタに送信されます。アプリケーションサーバーで使用される印刷ジョブの形式がクライアントプリンタに必要な形式と異なっている場合、SGD は、印刷ジョブを変換してから SGD Client に送信します。
PDF 印刷は通常、プリンタ直接印刷に比べて信頼性が高く、出力結果もより優れています。
SGD には、「Universal PDF Printer」と「Universal PDF Viewer」の 2 種類の PDF プリンタが存在します。
Microsoft Windows クライアントデバイスでは、「Universal PDF Printer」は、印刷ジョブを Adobe Reader 内の PDF ファイルとして表示します。この PDF ファイルは、ユーザーのデフォルトプリンタで印刷されます。「Universal PDF」ビューアも、印刷ジョブを Adobe Reader 内の PDF ファイルとして表示しますが、ユーザーはこの PDF ファイルを印刷するか保存するかを決定できます。
UNIX、Linux、および Mac OS X プラットフォームのクライアントデバイスでは、「Universal PDF Printer」と「Universal PDF Viewer」に違いはありません。印刷ジョブは常に PDF ビューア内の PDF ファイルとして表示されます。ユーザーは、この PDF ファイルを印刷するかまたは保存するかを決定できます。
SGD では、分散印刷を使用します。印刷ジョブは、ユーザーのアプリケーションセッションをホストしている SGD サーバーに送信されます。このため、ユーザーの印刷ジョブはアレイ全体に分散され、ボトルネックやシングルポイント障害がなくなります。
SGD では、ユーザーのクライアントデバイスに接続されている PostScript、PCL (Printer Command Language)、およびテキスト専用プリンタへのプリンタ直接印刷がサポートされています。SGD の tta_print_converter スクリプトは、クライアントプリンタに合わせて印刷ジョブを正しくフォーマットするために必要な変換をすべて実行します。Postscript から PCL に変換するには、SGD サーバーに Ghostscript がインストールされている必要があります。
アプリケーションサーバーに必要な設定は、アプリケーションサーバーのプラットフォームによって異なります。
Microsoft Windows アプリケーションサーバーの印刷の設定を参照してください。
SGD サーバーの印刷の設定を参照してください。
必要な設定は、クライアントデバイスのプラットフォームによって異なります。
Microsoft Windows クライアントデバイスへの印刷の設定を参照してください。
UNIX、Linux、および Mac OS X プラットフォームのクライアントデバイスへの印刷の設定を参照してください。
Microsoft Windows アプリケーションサーバー上で実行されているアプリケーションから印刷するために必要な設定は、そのアプリケーションサーバーへの接続に Microsoft リモートデスクトッププロトコル (RDP) プロトコルが使用されているかどうかによって異なります。次を参照してください。
Windows アプリケーション用に使用されている接続方法が Microsoft RDP である場合、アプリケーションサーバーによって Microsoft RDP Version 5.0 以降がサポートされていれば、SGD は Windows アプリケーションセッション内にプリンタキューを自動的に作成します。これは、Microsoft Windows 2000 Server 以降のアプリケーションサーバーに適用されます。
注 - Windows NT 4 でサポートされている Microsoft RDP のバージョンは、Version 5.0 以降ではありません。NT 4 からの印刷を設定するには、ほかの Microsoft Windows アプリケーションサーバーの印刷を設定するを参照してください。 |
ユーザーが、Microsoft RDP Windows プロトコルを使用する Windows アプリケーションを起動または再開すると、SGD Client は、そのクライアントのプリンタに関する情報を SGD に送信します。SGD がこの情報をアプリケーションサーバーに提供すると、アプリケーションサーバーは Windows ターミナル サービス セッション内でプリンタを作成 (またはマッピング) します。ユーザーには、クライアントデバイスに接続されているプリンタだけでなく、アプリケーションサーバーに直接接続されているプリンタも表示されます。
Microsoft Windows アプリケーションセッションでクライアントプリンタを作成するには、次の条件を満たしている必要があります。
アプリケーションサーバー上でプリンタマッピングが有効になっている。詳細については、SGD で使用する Microsoft Windows ターミナル サービスの設定を参照してください。
SGD Client がクライアントプリンタ用のプリンタドライバの名前を決定し、それをアプリケーションサーバーに送信する。
アプリケーションサーバーにインストールされている必要のあるプリンタドライバは次のとおりです。
PDF 印刷 – PDF 印刷で使用するために選択されたプリンタドライバ。
プリンタドライバの選択については、Windows ターミナル サービス セッションで使用可能なプリンタの設定を参照してください。
プリンタ直接印刷 – すべてのクライアントプリンタ用のプリンタドライバ。
Microsoft Windows クライアントデバイスの場合は、プリンタドライバマッピングを使用して、あるプリンタドライバ名を別のプリンタドライバ名にマッピングできます。プリンタドライバマッピングを参照してください。
UNIX、Linux、および Mac OS X クライアントデバイスの場合は、プリンタ設定ファイルによって、使用されるプリンタドライバが指定されます。UNIX、Linux、および Mac OS X プラットフォームのクライアントデバイスへの印刷の設定を参照してください。
Windows アプリケーションセッションを実行している場合は、アプリケーションサーバーの「プリンタ」フォルダに、クライアントプリンタの名前が次のように表示されます。
Windows 2000 アプリケーションセッション – printer-name/Sun SGD/Session number。たとえば、HP LaserJet 8000 Series PS/Sun SGD/Session 1 という名前になります。
Windows 2003 アプリケーションセッション – printer-name (from Sun SGD) in session number。たとえば、HP LaserJet 8000 Series PS (from Sun SGD) in session 1 という名前になります。
SGD 管理者は、Windows ターミナル サービス セッションで使用可能な SGD プリンタを制御できます。Windows ターミナル サービス セッションで使用可能なプリンタの設定を参照してください。
SGD では、管理者は、Windows ターミナル サービス セッションで使用可能なプリンタを制御できます。プリンタを次のように設定できます。
個別に。 Administration Console で、組織オブジェクト、組織単位オブジェクト、またはユーザープロファイルオブジェクトの「印刷」タブに移動します。
組織または組織単位オブジェクトを設定している場合は、これにより、その組織または組織単位内のすべてのユーザーが影響を受けます。
PDF プリンタを Windows アプリケーションのデフォルトプリンタに設定し、かつユーザーがデフォルトプリンタだけに印刷できるように SGD が設定されている場合は、2 つのプリンタが Windows アプリケーションセッションに表示されます。つまり、ユーザーのデフォルトのクライアントプリンタと PDF プリンタが表示されます。
PDF 印刷を使用するには、アプリケーションサーバーに、PDF 印刷に使用する PostScript プリンタドライバをインストールする必要があります。それらのプリンタドライバに、ユーザーに必要な機能があることを確認してください。デフォルトでは、SGD は HP Color LaserJet 8500 PS プリンタドライバを使用するように設定されます。「印刷」タブの「Postscript プリンタドライバ」フィールドに入力したプリンタドライバ名は、アプリケーションサーバーにインストールされているプリンタドライバの名前と正確に一致している必要があります。特に、大文字と空白文字に注意してください。/opt/tarantella/etc/data/default.printerinfo.txt ファイルには、製造元別に並べられた一般的なプリンタドライバ名のリストが含まれています。エラーを防ぐために、このファイルからドライバ名をコピー&ペーストしてください。
注 - PDF ビューアがクライアントデバイス上で設定されていない場合、PDF プリンタが使用可能に設定されていたとしても、Windows アプリケーションセッションで PDF プリンタを使用することはできません。 |
Citrix Independent Computing Architecture (ICA) プロトコル、または以前のバージョンの Microsoft RDP プロトコルのどちらかを使用するように設定されている Microsoft Windows アプリケーションから印刷するには、アプリケーションサーバー上で LPR (Line Printer Remote) 互換の TCP/IP (Transmission Control Protocol/Internet Protocol) プリンタを設定する必要があります。印刷ジョブをアレイ内のプライマリ SGD サーバーに送信するようにプリンタを設定します。プリンタを設定する方法の詳細については、使用しているシステムのマニュアルを参照してください。
複数のプリンタはサポートされていません。クライアントデバイスのデフォルトプリンタにのみ印刷できます。ユーザーはプリンタを選択できません。ユーザーが別のプリンタに印刷する必要がある場合は、SGD からログアウトし、デフォルトプリンタを変更してから、もう一度ログインする必要があります。
印刷ジョブが削除されることがあります。印刷ジョブをアプリケーションサーバーから SGD サーバーに転送するとき、印刷ジョブの送信先のクライアントデバイスを特定するために、ユーザーの SGD 名が必要になります。Microsoft Windows の一部のバージョンでは、印刷ジョブを SGD ユーザーに直接関連付ける方法がありません。SGD が特定の印刷ジョブを実行したユーザーを識別できない場合、その印刷ジョブは削除されます。こうした状況は、2 人のユーザーが同じ名前でアプリケーションサーバーにログインしている場合などに発生することがあります。
UNIX または Linux プラットフォームのアプリケーションサーバーから PDF 印刷を使用するには、アプリケーションサーバーに少なくとも 1 つの SGD プリンタキューをインストールする必要があります。Universal PDF プリンタと Universal PDF ビューアのプリンタキューをインストールする必要はありません。ただし、使用している UNIX または Linux アプリケーションでプリンタ引数の設定が許可されていない場合、または名前に空白文字が含まれているために Universal PDF プリンタや Universal PDF ビューアを指定できない場合は、tta_pdfprinter という名前の追加のプリンタキューをインストールし、そのキューに印刷する必要があります。
UNIX または Linux プラットフォームのアプリケーションサーバーからプリンタ直接印刷を使用するには、次のように SGD プリンタキューをインストールする必要があります。
プリンタキューを 1 つだけ。アレイ内のプライマリ SGD サーバーに SGD プリンタキューをインストールします。すべての印刷ジョブがプライマリ SGD サーバーに転送され、プライマリサーバーがその印刷ジョブをクライアントデバイスに送信します。
複数のプリンタキュー。アレイ内の SGD サーバーごとに SGD プリンタキューをインストールします。各プリンタキューが印刷ジョブを SGD サーバーにリダイレクトし、SGD サーバーがその印刷ジョブをクライアントデバイスに送信します。
注 - 複数のプリンタキューを使用することにより、印刷ジョブがアレイ全体に分散され、ボトルネックやシングルポイント障害がなくなるようにすることをお勧めします。 |
プリンタキューの設定には、SGD プリンタキューインストールスクリプトを使用します。UNIX または Linux プラットフォームのアプリケーションサーバーに SGD プリンタキューをインストールする方法を参照してください。
SGD プリンタキューインストールスクリプトは、lp または lpr 置換スクリプトをインストールします。これらのスクリプトを標準スクリプトの代わりに使用することで、印刷を実行するユーザーを SGD が識別するための十分な情報が印刷ジョブに含まれるようになります。詳細については、SGD lp および lpr スクリプトによる印刷を参照してください。
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/opt/tarantella/bin/scripts/prtinstall.en.sh スクリプトを、SGD サーバーからアプリケーションサーバー上の一時ディレクトリにコピーします。
プリンタキューをインストールするためのスクリプトを実行します。
SGD プリンタキューインストールスクリプトのすべてのコマンドオプションの詳細については、SGD プリンタキューインストールスクリプトを参照してください。
アレイが単一の SGD サーバーで構成される場合は、次のコマンドを使用します。
# sh prtinstall.en.sh |
アレイに複数の SGD サーバーが含まれている場合は、アレイ内の SGD サーバーごとにプリンタキューを作成します。次のコマンドを使用します。
# sh prtinstall.en.sh --ttahost DNS-name --appprinter name |
DNS-name は、SGD サーバーの完全 DNS 名です。--appprinter 引数で指定する各プリンタキューの名前は自由に決定できますが、それらの名前は一意である必要があります。
Common UNIX Printing System (CUPS) を使用している場合は、prtinstall.en.sh で --cups オプションを指定して、CUPS の使用を示すことが必要な場合があります。また、CUPS の再設定が必要になることもあります。CUPS 用の印刷設定を参照してください。
SGD プリンタキューインストールスクリプト prtinstall.en.sh は、UNIX または Linux アプリケーションサーバーに SGD プリンタキューをインストールします。また、SGD の lp または lpr 置換スクリプトもインストールします。
prtinstall.en.sh スクリプトは、SGD サーバー上の /opt/tarantella/bin/scripts ディレクトリにあります。
このスクリプトを実行するには、スーパーユーザー (root) になる必要があります。
sh prtinstall.en.sh [--ttahost SGD_hostname] [--ttaprinter printer_name] [--appprinter printer_name] [--uninstall [printer_name]] [--cups y | n | auto] [--cupsconf filename] [--cupscontrol filename] [--gsbindir gs_bin_dir] [--append] [--help]
次の表は、このスクリプトで使用可能なオプションを示しています。
オプション | 説明 |
---|---|
--ttahost SGD_hostname | SGD サーバーの完全修飾 DNS 名。 |
--ttaprinter printer_name | このオプションを使用して、プリンタキューの名前を指定します。このオプションは、SGD サーバーがアプリケーションサーバーも兼ねている場合に使用します。このオプションを使用しない場合、プリンタは tta_printer というデフォルト名で作成されます。 |
--appprinter printer_name | このオプションを使用して、UNIX または Linux アプリケーションサーバー上のプリンタキューの名前を指定します。このオプションを使用しない場合、プリンタキューは tta_printer というデフォルト名で作成されます。 |
--uninstall [printer_name] | SGD プリンタキューをアンインストールします。プリンタキューを指定しない場合は、プリンタキューを入力するよう要求されます。 |
--cups y | n | auto | CUPS を使用することを示します。
このオプションを使用しない場合は、デフォルト値の auto が指定されていると見なされ、SGD は CUPS が使用されているかどうかを検出しようとします。CUPS が正しく検出されない場合は、このオプションを使用して、CUPS が使用されていること (y) または使用されていないこと (n) を指定します。 |
--cupsconf filename | CUPS 設定ファイルのパスを指定します。
このオプションを使用しない場合、CUPS 設定ファイルは /etc/cups/cupsd.conf である見なされます。 |
--cupscontrol filename | CUPS 起動スクリプトのパスを指定します。 |
--gsbindir gs_bin_dir | このオプションを使用して、Ghostscript がインストールされているディレクトリを指定します。
このオプションは、Ghostscript がデフォルトの場所のいずれかにインストールされていない場合、または使用する Ghostscript のバージョンを指定するために (複数のバージョンがインストールされている場合) 使用します。 このオプションは、SGD ホスト上でプリンタキューインストールスクリプトを実行している場合にのみ使用します。詳細については、Ghostscript が SGD ホストにインストールされていることを確認するを参照してください。 |
--append | 既存のプリンタキューを置き換えるのではなく、追加のプリンタキューをインストールします。 |
--help | prtinstall.en.sh スクリプトオプションの一覧を表示します。 |
次の例では、アプリケーションサーバーに tta_london という名前の SGD プリンタをインストールします。
# sh prtinstall.en.sh --appprinter tta_london |
SGD 印刷は、CUPS Version 1.1.19 以降でのみ動作します。CUPS での印刷を有効にするために、次の設定変更が必要になることがあります。
すべての LPD クライアントで CUPS LPD 互換モードが有効に設定されている必要がある。
アプリケーションサーバー上に LPD (Line Printer Daemon) クライアントが存在している場合、CUPS が LPD クライアントからのリモート印刷ジョブを受け取れるように、CUPS LPD 互換モードを有効にする必要があります。LPD 互換モードを有効にする方法については、『CUPS Software Administrators Manual』を参照してください。
CUPS の raw 印刷機能が有効に設定されている必要がある。
SGD がインストールされているホスト上で、/etc/cups/mime.convs および /etc/cups/mime.types ファイルを編集して、CUPS の raw 印刷機能を有効にします。詳しい手順については、これらのファイル内のコメントを参照してください。文字列「raw」を含むコメントを検索します。
SGD プリンタキューインストールスクリプト prtinstall.en.sh は、SGD の lp または lpr 置換スクリプトをインストールします。UNIX または Linux プラットフォームのアプリケーションサーバーから印刷する場合、ユーザーはこれらの置換スクリプトを使用する必要があります。これらの置換スクリプトによって、印刷を実行するユーザーを SGD が識別するための十分な情報が印刷ジョブに必ず含まれるようになります。
SGD ログインスクリプトは、ユーザーの環境変数 PATH を設定して、置換スクリプトがシステムスクリプトよりも優先されるようにします。ただし、アプリケーションがフルパス名 (たとえば、/usr/bin/lp) を使用する場合、または PATH 自体を変更する場合は、/opt/tarantella/bin/lp または /opt/tarantella/bin/lpr を使用するようにアプリケーションを再設定する必要があります。
$ lp -d printer file |
$ lpr -P printer file |
-d または -P 引数を省略すると、出力はクライアントのデフォルトプリンタに送信されます。printer の指定方法は、クライアントデバイスによって異なります。詳細については、Microsoft Windows クライアントデバイスへの印刷の設定および UNIX、Linux、および Mac OS X プラットフォームのクライアントデバイスへの印刷の設定を参照してください。
SGD サーバーの印刷を設定するには、次の設定手順が必要です。
SGD ホストに Ghostscript をインストールすることが必要な場合があります。Ghostscript インストールを検索するように SGD を設定することが必要な場合があります。
Ghostscript が SGD ホストにインストールされていることを確認するを参照してください。
リモート印刷要求を受け付けるように SGD ホストを設定することが必要な場合があります。
リモート印刷要求を受け付ける SGD ホストの設定を参照してください。
形式が異なる印刷ジョブを変換するように SGD を設定することが必要な場合があります。
SGD 印刷ジョブ変換の設定を参照してください。
SGD では、Ghostscript を使用して印刷ジョブが PDF ファイルに変換されます。PDF 印刷を使用するには、Ghostscript Version 6.52 以降が SGD ホストにインストールされている必要があります。Ghostscript ディストリビューションに、ps2pdf プログラムが含まれている必要があります。
プリンタ直接印刷では、tta_print_converter スクリプトは Ghostscript を使用して、印刷ジョブを PostScript 形式から PCL 形式に変換します。最良の結果を得るために、追加フォントをダウンロードしてインストールしてください。
Ghostscript は、SGD ソフトウェアには含まれていません。
Ghostscript が次のいずれかの場所にインストールされている場合、SGD のインストール時に SGD によってその Ghostscript が自動的に検出されます。
Ghostscript が別の場所にインストールされている場合は、SGD ホスト上の SGD プリンタキューインストールスクリプトを実行します。Ghostscript の場所を設定するには、このスクリプトの --gsbindir オプションを使用します。詳細については、SGD プリンタキューインストールスクリプトを参照してください。
複数バージョンの Ghostscript がインストールされている場合は、使用するバージョンを SGD に指示するために、--gsbindir オプションを指定して SGD プリンタキューインストールスクリプトを実行します。
Ghostscript が SGD ホストにインストールされていない場合、または Ghostscript ディストリビューションに ps2pdf プログラムが含まれていない場合は、Ghostscript をインストールしてから SGD プリンタキューインストールスクリプトを実行する必要があります。
gstest スクリプトを使用して、SGD ホスト上の Ghostscript インストールをテストすることができます。このスクリプトは、SGD をインストールしたときにデフォルトで実行されます。
gstest スクリプトは、Ghostscript インストールにエラーがないかどうかを確認し、ps2pdf を使用してテスト PDF ファイルを生成します。スクリプトの出力は画面上に報告されるほか、/opt/tarantella/var/log/print.log ファイルにも書き込まれます。
# /opt/tarantella/bin/scripts/gstest |
この方法で gstest を使用すると、SGD ホスト上のフォントインストールの基本的なテストが実行され、フォントテストファイル /opt/tarantella/var/log/sample.pdf が生成されます。Ghostscript フォントが正しくインストールされている場合は、sample.pdf ファイルに、それぞれ別のフォントで出力された 3 行が書き込まれます。使用されるフォントは、/opt/tarantella/var/log/print.log ファイルに一覧表示されています。
または、gstest で使用する入力ファイルと出力ファイルを指定することもできます。次に例を示します。
# cd /opt/tarantella/bin/scripts # gstest /tmp/myPostScriptFile.ps /home/indigojones/myPDFFile.pdf |
出力ファイルを指定しない場合は、gstest によって出力 PDF ファイルが /tmp/sgd_sample.pdf に作成されます。
注 - ユーザー独自の入力ファイルを指定した場合は、gstest によってフォントテスト PDF ファイル /opt/tarantella/var/log/sample.pdf. は生成されません。 |
印刷ジョブは、アプリケーションサーバーから SGD サーバーに送信されたあと、SGD サーバーからクライアントデバイスに送信されます。印刷ジョブをアプリケーションサーバーからクライアントデバイスに直接出力できるようにするには、リモート印刷要求を受け付けるように SGD ホストを設定する必要があります。これを行う方法は、プラットフォームにより異なります。詳細については、ご利用のシステムの管理マニュアルを確認してください。
たとえば、Linux システムで lpd を使用している場合は、印刷要求を送信する可能性のあるアプリケーションサーバーごとに、/etc/hosts.equiv または /etc/hosts.lpd ファイル (使用可能な場合) 内にエントリを追加する必要があります。これらの変更を行ったあとは、必ず lpd デーモンを再起動してください。
注 - Citrix ICA Windows プロトコルを使用する Windows アプリケーションの場合、/etc/hosts.equiv 内のエントリは ICA クライアントを実行している UNIX サーバー用です。 |
プリンタ直接印刷では、印刷ジョブがアプリケーションサーバーから SGD サーバーに送信されます。その後、印刷ジョブは SGD サーバーからクライアントデバイスに送信され、さらにそこからユーザーのプリンタに送信されます。印刷ジョブによっては、SGD サーバーに届いた時点で、クライアントのプリンタに適した形式への変換が必要な場合もあります。
注 - Microsoft RDP プロトコルを使用する Windows アプリケーションセッションからの印刷ジョブは、正しい形式になっていると見なされるため、変換されることはありません。 |
印刷ジョブに変換が必要かどうかを判断する際、SGD サーバーは、プリンタタイプ構成ファイルを調べ、クライアントのプリンタで必要とされる形式とアプリケーションサーバーで使用される形式が一致するかどうかを確認します。形式が一致した場合、その印刷ジョブは変換されないままクライアントデバイスのプリンタに転送されます。形式が一致しなかった場合、SGD サーバーは、tta_print_converter スクリプトを使用してその印刷ジョブを正しい形式に変換します。
印刷ジョブが正しくフォーマットされるようにするために、プリンタタイプ構成ファイルおよび tta_print_converter スクリプトの編集が必要な場合があります。これについて以降のセクションで説明します。
![]() | Caution - これらのファイルは、プリンタ直接印刷を使用する必要があり、かつ印刷ジョブ形式に関する問題を解決する必要がある場合にのみ編集してください。ほとんどの場合は、PDF 印刷によって、印刷ジョブ形式に関する問題へのより優れた解決策が提供されます。 |
SGD は、次の構成ファイルを使用してプリンタタイプを確認します。
Microsoft Windows クライアントデバイス。/opt/tarantella/etc/data/printertypes.txt ファイルが使用されます。
Microsoft Windows クライアントデバイスへの印刷の設定を参照してください。
UNIX、Linux、および Mac OS X プラットフォームのクライアントデバイス。次のいずれかのファイルが使用されます。
UNIX、Linux、および Mac OS X プラットフォームのクライアントデバイスへの印刷の設定を参照してください。
特定のプリンタをサポートしたり、新しいタイプのプリンタを追加する場合は、これらのファイルを編集できます。
注 - 新しいプリンタタイプを追加する場合は、tta_print_converter スクリプトの編集も必要になる可能性があります。 |
これらのファイル内に不十分な情報や不正確なマッピングが存在していると、SGD が印刷ジョブを不必要に変換したり、まったく変換しなかったりする可能性があります。
tta_print_converter スクリプトは、印刷ジョブを、アプリケーションサーバーで使用される形式からクライアントデバイスに必要な形式 (プリンタタイプによって決定される) に変換します。このスクリプトは、PostScript 形式と PostScript 以外の形式をデフォルトで認識します。印刷ジョブを PostScript から PCL に変換するには、SGD ホストに Ghostscript がインストールされている必要があります。SGD 印刷のための Ghostscript のインストールと設定の詳細については、Ghostscript が SGD ホストにインストールされていることを確認するを参照してください。
tta_print_converter スクリプトを編集することで、印刷ジョブ形式の認識、別の印刷ジョブ形式への変換、および新規プリンタタイプのサポート追加を実行できます。
tta_print_converter スクリプトは、/opt/tarantella/bin/scripts ディレクトリにあります。このスクリプト内には、容易にカスタマイズを行えるようにコメントが記されています。
シェル機能の GetDataType は、印刷ジョブの最初の128バイト目から印刷ジョブ形式を決定します。データは URL エンコードです。たとえば、% 文字は、%25 としてコード化されます。
クライアントのプリンタタイプは、POSTSCRIPT や MYNEWTYPE のように、大文字でこのスクリプトに渡されます。
PCL プリンタへの印刷時に問題が発生する場合は、tta_print_converter スクリプト内でコメントアウトされたコードを参照してください。そのコードで問題が解決するか確認してみてください。
Microsoft Windows クライアントデバイスへの印刷に必要な設定は、以降の節で説明されているように、PDF 印刷とプリンタ直接印刷のどちらを使用するかによって異なります。
PDF 印刷を使用するには、クライアントデバイスに Adobe Reader Version 4.0 以降がインストールされている必要があります。
Microsoft Windows アプリケーションから通常の方法で印刷を実行し、アプリケーションの「印刷」ダイアログで「Universal PDF Printer」または「Universal PDF Viewer」を選択します。
UNIX または Linux システムのアプリケーションサーバー上で稼働中のアプリケーションから、SGD の lp または lpr 置換スクリプトを使用して、通常の方法で印刷します。PDF プリンタを印刷コマンドの一部として選択します。次に例を示します。
$ /opt/tarantella/bin/lp -d "Universal PDF Printer" filename |
$ /opt/tarantella/bin/lpr -P "Universal PDF Viewer" filename |
注 - filename は PostScript ファイルにして、アプリケーションから PostScript を出力できるようにする必要があります。 |
ユーザーが印刷すると、Adobe Reader には PDF ファイルが表示されます。「Universal PDF Printer」が選択されている場合、PDF ファイルは自動的にユーザーのデフォルトプリンタで印刷されます。Adobe Reader は最小化された状態で実行され、印刷ジョブが完了しても終了しません。「Universal PDF」ビューアが選択されている場合、PDF ファイルは Adobe Reader のウィンドウに表示されます。ユーザーは、このファイルを印刷するかまたは保存するかを決定できます。
UNIX、Linux、および Mac OS X システムのクライアントデバイスでは、PDF ファイルはデフォルトの PDF ビューアまたはクライアントプロファイルに設定されている PDF ビューアに表示されます。ユーザーは、この PDF ファイルを印刷するかまたは保存するかを決定できます。印刷ジョブは常に PDF ビューアに表示されるため、「Universal PDF Printer」と「Universal PDF Viewer」に違いはありません。
ここでは、プリンタ直接印刷を使用して Microsoft Windows クライアントデバイスに印刷する場合に必要になる可能性のある設定について説明します。ここで説明する内容は次のとおりです。
Microsoft Windows アプリケーションから印刷する際、使用可能なクライアントプリンタの数と種類が多い場合に、問題が発生することがあります。問題の多くは、正しいプリンタドライバがアプリケーションサーバーにインストールされていないことが原因で発生します。1 つの解決策として、PDF 印刷を使用する方法があります。Windows クライアントデバイスのみに適用可能な別の解決策は、プリンタドライバマッピングを使用することです。
プリンタドライバマッピングを使用すると、あるプリンタドライバ名を別のプリンタドライバ名にマッピングできます。この操作を行うには、/opt/tarantella/etc/data/default.printerinfo.txt ファイルの [Previous Names] セクションを編集します。
default.printerinfo.txt ファイル内のエントリの例を次に示します。
[Previous Names] "HP LaserJet 5" = "my HP driver", "my other HP driver"
この場合、「my HP driver」または「my other HP driver」というプリンタドライバを使用するクライアントプリンタについては、SGD がこのプリンタを作成するときに「HP LaserJet 5」というプリンタドライバを使用します。
= 記号の右辺には、* や ? などのワイルドカード文字を使用することもできます。* は、空の文字列を含めて、任意の文字列を表します。? は、任意の 1 文字を表します。ワイルドカードは、さまざまなクライアントデバイスがある環境で、汎用的なプリンタマッピングを作成するときなどに役立ちます。
たとえば、このファイルに次のエントリが含まれているとします。
[Previous Names] "HP LaserJet 5" = "hp*laserjet 5*"
この場合、「HP LaserJet 5」、「HP LaserJet 5M」、「HP Color LaserJet 5」などの名前を持つプリンタドライバはすべて、「HP LaserJet 5」というプリンタドライバに関連付けられます。
default.printerinfo.txt ファイルには、これ以外にもマッピングの作成方法に関する詳細な命令が含まれています。
Microsoft Windows クライアントデバイスの場合、SGD は /opt/tarantella/etc/data/printertypes.txt ファイルを使用して、印刷ジョブをクライアントデバイスに送信する前にその印刷ジョブの形式を別の形式に変換するかどうかを判断します。printertypes.txt ファイルによって、pscript.dll などのプリンタドライバが PostScript などのプリンタタイプにマッピングされます。
注 - Microsoft RDP プロトコルを使用する Windows アプリケーションセッションからの印刷ジョブは、正しい形式になっていると見なされるため、変換されることはありません。 |
printertypes.txt ファイル内には、容易にカスタマイズを行えるようにコメントが記されています。このファイルにはデフォルトで、PostScript プリンタ、PCL プリンタ、およびテキスト専用プリンタに対するマッピング情報が含まれています。このファイルを編集するには、スーパーユーザー (root) としてログオンする必要があります。
クライアントデバイスが使用しているプリンタドライバの名前を調べるには、テストページを印刷して「ドライバ名」フィールドを確認します。
新規のプリンタタイプをサポートするためには、同じ形式の行を追加してください。次に例を示します。
MyNewType=mydriver.drv
たとえば、クライアントデバイス cairo が Windows 2000 を実行しており、そのデフォルトプリンタが PCL 形式であるとします。使用されているプリンタドライバは unidrv.dll です。printertypes.txt 内の [Windows*] セクションの形式は次のとおりです。
[Windows*] PostScript=pscript5.dll;pscript.dll PCL=rasdd.dll PostScript=*
unidrv.dll に一致する固有の記述はないので、最後のエントリである PostScript が適用されます。これは、ユーザーが印刷すると、印刷ジョブは cairo に送られる前に間違って PostScript 形式に変換されることを意味します。
この問題を解決するには、root ユーザーで printertypes.txt ファイルを編集し、unidrv.dll と一致する固有の記述を次のように追加します。
PCL=rasdd.dll;unidrv.dll
この変更に従って、cairo で設定されているプリンタが SGD によって正しく識別され、このクライアントデバイスの印刷ジョブが PCL 形式に変換されるようになります。
UNIX または Linux プラットフォームのアプリケーションサーバーから Microsoft Windows クライアントデバイスに印刷する場合、ユーザーは、次のいずれかを使用して印刷先のプリンタを指定できます。
クライアントからアクセス可能なネットワークプリンタの UNC (Universal Naming Convention) 名。次に例を示します。
$ lp -d '\\\\PRTSERVER\\HPLJ5' filename |
$ lpr -P label-printer filename |
$ lpr -P LPT1: filename |
UNC 名を使用するには、前の例に示すように、プリンタ名を引用符で囲み、かつ各バックスラッシュを追加のバックスラッシュでエスケープする必要があります。バックスラッシュの処理方法はシェルごとに異なるため、必要なバックスラッシュの個数は、実際に試してみないとわからない場合があります。バックスラッシュの代わりに下線を使用することもできます。次に例を示します。
$ lp -d __PRTSERVER_HPLJ5 filename |
「フレンドリ」な名前を使用することで、UNC 名で発生する問題を避けることができます。「フレンドリ」な名前は、/opt/tarantella/etc/data/printernamemap.txt ファイルに設定します。このファイル内のエントリを使って、「フレンドリ」な名前が UNC 名にマッピングされます。次に例を示します。
"label-printer"="\\PRTSERVER\HPLJ5" |
UNIX、Linux、および Mac OS X プラットフォームのクライアントデバイスへの印刷に必要な設定は、以降の節で説明されているように、PDF 印刷とプリンタ直接印刷のどちらを使用するかによって異なります。
PDF 印刷を使用するには、クライアントデバイスに PDF ビューアがインストールされている必要があります。SGD は、デフォルトでは次の PDF ビューアをサポートしています。
クライアントプラットフォーム | デフォルト PDF ビューア |
---|---|
SPARC プラットフォーム上の Solaris OS | Adobe Reader (acroread) |
x86 プラットフォーム上の Solaris OS | GNOME PDF Viewer (gpdf) |
Linux | GNOME PDF Viewer (gpdf) |
Mac OS X | Preview App (/Applications/Preview.app) |
注 - Adobe Reader PDF ビューアが、-openInNewWindow コマンドオプションをサポートしている必要があります。Preview App PDF ビューアが、open -a コマンドオプションをサポートしている必要があります。 |
デフォルト PDF ビューアを使用するには、そのアプリケーションがユーザーの PATH 上に存在する必要があります。
代替の PDF ビューアを使用する場合は、ユーザーのクライアントプロファイルで代替ビューアアプリケーション用のコマンドを設定できます。アプリケーションがユーザーの PATH 上に存在するかどうかに応じて、プロファイルにコマンドまたはコマンドのフルパスのいずれかを入力します。詳細については、クライアントプロファイルの設定を参照してください。
Microsoft Windows アプリケーションから通常の方法で印刷を実行し、アプリケーションの「印刷」ダイアログで「Universal PDF Printer」または「Universal PDF Viewer」を選択します。
UNIX または Linux システムのアプリケーションサーバー上で稼働中のアプリケーションから、SGD の lp または lpr 置換スクリプトを使用して、通常の方法で印刷します。PDF プリンタを印刷コマンドの一部として選択します。次に例を示します。
$ /opt/tarantella/bin/lp -d "Universal PDF Printer" filename |
$ /opt/tarantella/bin/lpr -P "Universal PDF Viewer" filename |
注 - filename は PostScript ファイルにして、アプリケーションから PostScript を出力できるようにする必要があります。 |
PDF ファイルは、デフォルトの PDF ビューアまたはクライアントプロファイルに設定されている PDF ビューアに表示されます。ユーザーは、この PDF ファイルを印刷するかまたは保存するかを決定できます。印刷ジョブは常に PDF ビューアに表示されるため、「Universal PDF Printer」と「Universal PDF Viewer」に違いはありません。
プリンタ直接印刷を使用して、UNIX、Linux、または Mac OS X プラットフォームのクライアントデバイスに接続されたプリンタに印刷するには、クライアントプリンタを次のプリンタ構成ファイルのいずれかで定義する必要があります。
グローバルプリンタ構成ファイル – /opt/tarantella/etc/data/default.printerinfo.txt。
このファイルでは、SGD サーバーを使用して印刷を行うすべてのユーザーのデフォルトを設定します。このファイルはアレイ内で複製されないため、ほかの SGD サーバーに手動でコピーする必要があります。
ユーザー固有のプリンタ構成ファイル – $HOME/.tarantella/printerinfo.txt。
ユーザー固有のプリンタ構成ファイルの使用は任意であり、クライアントデバイス上に手動で作成する必要があります。ユーザーは独自のファイルを作成することも、管理者がグローバル構成ファイルをテンプレートとして使用してユーザーに配布することもできます。ユーザーがどの SGD サーバーを印刷に使用するかに関係なく、このファイルには個別のユーザー用の設定が含まれます。このファイル内の設定は、グローバル構成ファイルの設定よりも優先されます。
グローバルおよびユーザー固有のプリンタ構成ファイルの書式は同じです。
UNIX "printer-name" = "windows-driver" printer-type "printer-name" = "windows-driver" printer-type ...
printer-name は、クライアント上の lp または lpr システムに認識されているプリンタの名前です。プリンタ名は二重引用符 (") で囲み、直後に等号 (=) を 1 つ付ける必要があります。ユーザーは、UNIX または Linux プラットフォームのアプリケーションサーバーから印刷する場合にこの名前を指定できます。ユーザーが Microsoft Windows アプリケーションサーバーから印刷する場合は、「印刷」ダイアログにもこの名前が表示されます。
windows-driver は、Microsoft Windows アプリケーションサーバーから印刷を行う場合に使用するプリンタドライバの名前です。プリンタドライバ名は二重引用符で囲む必要があります。プリンタドライバの名前は、Windows アプリケーションサーバーにインストールされているプリンタドライバと正確に一致している必要があります。特に、大文字と空白文字に注意してください。default.printerinfo.txt ファイルには、製造元別に並べられた一般的なプリンタドライバ名のリストが含まれています。エラーを防ぐために、このファイルからドライバ名をコピー&ペーストしてください。
printer-type は、印刷ジョブで使用されるべき形式です。有効な値は、PostScript、PCL、または Text です。この情報は省略可能ですが、省略した場合には PostScript がデフォルトで使用されます。SGD はこの情報に基づいて、アプリケーションサーバーが使用する形式からクライアントプリンタが使用する形式に印刷ジョブを変換する必要があるかどうかを判断します。SGD 印刷ジョブ変換の設定も参照してください。
[UNIX] セクションの先頭に記載されたプリンタが、クライアントのデフォルトプリンタです。
SGD をはじめてインストールした場合、default.printerinfo.txt ファイルには次のエントリが含まれています。
[UNIX] "_Default" = "QMS 1060 Print System" PostScript
この設定を使用する場合、Windows アプリケーションサーバーからの印刷時に、_Default (from Sun SGD) Session number という名前のプリンタがユーザーに表示されます。このプリンタは、基本的な PostScript プリンタドライバである「QMS 1060 Print System」を使って、クライアント上のデフォルトプリンタに印刷を行います。
注 - つまり、クライアントデバイスにプリンタが接続されていなくても、Windows アプリケーション内でプリンタを使用できます。 |
たとえば、SGD ユーザーの $HOME/.tarantella/printerinfo.txt ファイルに次のエントリが含まれている場合を考えてみます。
[UNIX] "drafts" = "HP DeskJet 970Cxi" PCL "salesprinter" = "HP LaserJet 5/5M" PostScript
ユーザーが Microsoft Windows アプリケーションサーバーから UNIX クライアントデバイスに印刷する場合は、次のプリンタを使用できます。
ユーザーのデフォルトプリンタは drafts/Sun SGD/Sessionnumber であり、この例では PCL プリンタとして定義されています。
ここでは、SGD の印刷ジョブ管理機能について説明します。ここで説明する内容は次のとおりです。
SGD 管理者は、tarantella print コマンドを使用して印刷サービスを制御できます。このコマンドを使用すると、次の操作を実行できます。
スプールに格納されている印刷ジョブを一覧表示し、それらのジョブを所有している SGD ユーザーを特定する。この機能を使って、アプリケーションサーバーの印刷システムからの印刷ジョブが、SGD 印刷キューに届いているか確認できます。
tarantella print コマンドの構文は次のとおりです。
tarantella print start | stop | status | pause | resume | list | cancel | move
次の表は、tarantella print で使用可能なサブコマンドを示しています。
サブコマンド | 説明 |
---|---|
cancel | 印刷ジョブをキャンセルします。 |
list | 印刷ジョブを表示します。 |
move | ある SGD サーバーのキューにある印刷ジョブを、別の SGD サーバーに移動します。 |
pause | 印刷を一時停止します。 |
resume | 印刷を再開します。 |
start | アレイの印刷サービスを開始します。 |
status | 印刷サービスに関する情報を表示します。 |
stop | 印刷サービスを停止します。 |
SGD 管理者は、印刷ジョブが SGD サーバー上でどのくらい経過したらサーバーから削除されるかに関する時間制限を設定できます。この機能は、大量の印刷を管理する必要がある場合に役立ちます。
印刷ジョブがサーバー上に存在できる時間を指定するには、次のコマンドを使用します。
$ tarantella config edit \ --tarantella-config-array-printjoblifetime hours |
SGD をデフォルトの動作に戻し、印刷ジョブがサーバー上に無期限に存在できるようにするには、次のコマンドを使用します。
$ tarantella config edit \ --tarantella-config-array-printjoblifetime 0 |
図 5-1 に示すように、ユーザーは Webtop 上の印刷領域からユーザー独自の印刷ジョブを管理できます。
印刷領域には、印刷キュー内の現在のジョブ数、および印刷ジョブの管理用コントロールが表示されます。
ドキュメントが印刷中である場合、印刷キュー内の印刷ジョブの個数が Webtop 上に表示されます。保留中の印刷ジョブをすべて削除するには、「すべて取消し」をクリックします。
印刷を一時的に停止するには、「一時停止」をクリックします。印刷を一時停止した場合、保留中の印刷ジョブはすべて、ユーザーが印刷を取り消すか再開するまで印刷キュー内に保持されます。印刷を再開するには、「再開」をクリックします。印刷が一時停止されると、プリンタアイコンの表示が変わります。
印刷ジョブを個別に管理するには、「すべてのジョブのリスト」をクリックします。Webtop 上に、待ち行列内のすべての印刷ジョブが一覧表示され、印刷部数や選択されているプリンタなど、各ジョブの関連情報も表示されます。
印刷を一時停止した場合は、「再開」ボタンをクリックすると、その印刷ジョブだけが印刷されます。
特定の印刷ジョブを取り消すには、「取消し」ボタンをクリックします。
Microsoft Windows 2000 または Microsoft Windows 2003 アプリケーションサーバー、あるいは UNIX または Linux システムのアプリケーションサーバーから印刷する場合、ユーザーは印刷先のプリンタを選択できます。ユーザーがプリンタを選択しなかった場合、デフォルトプリンタに出力されます。その他のアプリケーションサーバーでは常に、クライアントデバイスのデフォルトプリンタに出力されます。
ユーザーは、Webtop 上のプリンタアイコンをポイントすることで、どのプリンタがデフォルトプリンタになっているかを確認できます。ポップアップが表示され、そこにデフォルトプリンタの名前が表示されます。
ユーザーが自身のデフォルトプリンタを変更するには、SGD からいったんログアウトしてデフォルトプリンタを変更したあと、再度ログインする必要があります。
次のチェックリストを使用して、この問題を診断および解決してください。
それでも問題を解決できない場合は、印刷ジョブの追跡の手順に従ってください。
次のクライアントデバイスのトラブルシューティング手順を使用して、SGD での印刷の問題を診断します。
そのクライアントデバイスまたはプリンタタイプでの印刷は SGD でサポートされていますか。
Webtop 上の印刷領域を確認します。プリンタアイコンに赤い×印が付き、「利用可能なクライアントプリンタなし」というメッセージが表示されていますか。その場合は、このクライアントデバイスまたはプリンタタイプでの印刷が SGD でサポートされていないか、クライアントプリンタの作成中にエラーが発生したことを示しています。
クライアントデバイスで印刷が一時停止されていませんか。
印刷が一時停止されていないことを確認します。プリンタの一時停止中アイコンが表示されていないことを確認してください。
tarantella webtopsession list コマンドを使用して、ユーザーが印刷を一時停止しているかどうかを確認します。
プリンタが正しく設定されていますか。
プリンタが正しく設定されていることを確認するために、クライアントデバイスの Web ブラウザから Web ページをプリンタに印刷するなどの操作をしてみてください。アプリケーションサーバーによっては、一部の印刷ジョブはクライアントデバイスのデフォルトプリンタにしか印刷できない場合があります。
UNIX、Linux、または Mac OS X システムのクライアントデバイスに印刷する場合は、これらのクライアントタイプ用の印刷を設定したことを確認してください。UNIX、Linux、および Mac OS X プラットフォームのクライアントデバイスへの印刷の設定を参照してください。
PDF 印刷を行う場合、クライアントに PDF ビューアがインストールされていますか。
SGD で PDF 印刷を使用するには、クライアントデバイスに PDF ビューアがインストールされている必要があります。
サポートされているビューアまたはユーザーのお気に入りのビューアがクライアントにインストールされていること、およびそのビューアが実行可能であることを確認します。
UNIX、Linux、または Mac OS X システムのクライアントデバイス上で、ユーザーが /tmp ディレクトリに対する読み取り/書き込みアクセス権を持っていることを確認します。
PDF ビューアが Adobe Reader (acroread) の場合、ビューアが -openInNewWindow コマンドオプションをサポートしていることを確認します。PDF ビューアが Preview app (/Applications/preview.app) の場合、ビューアが open -a コマンドオプションをサポートしていることを確認します。
PDF ビューアがインストールされていないか、ビューアにアクセスできない場合、ユーザーは SGD PDF プリンタを使用できます。
次のアプリケーションサーバーのトラブルシューティング手順を使用して、SGD での印刷の問題を診断します。
プリンタが Windows アプリケーションセッションで作成されていますか。
Windows ターミナル サービスを使用してアクセスした Microsoft Windows アプリケーションサーバーから印刷しようとしたユーザーには、そのユーザーのプリンタが自動的に設定されます。Microsoft RDP 用の印刷設定を参照してください。そのようにならない場合は、アプリケーションサーバーの System イベントログで次のエラーを確認してください。
Event ID: 1111 Description: Driver drivername required for printer printertype is unknown. Contact the administrator to install the driver before you log in again.
Event ID: 1105 Description: Printer security information for the printername / clientcomputername /Session number could not be set
Event ID: 1106 Description: The printer could not be installed.
これらのエラーは、クライアントプリンタのプリンタドライバがアプリケーションサーバーでサポートされていない可能性があることを示しています。このプリンタドライバをアプリケーションサーバーにインストールするか、またはほかのプリンタドライバのサポート方法について プリンタドライバマッピングを参照してください。ワイルドカードを使用して複数のプリンタドライバ名をサポートする方法も説明されています。
また、/opt/tarantella/etc/data/default.printerinfo.txt またはユーザーの $HOME/.tarantella/printerinfo.txt 内のプリンタドライバの名前が、アプリケーションサーバー上のドライバの名前と一致していることも確認することをお勧めします。
それでも問題を解決できない場合は、詳細について Microsoft Knowledge Base article Q239088 を参照してください。
アプリケーションが正しいプリンタに印刷していますか。
アプリケーションは、管理者が設定したプリンタキューに印刷する必要があります。UNIX または Linux アプリケーションサーバーの場合、prtinstall.en.sh スクリプトにより tta_printer というプリンタキューがデフォルトで作成されます。
UNIX または Linux システムのアプリケーションサーバーの場合、アプリケーションは、prtinstall.en.sh によってインストールされた lp または lpr 置換スクリプトを使用して印刷する必要があります。SGD ログインスクリプトは PATH を設定して、置換スクリプトがシステムスクリプトよりも優先されるようにします。アプリケーションがフルパス名 (たとえば、/usr/bin/lp) を使用する場合、または PATH 自体を変更する場合は、/opt/tarantella/bin/lp または /opt/tarantella/bin/lpr を使用するようにアプリケーションを再設定してください。
アプリケーションサーバー上でアカウントが共有されていますか。
複数のユーザーが同時に同じユーザー名で同じアプリケーションサーバーにログインすると、SGD は、どのユーザーが印刷ジョブを所有しているかを区別できなくなる場合があります。その場合、SGD はその印刷ジョブを破棄し、破棄したことをログに記録します。この状態は、SGD プリンタキューが存在しない UNIX または Linux システムのアプリケーションサーバーで発生します。
この問題を解決するには、prtinstall.en.sh スクリプトを実行してプリンタを設定します。SGD プリンタキューインストールスクリプトを参照してください。
tarantella print コマンドを使用して、アプリケーションサーバーの印刷システムから送信された印刷ジョブが SGD 印刷キューに届いていることを確認してください。
サーバーの Windows 名は DNS 名と同じですか。
Microsoft Windows NT サーバーの DNS 名が naples.indigo-insurance.com で、NetBIOS 名が VESUVIUS の場合、このサーバーの印刷ジョブに含まれるホスト識別子は naples ではなく VESUVIUS になるので、この印刷ジョブは失敗します。
/opt/tarantella/etc/data ディレクトリの hostnamemap.txt ファイルを編集することにより、この問題を回避できます。このファイルでホスト名と DNS 名を対応付けることができます。マッピングの作成方法については、ファイルに説明されています。
PDF 印刷を使用する場合は、すべての Microsoft Windows アプリケーションサーバーに同じ PostScript プリンタドライバがインストールされていますか。
PDF 印刷を使用するには、すべての Microsoft Windows アプリケーションサーバーに同じ PostScript プリンタドライバをインストールする必要があります。
Administration Console で、ドライバの名前が、「グローバル設定」→「印刷」タブ、あるいはユーザープロファイルまたは親オブジェクトの「印刷」タブにある「Postscript プリンタドライバ」フィールドで設定された名前と一致していることを確認してください。名前が一致していない場合は、アプリケーションサーバーの System イベントログにエラーが表示されます。
次の SGD サーバーのトラブルシューティング手順を使用して、SGD での印刷の問題を診断します。
アレイ全体で印刷が一時停止中または無効になっていませんか。
tarantella print status コマンドを使用して、アレイの印刷が一時停止中または無効になっていないか確認します。
必要に応じて、tarantella print start または tarantella print resume コマンドを使用して印刷を有効にします。
Microsoft Windows クライアントデバイス上で印刷を行う場合、クライアントプリンタが無効になっていませんか。
Administration Console で、「グローバル設定」→「印刷」タブ、あるいはユーザープロファイルまたは親オブジェクトの「印刷」タブを確認します。ユーザーがすべてのクライアントプリンタにアクセスできるのか、デフォルトのクライアントプリンタにのみアクセスできるのか、クライアントプリンタに一切アクセスできないのかを確認します。
PDF 印刷を行う場合、Ghostscript を SGD ホスト上で使用できますか。
SGD での PDF 印刷の印刷ジョブは、Ghostscript を使用して PDF ファイルに変換されます。SGD では、印刷ジョブを PostScript から PCL に変換するときも Ghostscript を使用します。
/opt/tarantella/var/log/print.log ファイルに「Can't find ps2pdf」や「Consider obtaining Ghostscript from http://www.ghostscript.com」などのメッセージが含まれている場合は、Ghostscript がインストールされていないか、標準以外の場所にインストールされています。
Ghostscript のインストールに関する問題の解決方法の詳細については、Ghostscript が SGD ホストにインストールされていることを確認するを参照してください。
上のチェックリストによっても SGD 印刷の問題を解決できない場合は、次のトラブルシューティング手順を試してください。これらの手順を使用すると、アプリケーションサーバーから SGD サーバー、さらにクライアントデバイスへの印刷ジョブの進捗状況を追跡できます。
手順 1: SGD サーバーから印刷できますか。
SGD サーバー上で動作する X アプリケーションまたは文字型アプリケーションを設定します。端末ウィンドウ (たとえば、xterm) を表示し、SGD の Webtop からこのアプリケーションを起動します。
/opt/tarantella/bin/scripts/printtestpage.en.sh スクリプトを実行して、テストページを印刷してみます。
テストページが印刷されない場合は、/opt/tarantella/bin/scripts/printtestpage.en.sh --direct を実行します。これにより、UNIX または Linux システムのスプーラが使用されなくなります。
この問題は、アプリケーションサーバーから SGD サーバーへの印刷ジョブの移動に関連しています。
UNIX または Linux システムのアプリケーションサーバーの場合は、手順 3: 印刷ジョブが UNIX または Linux システムのアプリケーションサーバーから送信されていますか。に進みます。
Windows ターミナル サービスの場合は、手順 5: 印刷ジョブが Windows ターミナル サービスのアプリケーションサーバーから送信されていますか。に進みます。
この問題は、SGD ホスト上の UNIX または Linux システムの印刷システムに関連しています。
使用している UNIX または Linux システムのマニュアルを参照し、問題を調査して解決してください。その後、もう一度印刷してみます。
手順 2: SGD プリンタキューが SGD サーバーにインストールされていますか。
ホスト上のプリンタのリストに、tta_printer のエントリがあることを確認してください。
プリンタのリストの表示方法については、使用している UNIX または Linux システムのマニュアルを参照してください。一部のシステムでは、lpstat -t を使用できます。使用しているシステムに /etc/printcap ファイルがある場合、このファイルにはプレーンテキスト形式でプリンタのリストが記載されています。
tta_printer プリンタが SGD ホストに存在しますか。
この問題は、SGD サーバーからクライアントデバイスへの印刷ジョブの移動に関連しています。手順 7: 印刷ログファイルを調査しましたか。に進みます。
tta_printer プリンタが SGD ホストに存在しないですか。
SGD サーバー上で prtinstall.en.sh スクリプトを実行します。その後、もう一度印刷してみます。
SGD プリンタキューインストールスクリプトも参照してください。
手順 3: 印刷ジョブが UNIX または Linux システムのアプリケーションサーバーから送信されていますか。
UNIX または Linux システムのアプリケーションサーバー上で端末ウィンドウを表示するよう設定されているアプリケーションオブジェクトを使用して、容量の小さいテキストファイルを SGD プリンタに印刷してみます。たとえば、lp -d tta_printer /etc/hosts コマンドを入力します。
UNIX または Linux プラットフォームのアプリケーションサーバーが、SGD を使用して印刷するように設定されていることを確認します。prtinstall.en.sh スクリプトの実行が必要な場合があります。詳細については、SGD プリンタキューインストールスクリプトを参照してください。
これは、SGD の印刷は正しく設定されているが、UNIX または Linux 印刷システムのどこかに問題がある可能性を示しています。手順 4: 印刷ジョブが UNIX または Linux システムのスプールディレクトリに存在しますか。に進みます。
手順 4: 印刷ジョブが UNIX または Linux システムのスプールディレクトリに存在しますか。
印刷スプールディレクトリは、UNIX または Linux システムによって異なります。詳細については、使用している UNIX または Linux システムのマニュアルを参照してください。
アプリケーションサーバーと SGD サーバーの間のネットワークに問題があると考えられます。手順 6: 印刷ジョブが SGD サーバーに届いていますか。に進みます。
UNIX または Linux システムの LPD 印刷の設定を調べます。たとえば、/etc/hosts.equiv または /etc/hosts.lpd ファイルに適切なエントリが存在すること、および /etc/hosts.equiv.deny などの .deny ファイルが存在しないことを確認します。
lpd デーモンが稼働し、待機していることを確認します。たとえば、次のコマンドを使用します。
# ps -ef | grep lpd # netstat -a | grep printer |
手順 5: 印刷ジョブが Windows ターミナル サービスのアプリケーションサーバーから送信されていますか。
アプリケーションサーバー上の印刷キューを調べます。この方法に関するヘルプが必要な場合は、使用しているシステムのマニュアルを参照してください。
印刷ジョブがアプリケーションサーバーから送信されていますか。
アプリケーションサーバーと SGD サーバーの間のネットワークに問題があると考えられます。手順 6: 印刷ジョブが SGD サーバーに届いていますか。に進みます。
手順 6: 印刷ジョブが SGD サーバーに届いていますか。
SGD サーバー上の SGD 印刷スプールディレクトリ /opt/tarantella/var/spool と /opt/tarantella/var/print/queue を調べます。
アプリケーションオブジェクト内で完全修飾 DNS 名を使用しており、名前解決が正確に機能しているかどうかを調べます。
詳細については、印刷ログファイルを調べます。手順 7: 印刷ログファイルを調査しましたか。に進みます。
UNIX または Linux システムの LPD 印刷の設定を調べます。
たとえば、/etc/hosts.equiv または /etc/hosts.lpd ファイルに適切なエントリが存在すること、および /etc/hosts.equiv.deny などの .deny ファイルが存在しないことを確認します。
lpd デーモンが稼働し、待機していることを確認します。たとえば、次のコマンドを使用します。
# ps -ef | grep lpd # netstat -a | grep printer |
Windows ターミナル サービスを使用している場合は、コマンドプロンプトを表示し、lpr -s server -p tta_printer filename コマンドを使用して印刷します。これが機能する場合、アプリケーションサーバー上のプリンタドライバがインストールされていないか、正しく設定されていないものと考えられます。
手順 7: 印刷ログファイルを調査しましたか。
tarantella query コマンドを使用して、アレイ全体のログを調査できます。ログファイルは、アレイ内の各 SGD サーバー上の /opt/tarantella/var/log に格納されています。
印刷ログファイルが空の場合、「ログフィルタ」を編集して、印刷メッセージのログを出力します。Administration Console で、「グローバル設定」→ 「監視」タブに移動し、次のログフィルタを追加します。
server/printing/*:print%%PID%%.log server/printing/*:print%%PID%%.jsl |
ログにユーザー名マッピングに関する問題を示すメッセージが含まれている場合、アプリケーションサーバー上で共有アカウントを使用している可能性があります。アプリケーションサーバー上でアカウントが共有されていますか。を参照してください。
ここでは、SGD を使用して印刷する場合に発生する一般的な問題について説明します。ここで説明する内容は次のとおりです。
Microsoft RDP Windows プロトコルを使用する Windows アプリケーションから印刷を行う場合、ユーザーは使用するプリンタの設定を変更できます。プリンタの設定に関する一般的な問題を次に示します。
はじめて定義したクライアントプリンタの設定 (用紙サイズや印刷方向など) には、クライアントプリンタの現在の設定ではなく、アプリケーションサーバーに設定されているそのプリンタドライバのデフォルト値が適用されます。
ユーザーはアプリケーションサーバー上のプリンタ設定を変更でき、変更した設定はクライアントデバイスを使ってそのプリンタに次回に接続すると使用されます。
デフォルトの用紙サイズなどのプリンタ設定を変更しても、次回の Windows アプリケーション実行時にその変更が適用されないことがあります。
設定を変更しても、その新しい設定はすぐにクライアントに送信されるわけではありません。プリンタ設定を変更したときには、数分経ってから Windows アプリケーションからログアウトすることをお勧めします。
プリンタ設定はドライバ名に直接関連付けられます。つまり、使用するプリンタを変更するときに、新しいプリンタで別のドライバ名を使用する場合には、プリンタ設定を再設定する必要があります。
tarantella print stop を実行して SGD 印刷システムを停止しても、そのあとでアプリケーションサーバー上の印刷キューに印刷ジョブがスプールされる場合があります。これらの印刷ジョブは、SGD 印刷システムを再起動するまで、印刷キュー内に残ります。
PDF 印刷を使用するときに、印刷されるフォントが予期したフォントでないことがあります。
PDF 印刷は、Windows プリンタドライバ (Windows アプリケーションから印刷する場合)、Ghostscript、および PDF ビューアの機能を利用して出力されます。このため、これらのコンポーネントのフォント設定をそれぞれ試みて、結果が改善されるかどうかを確認することをお勧めします。
Windows アプリケーションからの印刷時にドキュメントに TrueType フォントが含まれている場合、TrueType フォントの代わりに、デバイスフォントと呼ばれるプリンタ独自のフォントが使用されます。その結果、一部の文字が「空のボックス」([]) として印刷されることがあります。
この問題を解決するには、TrueType フォントをダウンロードして印刷するようにプリンタを設定します。
Windows アプリケーションで「印刷」ダイアログを表示し、「プロパティ」→ 「拡張機能」を選択します。「グラフィック」セクションで、「TrueType フォント」オプションを「ソフト フォントとしてダウンロード」に変更します。
Microsoft Windows 2000 アプリケーションセッションで作成されたプリンタは、「printer-name/Sun SGD/Session number」という形式の名前になります。たとえば、HP LaserJet 8000 Series PS/Sun SGD/Session 1 という名前になります。
Windows 2003 アプリケーションセッションで作成されたプリンタは、「printer-name (from Sun SGD) in session number」という形式の名前になります。たとえば、HP LaserJet 8000 Series PS (from Sun SGD) in session 1 という名前になります。
UNIX、Linux、および Mac OS X プラットフォームのクライアントデバイスの場合、printer-name は、そのクライアントデバイスで使用されているプリンタ構成ファイルに基づいて決められます。詳細については、UNIX、Linux、および Mac OS X プラットフォームのクライアントデバイスへの印刷の設定を参照してください。Windows クライアントデバイスの場合、printer-name はプリンタドライバに基づいて決められます。
プリンタ名の Sun SGD の部分は、/opt/tarantella/var/serverresources/expect/wcpwts.exp ログインスクリプトを編集することにより変更できます。ttatsc コマンドの -netbiosname "name" 引数を追加することによって (たとえば、-netbiosname "IndigoInsurance")、前の例のプリンタ名を HP LaserJet 8000 Series PS/IndigoInsurance/Session 1 という名前に変更できます。
PDF 印刷を使用している場合は、PDF プリンタの名前を修正できます。PDF プリンタの名前を変更するを参照してください。
SGD PDF プリンタの名前は設定可能です。これらの名前は次のように修正できます。
すべてのユーザーの PDF プリンタ名を変更するには、次のコマンドを使用します。
$ tarantella config edit \ --printing-pdfprinter name --printing-pdfviewer name |
組織オブジェクト、組織単位オブジェクト、またはユーザープロファイルオブジェクトの PDF プリンタ名を変更するには、そのオブジェクトが親オブジェクトの印刷設定内容を上書きするように設定されていることも必要になります。次のコマンドを使用します。
$ tarantella object edit --name object \ --userprintingconfig true --pdfprinter name --pdfviewer name |
ユーザーが UNIX、Linux、または Mac OS X プラットフォームのクライアントデバイスから Windows アプリケーションにアクセスした場合、Windows アプリケーションセッションに「_Default」という名前のプリンタが表示されることがあります。クライアントプリンタの名前が異なっていたり、クライアントプリンタが存在しない場合、これはユーザーにとって紛らわしいものです。
Windows アプリケーションから印刷するときは、プリンタドライバ名と印刷ジョブを関連付けるために printerinfo.txt ファイルが使用されますが、そのデフォルト設定が原因でこのような状態になります。
プリンタ名を修正するには、printerinfo.txt ファイルを編集します。
「_Default」のプリンタ名を削除するには、printerinfo.txt ファイルから 「_Default」 のエントリを削除します。
printerinfo.txt ファイルの詳細については、UNIX、Linux、および Mac OS X プラットフォームのクライアントデバイスへの印刷の設定を参照してください。
クライアントドライブマッピング (CDM) を使用すると、SGD ユーザーは、UNIX、Linux、または Microsoft Windows プラットフォームのアプリケーションサーバーで実行中のアプリケーションから、クライアントデバイスのドライブにアクセスできるようになります。
ここでは、SGD ユーザー用に CDM を設定する方法について説明します。また、SGD で CDM を使用している場合に発生する一般的な問題とその解決方法に関するヒントも説明します。
UNIX および Linux プラットフォームのアプリケーションサーバーを CDM 用に設定するには、次の手順が必要です。
UNIX および Linux プラットフォーム対応 SGD 拡張モジュールをインストールします。
拡張モジュールをインストールする方法の詳細については、Sun Secure Global Desktop 4.41 インストールガイドを参照してください。
SGD 拡張モジュールでサポートされるプラットフォームについては、SGD 拡張モジュールでサポートされるインストールプラットフォームを参照してください。
CDM に使用する Network File System (NFS) 共有を設定します。
CDM 用の NFS 共有を設定するを参照してください。
アプリケーションサーバーの CDM プロセスを起動するを参照してください。
CDM 用の NFS 共有を設定するには、次の手順が必要です。
NFS サーバーがアプリケーションサーバー上にインストールされ、稼働している必要があります。NFS サーバーは、CDM に使用するディレクトリを共有 (エクスポート) する必要があります。デフォルトでは、このディレクトリは /smb です。このディレクトリを手動で作成およびエクスポートする必要があります。
CDM の設定ファイル /opt/tta_tem/etc/client.prf で代替 NFS 共有を指定できます。共有の名前を反映するように [nfsserver/mount/mountpoint={(/smb)}] の設定を編集します。
localhost から NFS 共有にアクセス可能であり、ユーザーがこの共有への読み取り/書き込みアクセス権を保持している必要があります。NFS サーバーの設定方法およびディレクトリのエクスポート方法の詳細については、使用しているシステムのマニュアルを参照してください。
CDMを使用可能にすると、ユーザーのクライアントドライブまたはファイルシステムが、デフォルトでユーザーのホームディレクトリの My SGD Drives ディレクトリ内で使用可能になります。My SGD Drives ディレクトリは、CDM に使用される NFS 共有へのシンボリックリンクです。
シンボリックリンクの名前および場所を設定するには、次のように CDM 設定ファイル /opt/tta_tem/etc/client.prf に設定を追加します。
シンボリックリンクの名前。これは、次の設定を使用して設定されます。
[nfsserver/user/symlinkname={(symlink)}]
たとえば、シンボリックリンクの名前を Client Shares に変更するには、次の行を設定ファイルに追加します。
[nfsserver/user/symlinkname={(Client Shares)}]
シンボリックリンクを作成するディレクトリ。これは、次の設定を使用して設定されます。
[nfsserver/user/symlinkdir={(dir)}]
たとえば、/tmp ディレクトリ内にシンボリックリンクを作成するには、次の行を設定ファイルに追加します。
[nfsserver/user/symlinkdir={(/tmp)}]
環境変数を使用してディレクトリを指定することもできます。使用可能な変数は、nfsserver/user/envvars の設定で制御します。
たとえば、/tmp/username ディレクトリ内にシンボリックリンクを作成するには、次の行を設定ファイルに追加します。
[nfsserver/user/symlinkdir={(/tmp/$USER)}]
シンボリックリンクを作成するディレクトリを指定するための環境変数。これらは、次の設定を使用して設定されます。
[nfsserver/user/envvars={(var)...}]
デフォルト設定は (USER)(HOME)(LOGNAME) です。
各変数を括弧で囲みます。変数名の前のドル記号 ($) は含めません。
たとえば、HOME、USER、DISPLAY、および TMPDIR 変数を使用可能にするには、次の行を設定ファイルに追加します。
[nfsserver/user/envvars={(HOME)(USER)(DISPLAY)(TMPDIR)}]
CDM 設定ファイルを変更したあとは、アプリケーションサーバーの CDM プロセスを再起動する必要があります。この方法の詳細については、アプリケーションサーバーの CDM プロセスを起動するを参照してください。
アプリケーションサーバーの CDM プロセスを起動するには、スーパーユーザー (root) としてログインし、次のコマンドを使用します。
# /opt/tta_tem/bin/tem stopcdm # /opt/tta_tem/bin/tem startcdm |
Microsoft Windows アプリケーションサーバーを CDM 用に設定するには、次の手順が必要です。
Windows 対応 SGD 拡張モジュールをインストールします。
拡張モジュールをインストールする方法の詳細については、Sun Secure Global Desktop 4.41 インストールガイドを参照してください。
SGD 拡張モジュールでサポートされるプラットフォームについては、SGD 拡張モジュールでサポートされるインストールプラットフォームを参照してください。
CDM を使用できるのは、Microsoft RDP Windows プロトコルを使用するように設定されている Windows アプリケーションだけです。
デフォルトでは、ユーザーが Windows アプリケーションからクライアントドライブにアクセスすると、Microsoft Windows アプリケーションサーバーのドライブも一覧表示されます。クライアントのフロッピードライブを表すドライブ A など、ユーザーが使い慣れているドライブ文字を表示する場合、アプリケーションサーバーを設定してそのドライブ文字を再マッピングするか、ドライブを非表示にすることができます。
Microsoft Windows アプリケーションサーバー上で、「コンピュータの管理」ツールを使って次の操作を実行できます。
ユーザーに一貫性を保証するため、CDM で使用するすべての Microsoft Windows アプリケーションサーバー上で、同じ方法でドライブを再マッピングまたは無効にする必要があります。ドライブの再マッピングと無効化の詳細については、使用しているシステムのマニュアルを参照してください。
ユーザーがアクセスできるドライブを制限するために、ドライブを非表示にする方法については、「Using Group Policy Objects to Hide Specified Drives in My Computer for Windows 2000 (Q231289)」を参照してください。
ここでは、SGD サーバーのアレイ用の CDM サービスを有効にする方法について説明します。
デフォルトのインストールでは、SGD ホストで CDM を使用しつつ、別の Server Message Block (SMB) サービス (Samba など) を実行することはできません。これは、両方が TCP (Transmission Control Protocol) ポート 139 を使用するためです。CDM を使用するには、ほかの SMB サーバーを使用不能にするか、または複数のサービスが TCP ポート 139 を使用できるようにホストを設定する必要があります。
複数のサービスが TCP ポート 139 を使用できるようにするには、SGD ホストに複数の IP (Internet Protocol) アドレスを設定する必要があります。それには、別のネットワークインタフェースカード (NIC) を取り付けるか、IP エイリアスを使って 1 つの NIC に複数の IP アドレスを割り当てます。これについては、CDM と別の SMB サービスを同一ホスト上で実行する方法で説明されています。
「フォールバックドライブの検索」。検索を開始するドライブ文字と方向を選択します。
これらの設定は、Microsoft Windows クライアントデバイスのみに使用されます。
該当するドライブ文字が Microsoft Windows アプリケーションサーバー上で割り当て済みである場合は、使用可能な最初のフォールバックドライブ文字が代わりに割り当てられます。デフォルトでは、これはドライブ V、ドライブ U、ドライブ T (以下同様) になります。
「WINS (Windows インターネットネームサービス)」。この設定は省略可能です。
WINS を有効にすると、CDM のパフォーマンスを向上させることができます。次の場合にのみ、WINS を有効にしてください。
アレイ内のすべての SGD サーバーを再起動するか、またはアレイ内の SGD サーバーごとに tarantella start cdm コマンドを使用します。
SGD サーバーを再起動する場合は、SGD サーバーにログインしているユーザーがいないこと、および中断しているアプリケーションセッションも含め、SGD サーバー上で実行されているアプリケーションセッションがないことを確認してください。
デフォルトでは、UNIX、Linux、および Mac OS X プラットフォームのクライアントデバイスのユーザーは、ホームディレクトリへのアクセス権を保持します。ホームディレクトリは、My Home という名前のドライブにマッピングされます。
ユーザーは、$HOME/.tarantella/native-cdm-config 設定ファイルを編集することで、クライアントファイルシステムのどの部分にアプリケーションからアクセスできるかを設定できます。このファイルは、SGD Client のインストール時に自動的に作成されます。このファイルには、マッピングされたドライブの作成方法に関するユーザー向けの詳細な手順が含まれています。
この設定ファイルには、<path> <type> <label> という形式のエントリが含まれます。ここで、各要素は次のとおりです。
ドライブごとに改行し、フィールド間は空白かタブで区切ります。空白やタブを含む <path> フィールドまたは <label> フィールドは、引用符で囲みます。
<path> フィールドと <label> フィールドでは、環境変数を使用できます。それらはドル記号 ($) で区切ります。リテラルの $ を使用するには、それをもう 1 つの $ でエスケープします。
[CDM] $HOME$ fixed "My Home" /tmp/$USER$ fixed Temp "/mnt/win/My Documents" fixed "My Local Documents" [/CDM]
Microsoft Windows クライアントデバイスの場合は、ユーザープロファイル、組織単位、および組織オブジェクトの「クライアントデバイス」タブの「クライアントドライブマッピング」属性を使って、ユーザーにアクセスを許可するドライブを設定します。CDM では、継承が使用されます。クライアントドライブへのアクセスは、組織レベルで定義します。これは組織単位レベルまたはユーザープロファイルレベルで変更できます。デフォルトでは、ユーザーにはすべてのドライブに対する読み取り/書き込みアクセス権が付与されます。
ユーザーが SGD サーバーにログインすると、クライアントデバイスのドライブについての情報が収集されます。使用可能なドライブごとに、ユーザープロファイルの「クライアントドライブマッピング」属性が確認されます。一致するクライアントドライブが設定されていない場合、親の組織単位の「クライアントドライブマッピング」属性が検査され、それでも一致するクライアントドライブが見つからない場合には、同様に組織階層が組織オブジェクトまで検査されます。
一致するクライアントドライブが見つかると、そのドライブへの設定されているドライブ文字を使ったアクセスについて、関連付けられているアクセス権が許可されます。アプリケーションサーバーでそのドライブ文字がすでに使用中の場合、Administration Console の「グローバル設定」→ 「クライアントデバイス」タブで設定されている「フォールバックドライブの検索」属性を使って、使用するドライブ文字が決定されます。
組織レベル内のレベルごとに、多数のドライブマッピング指定を設定します。これらのそれぞれについて、割り当てるクライアントドライブ文字、そのドライブへのアクセス権、およびアプリケーションサーバーのドライブ文字を指定します。たとえば、クライアントドライブ A に対する読み取り/書き込みアクセス権を、アプリケーションサーバー上のドライブ Z を使ってユーザーに付与することを指定できます。リスト内で最初に一致したエントリが使用されます。ドライブ A や B などの固有の設定が、たとえば「すべてのドライブ」など一般性の高い設定よりも前に表示されるようにします。
次の例は、Indigo Insurance 組織内のすべてのユーザーのすべてのクライアントドライブに対するアクセスを無効にする方法を示しています。Ruby Port の PC のフロッピードライブへのアクセスを許可されるユーザーは、組織内で Ruby Port 本人だけです。
Administration Console で、「クライアントデバイス」タブに移動し、o=Indigo Insurance 組織オブジェクトの「クライアントドライブマッピング」テーブルを表示します。「クライアントドライブマッピング」テーブルで、「すべてのドライブ」の横にあるチェックボックスを選択します。「編集」ボタンをクリックし、「アクセス権」を「なし」に設定します。これにより、すべてのクライアントドライブに対するアクセスが無効になります。
Administration Console で、「クライアントデバイス」タブに移動し、Ruby Port ユーザープロファイルオブジェクトの「クライアントドライブマッピング」テーブルを表示します。「クライアントドライブマッピング」テーブルで、「新規」ボタンをクリックし、次の設定を設定します。
「クライアントデバイス ドライブ」。Ruby のフロッピードライブのドライブ文字である「A:」、または「R/W リムーバブル」を選択します。「R/W リムーバブル」は、フロッピードライブなど、すべての読み取り/書き込み可能な取り外し可能ドライブに一致します。
「アクセス権」。「読み取り/書き込み」を選択します。これにより、Ruby はフロッピーディスクが書き込み保護されていないかぎり、ドライブに対するフルアクセス権を持ちます。
「アプリケーションサーバーのドライブ文字」。「クライアントと同じ」を選択します。この設定により、SGD は、クライアントデバイス上と同じドライブ文字をアプリケーションサーバー上で使用しようとします。
これにより、Ruby Port には、ドライブ A: 上の自分の PC のフロッピードライブに対するフルアクセス権が与えられます。
SGD で CDM を使用している場合に発生する一般的な問題を次に示します。
SGD 拡張モジュールがアプリケーションサーバーにインストールされていますか。
SGD を使用して表示されたアプリケーションからクライアントドライブにアクセスするには、SGD 拡張モジュールがアプリケーションサーバーにインストールされている必要があります。
SGD 拡張モジュールでサポートされるプラットフォームについては、SGD 拡張モジュールでサポートされるインストールプラットフォームを参照してください。
CDM が有効になっていますか。
Administration Console で、「グローバル設定」→ 「クライアントデバイス」タブに移動し、「クライアントドライブマッピング」チェックボックスが選択されていることを確認してください。
アレイ内のすべての SGD サーバーを再起動した場合にのみ、CDM サービスが使用可能になります。アレイを再起動せずに、手動で CDM サービスを開始するには、アレイのすべてのメンバーで tarantella start cdm コマンドを実行します。
ユーザーのクライアントドライブが正しく設定されていますか。
Microsoft Windows クライアントデバイスのユーザーの場合、組織オブジェクト、組織単位オブジェクト、およびユーザープロファイルオブジェクトの「クライアントデバイス」タブの「クライアントドライブマッピング」属性により、各ユーザーがアクセスできるクライアントドライブが決まります。ユーザーがアクセスできるクライアントドライブがないように設定されている可能性があります。組織階層内の先祖の組織単位を忘れずに検査します。CDM の設定内容は継承されるので、1 つの設定を変更することにより多数のユーザーがアクセスできるようにすることができます。
UNIX、Linux、または Mac OS X プラットフォームのクライアントデバイスのユーザーの場合は、ユーザーの $HOME/.tarantella/native-cdm-config ファイルが存在しており、含まれるエントリが有効であることを確認します。
CDM プロセスが稼働していますか。
SGD がインストールされているホスト上で、次のコマンドを使用します。
# ps -ef | grep ttacdmd |
CDM プロセスが稼働している場合は、ttacdmd という名前のプロセスが少なくとも 2 つ存在します。
ドライブマッピングプロセスが存在しない場合は、次のコマンドを使用します。
# grep cdm /opt/tarantella/var/log/* |
UNIX および Linux プラットフォームのアプリケーションサーバーの場合は、次のコマンドを使用して CDM プロセスが稼働していることを確認します。
# /opt/tta_tem/bin/tem status |
CDM プロセスが稼働していない場合は、次のコマンドを使用します。
# /opt/tta_tem/bin/tem startcdm |
CDM プロセスの起動により 「Failed to mount /smb」 などのエラーが発生した場合は、NFS サーバーが稼働しており、CDM に使用するディレクトリが正しくエクスポートされていることを確認します。
別のサービスがポート 4242 を使用していないかどうかを確認します。別のサービスがこのポートを使用している場合は、/opt/tta_tem/etc/client.prf ファイルを編集して [nfsserver/mount/port={(4242)}] 行のポート番号を変更し、CDM プロセスを再起動します。
Microsoft Windows アプリケーションサーバーの場合は、タスク マネージャを使用して、ユーザーの ttatdm.exe プロセスが存在することを確認します。
プロキシサーバーを使用していますか。
アクティビティーが何も行なわれない接続については、プロキシサーバーが一定時間の経過後にその接続を停止します。
SGD は、クライアントデバイスと SGD サーバーの間の接続を開いたままにするために、デフォルトでは 100 秒ごとに keepalive パケットを送信します。この接続は CDM に使用されます。keepalive パケットの送信頻度を上げてみてください。
プロキシサーバーのタイムアウトも参照してください。
SGD 拡張モジュールと SGD サーバーのバージョン番号が一致していますか。
SGD がインストールされているホスト上で、次のコマンドを実行します。
$ tarantella version |
Microsoft Windows アプリケーションサーバー上で、C:\Program Files\Tarantella\Enhancement Module ディレクトリを参照します。ttatdm.exe ファイルをマウスの右ボタンでクリックし、「プロパティ」を選択します。「バージョン」タブの「ファイル バージョン」をクリックします。
UNIX または Linux プラットフォームのアプリケーションサーバー上で、次のコマンドを実行します。
$ /opt/tta_tem/bin/tem version |
TCP ポート 139 および 137 がほかのサービスにより使用されていますか。
SGD CDM サービスは、SMB サービスで使用される TCP ポート 139 にバインドする必要があります。このポートは、たとえば Samba などの製品によって、すでに使用されていることがあります。Administration Console の「グローバル設定」→ 「クライアントデバイス」タブで「WINS (Windows インターネットネームサービス)」チェックボックスが選択されている場合は、UDP (User Datagram Protocol) ポート 137 も使用されます。
ほかのプロセスがポート 139 および 137 を使用しているかどうかを確認するには、SGD サーバーを停止してから、SGD がインストールされているホスト上で次のコマンドを実行します。
$ netstat -an | grep 139 $ grep 139 /etc/xinetd.conf |
CDM サービスを確実に使用できるようにするには、TCP ポート 139 (および必要に応じて TCP ポート 137) にバインドされているほかの製品を停止してから、SGD サーバーを再起動します。
CDM と別の SMB サービスを同一ホスト上で実行する方法の手順に従ってください。
すべてのクライアントドライブが見つかりましたか。
Windows クライアントデバイスの場合は、SGD Client に、検出されたドライブに関する情報が表示されます。システムトレイアイコンをマウスの右ボタンでクリックして、「接続情報」を選択します。
UNIX および Linux プラットフォームのクライアントデバイスの場合は、この情報が SGD Client ログファイルに書き込まれます。
ログにエラーが記録されていませんか。
CDM ログファイルにエラーがないかどうかを、次のように確認します。
Microsoft Windows アプリケーションサーバー。Windows イベント ビューアを調べて、ドライブマッピングエラーがないか確認します。
UNIX または Linux プラットフォームのアプリケーションサーバー。/opt/tta_tem/var/log ディレクトリ内にある clerr.log および clPID.log ファイルで、ドライブマッピングエラーをすべて調べます。
CDM のログ出力も参照してください。
アプリケーションサーバーと SGD サーバー間のドライブマッピング接続は機能していますか。
アプリケーションサーバーの診断機能を次のように使用します。
Microsoft Windows アプリケーションサーバー。アプリケーションサーバーと SGD サーバー間のドライブマッピング接続が機能しているかどうかを調べるには、アプリケーションサーバー上でドライブマッピングを診断モードで使用可能にします。詳細については、Microsoft Windows アプリケーションサーバー用の CDM 診断を参照してください。ドライブマッピングウィンドウが表示されたら、「Debug」メニューから「Information」を選択します。出力を調べて、ドライブ接続が失敗している原因に関する情報を確認します。
UNIX または Linux プラットフォームのアプリケーションサーバー。ドライブマッピングエラーは、/opt/tta_tem/var/log ディレクトリ内の clerr.log および clPID.log ファイルに報告されます。UNIX または Linux プラットフォームのアプリケーションサーバー用の CDM 診断も参照してください。
Microsoft Windows アプリケーションセッション内でクライアントドライブがマッピングされておらず、CDM ログ出力に Add device failed with ERROR_INVALID_PASSWORD などのエラーが含まれている場合、このエラーは次のいずれかによって発生している可能性があります。
SMB パケット署名。クライアントと Microsoft Windows サーバーの間の SMB 通信がセキュリティー保護のためにデジタル署名されるように、Microsoft Windows アプリケーションサーバーを設定できます。
SGD は SMB パケット署名をサポートしません。SMB パケット署名を無効にすることで、この問題を解決できます。
SMB パケット署名の無効化については、この Microsoft TechNet articleを参照してください。
LAN Manager 認証レベル。LAN Manager 認証レベルは、クライアントと Microsoft Windows サーバー間の通信で使用される認証プロトコルを制御します。設定された認証レベルが高すぎる場合、CDM は失敗します。
この問題を解決するには、セキュリティ オプション\ネットワーク セキュリティ\LAN Manager 認証レベル ポリシーを編集して、「LM と NTLM を送信する - ネゴシエーションの場合、NTLMv2 セッション セキュリティを使う」を選択します。
詳細については、Microsoft KB article 823659 を参照してください。
これらの解決策は、Microsoft Windows 2000 Server アプリケーションサーバー、および Microsoft Windows Server 2003 以降のアプリケーションサーバーに適用されます。
CDM のログ出力も参照してください。
Microsoft Windows アプリケーションサーバー上でドライブ文字がすでに使用されている場合は、そのドライブを自動的に再マッピングすることはできません。たとえば、アプリケーションサーバーのフロッピードライブ用にドライブ A が予約されている可能性があります。CDM サービスはフォールバックドライブを使用して、別のドライブ文字でクライアントドライブにアクセスできるようにします。
設定したドライブ文字を必ず使用できるようにするには、アプリケーションサーバーのドライブを非表示にするか、再マッピングすることにより、別のドライブ文字を使用するようにすることが最善です。Microsoft Windows アプリケーションサーバーのドライブの再マッピングと非表示を参照してください。
Microsoft Windows クライアントデバイスのユーザーの場合、クライアントドライブは組織階層内で継承されるので、1 つの設定を変更することにより多数のユーザーがアクセスできるようにすることができます。ユーザープロファイルオブジェクトが所属する組織単位オブジェクトの「クライアントドライブマッピング」属性を調べます。必要に応じて、トップレベルの組織オブジェクトを含む、ユーザープロファイルの先祖をすべて調べます。ユーザープロファイルの「クライアントドライブマッピング」属性を設定することにより、親の組織単位オブジェクトまたは組織オブジェクトで指定されている設定内容を上書きできます。最初に一致したドライブ指定が使用されます。
UNIX、Linux、または Mac OS X プラットフォームのクライアントデバイスのユーザーの場合は、ユーザーの $HOME/.tarantella/native-cdm-config ファイルが存在しており、含まれるエントリが有効であることを確認します。
Microsoft Windows クライアントデバイスでは、SGD を使ってアクセスされるクライアントドライブは、アプリケーションサーバーによってネットワークドライブとして扱われます。このため、クライアントドライブでは「ごみ箱」機能を使用できません。
ファイルを削除しても、ファイルは「ごみ箱」に送られません。Recycled ディレクトリが存在する場合は、「ごみ箱」としては表示されず、その内容は表示されません。
Microsoft Windows クライアントデバイスでは、ドライブが一般的でない名前で表示されることがあります。これは、ドライブマッピングアプリケーションのタイムアウトが原因です。
この問題を解決するには、Microsoft Windows アプリケーションサーバーの Microsoft Windows レジストリ内で、CDM アプリケーション ttatdm.exe 用のデフォルトタイムアウト値を増やします。Windows レジストリ内の HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Tarantella, Inc.\Enhancement Module for Windows キーの次の設定を編集します。
UNIX、Linux、および Mac OS X プラットフォームのクライアントデバイスでは、マッピングされたドライブの名前は、ユーザーの $HOME/.tarantella/native-cdm-config ファイルで設定されます。このファイルに含まれるエントリが有効であることを確認します。
ログ出力を使用して、CDM に関する問題を診断できます。SGD アレイとアプリケーションサーバーのログ出力は、次のように設定して使用することができます。
Administration Console の「監視」タブにある「ログフィルタ」フィールドで、次のフィルタを追加します。
cdm/*/*:cdm%%PID%%.jsl cdm/*/*:cdm%%PID%%.log server/deviceservice/*:cdm%%PID%%.log server/deviceservice/*:cdm%%PID%%.jsl |
Microsoft Windows アプリケーションサーバーでは、CDM を診断モードで実行して、ドライブマッピングのトラブルシューティングに役立つ情報を入手できます。
診断モードを有効にするには、アプリケーションサーバーに管理者としてログオンし、ドライブマッピングプログラムファイル C:\Program Files\Tarantella\Enhancement Module\ttatdm.exe をダブルクリックします。
ドライブマッピングウィンドウが表示されたら、「Debug」メニューからオプションを指定して、必要な情報レベルを選択します。
「Debug」メニューには、次のオプションが用意されています。
「Errors」。発生したすべてのエラーを表示するには、このオプションを選択します。このオプションでは、Windows イベント ビューアにもエラーが報告されます。このオプションは、デフォルトで選択されています。
「Warnings」。発生したすべてのエラーと警告を表示するには、このオプションを選択します。このオプションでは、Windows イベント ビューアにもエラーと警告が報告されます。
「Log to file」。ユーザーの一時ディレクトリ内のログファイルに出力を保存する場合、このオプションを選択します。ドライブマッピングウィンドウに、書き込みが行なわれたログファイルの名前と場所が表示されます。
「Start visible」。ドライブマッピングサービスを開始するたびにドライブマッピングウィンドウが表示されるようにするには、このオプションを選択します。
ドライブマッピングウィンドウには、ウィンドウが表示された時点からのドライブマッピング情報だけが表示されます。履歴情報は表示されません。管理者がドライブマッピングウィンドウに表示される情報のレベルを変更した場合、ユーザーは Windows からログアウトし、再度ログインして、新しい情報を生成する必要があります。
ここでは、Windows アプリケーションおよび X アプリケーションで SGD オーディオサービスを設定する方法について説明します。また、SGD オーディオのトラブルシューティング情報も含まれています。
正しいオーディオデバイスとオーディオ形式を使用するように X アプリケーションオブジェクトを設定します。
X アプリケーションをオーディオ用に設定するを参照してください。
SGD オーディオサービスを有効にするを参照してください。
オーディオを再生するようにクライアントデバイスを設定します。
クライアントデバイスをオーディオ用に設定するを参照してください。
オーディオを再生できるのは、Microsoft Windows Server 2003 以降のターミナル サービス セッションだけです。オーディオのリダイレクトを参照してください。
オーディオを使用するには、Windows アプリケーションオブジェクトが Microsoft RDP プロトコルを使用するように設定されている必要があります。
X アプリケーションでオーディオを聞くには、SGD 拡張モジュールのオーディオモジュールを、UNIX または Linux プラットフォームのアプリケーションサーバーにインストールして実行する必要があります。
オーディオモジュールのインストール方法については、Sun Secure Global Desktop 4.41 インストールガイドを参照してください。SGD 拡張モジュールのインストール時にオーディオモジュールをインストールしなかった場合は、SGD 拡張モジュールをアンインストールしてから、再インストールする必要があります。
注 - Solaris OS プラットフォームでゾーンを使用している場合は、オーディオモジュールが大域ゾーンにインストールされている必要があります。 |
オーディオモジュールにより、SGD オーディオデーモンおよびオーディオドライバエミュレータがインストールされます。Linux プラットフォームでは、オーディオドライバエミュレータの動作にはカーネル内に soundcore モジュールが必要です。このオーディオドライバエミュレータは、Open Sound System (OSS) エミュレータです。
注 - オーディオモジュールにはオーディオドライバエミュレータが含まれるため、アプリケーションサーバー自体にサウンドカードは不要です。 |
オーディオモジュールをインストールしたら、/opt/tta_tem/bin/tem startaudio コマンドを使用してオーディオサービスを開始します。このコマンドを使用するには、スーパーユーザー (root) になる必要があります。
オーディオが有効になっている場合は、ユーザーが X アプリケーションを起動すると、SGD ログインスクリプトによりアプリケーションサーバー上で SGD オーディオデーモン (sgdaudio) が起動します。
オーディオデーモンは、SGD オーディオドライバエミュレータ (sgdadem) に接続して、/tmp/SGD/dev/sgdaudio ディレクトリ内でオーディオデバイスノードを起動します。オーディオデーモンは、SGDAUDIODEV、AUDIODEV、および オーディオ 環境変数をオーディオデバイスノードの場所に設定します。その後、アプリケーションセッション中にオーディオデバイスノードがオーディオの再生に使用されます。
オーディオデーモンはオーディオデータを SGD サーバーに送信し、SGD サーバーはデータをクライアントに送信します。
オーディオデーモンがサポートするオーディオデータ形式を次に示します。
オーディオを再生するには、クライアントデバイスでもこれらの形式がサポートされている必要があります。
オーディオデーモンは、1 または 2 チャネル用の 8000 Hz 〜 48 kHz の任意のサンプリングレートをサポートします。オーディオデーモンは、Administration Console の「グローバル設定」→ 「クライアントデバイス」タブにある「UNIX オーディオの音質」属性で指定されたサンプリングレートを使用します。デフォルトのサンプリングレートは 22.05 kHz です。
SGD オーディオデーモンは、ランダムなポート上で SGD サーバーに接続します。アプリケーションサーバーと SGD サーバーの間にファイアウォールが存在する場合、ファイアウォールは、すべてのポート上で、アプリケーションサーバーから SGD サーバーへの接続をすべて許可する必要があります。
X アプリケーションでオーディオを聞くには、適切なオーディオデバイスとオーディオ形式を使用してオーディオを出力するように X アプリケーションを設定することが必要な場合があります。
一部の X アプリケーションは、オーディオ出力に /dev/audio または /dev/dsp デバイスを使用するようにハードコードされています。SGD オーディオリダイレクトライブラリを有効にして、SGDAUDIODEV 環境変数で指定されたデバイスを X アプリケーションが使用するようにします。
Administration Console で、X アプリケーションの「クライアントデバイス」タブに移動し、「オーディオリダイレクトライブラリ」チェックボックスを選択します。
$ tarantella object edit --name obj --unixaudiopreload true |
SGD オーディオドライバエミュレータは OSS ドライバであるため、OSS を使用するように X アプリケーションを設定することが必要な場合があります。システムが Advanced Linux Sound Architecture (ALSA) を使用している場合、カーネル内で ALSA OSS エミュレーションモジュールを有効にすることが必要な場合があります。
X アプリケーションで使用される接続方法 (--method) が SSH で、アプリケーションの「ウィンドウタイプ」(--displayusing) が「キオスク」の場合、「セッション終了」(--endswhen) 属性が「ログインスクリプトの終了」または「表示中のウィンドウがない」(--loginscriptnowindows) に設定されている必要があります。
Windows アプリケーションおよび X アプリケーションでオーディオを聞くには、SGD アレイでオーディオサービスが有効になっている必要があります。
Windows アプリケーションでオーディオを聞くには、アレイで SGD Windows オーディオサービスが有効になっている必要があります。Windows オーディオサービスは、デフォルトでは無効に設定されています。
Administration Console で、「グローバル設定」→ 「クライアントデバイス」タブに移動し、「Windows オーディオ」チェックボックスを選択します。
ヒント - tarantella config edit --array-audio コマンドを使用して、SGD Windows オーディオサービスを有効にすることもできます。 |
注 - オーディオサービスは、新しいユーザーセッションを開いたときに有効になります。現在の Windows ターミナル サーバー セッションでオーディオを有効にするには、ユーザーは SGD からログアウトしてから再度ログインする必要があります。 |
「Windows オーディオの音質」のオプションを選択します。
デフォルトの設定は「中音質オーディオ」 (22.05kHz のサンプリングレートを使用) です。オーディオの品質に問題がある場合にのみ、この設定を変更してください。
Administration Console で、「グローバル設定」→ 「クライアントデバイス」タブに移動し、「UNIX オーディオ」チェックボックスを選択します。
ヒント - tarantella config edit --array-unixaudio コマンドを使用して、SGD UNIX オーディオサービスを有効にすることもできます。 |
注 - オーディオサービスは、新しいユーザーセッションを開いたときに有効になります。X アプリケーションセッションでオーディオを有効にするには、ユーザーは SGD からログアウトしてから再度ログインする必要があります。 |
デフォルトの設定は「中音質オーディオ」 (22.05kHz のサンプリングレートを使用) です。オーディオの品質に問題がある場合にのみ、この設定を変更してください。
Windows アプリケーションまたは X アプリケーションでオーディオを聞くには、クライアントデバイスでオーディオが再生可能になっている必要があります。
Solaris OS または Linux プラットフォームのクライアントデバイスのユーザーは、次のオーディオデバイスに対する読み取りおよび書き込みアクセス権も保持している必要があります。
クライアントデバイス上のオーディオミキシングがサポートされています。Solaris OS ワークステーション、Microsoft Windows、および Mac OS X クライアントデバイスでは、クライアントハードウェアがミキシングを実行します。Linux および SunRay クライアントデバイスでミキシングを実行するには、Enlightened Sound Daemon (ESD または EsounD) が必要です。
Windows アプリケーションおよび X アプリケーションでオーディオを使用している場合に発生する一般的な問題を次に示します。
アプリケーションセッションでオーディオがまったく再生されない場合は、次のチェックリストを使って問題を解決してください。
Windows アプリケーションおよび X アプリケーションの場合は、次のチェックリストを使用できます。
クライアントデバイスにオーディオデバイスが装備されていますか。
オーディオを再生するには、クライアントデバイスにオーディオデバイスが装備されている必要があります。オーディオデバイスが装備されている場合は、動作することを確認してください。
Solaris OS または Linux プラットフォームのクライアントデバイスのユーザーは、次のオーディオデバイスに対する読み取りおよび書き込みアクセス権も保持している必要があります。
注 - Solaris OS プラットフォームで AUDIODEV 環境変数が別のデバイスに設定されている場合、SGD Client は /dev/audio デバイスの前にそのデバイスを使おうとします。 |
アプリケーションサーバーが消音に設定されていませんか。
アプリケーションサーバーまたはアプリケーションの音量コントロールを調べ、ユーザーが消音に設定していたり、音量レベルが聞き取れないほど低くなっていたりしないかを確認します。
SGD サーバーのオーディオサービスが有効になっていますか。
SGD アレイの SGD オーディオサービスは、デフォルトで無効になっています。
SGD Windows オーディオサービスを有効にする方法の詳細については、SGD Windows オーディオサービスを有効にする方法 を参照してください。
SGD UNIX オーディオサービスを有効にする方法の詳細については、SGD UNIX オーディオサービスを有効にする方法 を参照してください。
Windows アプリケーションの場合は、次のチェックリストを使用できます。
X アプリケーションの場合は、次のチェックリストを使用できます。
アプリケーションサーバーと SGD サーバー間にファイアウォールが存在しますか。
X アプリケーションの場合、SGD オーディオデーモンは、ランダムなポート上で SGD サーバーに接続します。アプリケーションサーバーと SGD サーバーの間にファイアウォールが存在する場合、ファイアウォールは、すべてのポート上で、アプリケーションサーバーから SGD サーバーへの接続をすべて許可する必要があります。
SGD 拡張モジュールのオーディオモジュールをインストールしましたか。
X アプリケーションでサウンドを再生するには、SGD 拡張モジュールのオーディオモジュールをアプリケーションサーバーにインストールして実行する必要があります。
SGD 拡張モジュールをインストールする方法の詳細については、Sun Secure Global Desktop 4.41 インストールガイドを参照してください。
注 - Solaris OS プラットフォームでゾーンを使用している場合、オーディオモジュールが動作するのは、大域ゾーンにオーディオモジュールがインストールされている場合だけです。 |
次のコマンドを使用して、UNIX オーディオプロセスが実行されていることを確認してください。
$ /opt/tta_tem/bin/tem status |
次のコマンドを使用して、UNIX オーディオモジュールを開始します。
# /opt/tta_tem/bin/tem startaudio |
/dev/audio または /dev/dsp デバイスを使用するように X アプリケーションがハードコードされていますか。
/dev/audio または /dev/dsp デバイスを使用するようにアプリケーションがハードコードされている場合は、アプリケーションが SGD オーディオドライバエミュレータを確実に使用するように、SGD オーディオリダイレクトライブラリを有効にすることが必要な場合があります。X アプリケーションをオーディオ用に設定するを参照してください。
X アプリケーションはサウンドを適正な形式で出力していますか。
SGD オーディオドライバエミュレータは、OSS ドライバです。OSS を使用するように X アプリケーションを設定することが必要な場合があります。システムが ALSA を使用している場合、カーネル内で ALSA OSS エミュレーションモジュールを有効にすることが必要な場合があります。
UNIX または Linux プラットフォームのアプリケーションサーバーの場合は、SGD オーディオドライバがカーネルにロードされていますか。
SGD 拡張モジュールをアプリケーションサーバーにインストールする際、SGD オーディオドライバ (sgdadem) がインストールされます。オーディオドライバがカーネルにロードされていることを確認してください。
Solaris OS プラットフォームでは、modinfo -c コマンドを使用して sgdadem モジュールがロードされているかどうかを確認します。
Linux プラットフォームでは、lsmod コマンドを使用して sgdadem および soundcore モジュールがロードされているかどうかを確認します。
オーディオドライバがインストールされているが、ロードされていない場合は、次の方法でモジュールを手動でロードしてください。
オーディオドライバを手動でロードするときにエラーが発生した場合は、エラーを修正してからドライバのロードを再度試みます。
SGD オーディオドライバがリストに表示されない場合は、オーディオモジュールのインストールログでエラーを確認します。インストールログは、/opt/tta_tem/var/log/tem_unixaudio_inst.log です。ログにエラーが記録されている場合は、エラーを修正してからドライバのロードを再度試みます。
SGD オーディオデーモンは稼働していますか。
SGD を使用してアクセスする X アプリケーションごとに、sgdaudio と呼ばれる SGD オーディオデーモンが稼働しています。次のコマンドを使って、オーディオデーモンのインスタンスを表示します。
$ ps -ef | grep -i sgdaudio |
オーディオデーモンが表示されない場合は、オーディオデーモンのログファイルでエラーを確認します。SGD オーディオデーモンは、すべての致命的エラーを /opt/tta_tem/var/log/sgdaudioPID.log ファイルに記録します。
SGD オーディオデバイスノードが存在しますか。
SGD オーディオデーモンが稼働中の場合は、このデーモンにより /tmp/SGD/dev/sgdaudio ディレクトリ内のオーディオデバイスノードが起動します。
X アプリケーションセッション内で、ユーザーの SGDAUDIODEV、AUDIODEV、および AUDIO 環境変数の値を確認します。これらは、SGD オーディオデバイスノードの場所に設定されている必要があります。
これらの環境変数が正しく設定されている場合は、デバイスファイルが /tmp/SGD/dev/sgdaudio ディレクトリ内に存在することを確認します。
オーディオデバッグログに X アプリケーションのエラーが記録されていますか。
アプリケーションサーバーで UNIX オーディオデバッグログを有効にし、ログファイルでエラーを確認します。
詳細については、UNIX オーディオデバッグログの有効化を参照してください。
オーディオがこもっていたり歪んでいたりする場合は、オーディオ品質およびオーディオ圧縮設定を調整して、オーディオが改善されるかどうかを確認してください。次の方法で調整できます。
Administration Console の「グローバル設定」→ 「クライアントデバイス」タブにある「サウンド品質」属性
Administration Console の SGD サーバーの「プロトコルエンジン」→ 「オーディオ」タブにある「パケット圧縮」属性
Windows アプリケーションサーバーでオーディオを有効にして、SGD オーディオサービスを有効にすると、すべてのユーザーが Windows ターミナル サービス セッションでオーディオを再生できるようになります。ただし、オーディオを再生すると使用されるネットワーク帯域幅が増加するため、サウンドの使用を制限することが望ましい場合があります。現在のところ、この制限を行うには、Windows アプリケーションサーバー上のユーザーグループのオーディオを無効に設定する方法しか用意されていません。これを実行するには、コンピュータの 構成\管理用テンプレート\Windows コンポーネント\ターミナル サービス\クライアント/サーバー データ リダイレクトにある、グループ ポリシー オブジェクトの「オーディオのリダイレクトを許可する」設定を無効にする必要があります。
UNIX オーディオデバッグログを有効にするには、アプリケーションサーバーにスーパーユーザー (root) としてログインし、/etc/sgdtem.conf ファイルを編集します。このファイル内の SGDUNIXAUDIODEBUG 環境変数の値を次のように変更します。
SGDUNIXAUDIODEBUG=1; export SGDUNIXAUDIODEBUG
デバッグログの出力を取得するには、ユーザーがアプリケーションの新しいインスタンスを起動する必要があります。アプリケーションを中断して再開しても、SGD オーディオデーモンの新しいインスタンスが起動しないため、出力は生成されません。
デバッグログの出力は、/opt/tta_tem/var/log/sgdaudioPID.log ファイルに記録されます。
ここでは、SGD を使用して表示されたアプリケーションのコピー&ペーストへのアクセスを設定および制御する方法について説明します。また、コピー&ペーストに関する一般的な問題についても説明します。
ユーザーは、SGD を使用して表示されたアプリケーション間でテキストをコピー&ペーストできます。また、クライアントデバイスで稼働中のアプリケーションと、SGD を使って表示したアプリケーションの間でも、テキストをコピー&ペーストできます。SGD は、Unicode 文字のコピー&ペーストをサポートします。
グラフィックスのコピー&ペーストは、Microsoft Windows 2000 以降のアプリケーションでのみ可能です。
Windows アプリケーションおよび X アプリケーションでは、コピー元のアプリケーションで通常の方法を使用してコピーしてから、コピー先のアプリケーションで通常の方法を使用してペーストします。
文字型アプリケーションの場合は、マウスの右ボタンでクリックしてから、必要に応じて「コピー」または「ペースト」を選択します。文字型アプリケーションでテキストのカラムを選択するには、Shift キーを押しながらテキストを選択します。
ユーザーが、セキュリティーレベルが異なるなどの理由によって許可されていないコピー&ペースト操作の実行を試みると、コピーしたデータではなく次のメッセージがペーストされます。 Sun Secure Global Desktop Software: Copied data not available to this application
SGD 管理者は、Windows アプリケーションおよび X アプリケーションでのコピー&ペースト操作を完全に制御できます。アプリケーションでのコピー&ペーストの制御を参照してください。
Administration Console では、次の操作を実行することにより、SGD を使用して表示された Windows アプリケーションおよび X アプリケーションのコピー&ペースト操作を制御できます。
「グローバル設定」→ 「クライアントデバイス」タブで、SGD 全体としてのコピー&ペーストを有効または無効にすることができます。デフォルトでは、コピー&ペーストは有効に設定されています。
「クライアントの Clipboard Security Level」属性を使用して、SGD Client にセキュリティーレベルを割り当てることができます。SGD Client がソースアプリケーションと同等以上のセキュリティーレベルを保持している場合、SGD からクライアントデバイス上で稼働しているアプリケーションに対してだけデータをコピーできます。これにより、SGD 管理者は SGD 外部のデータ転送をセキュリティー保護できます。「クライアントの Clipboard Security Level」のデフォルト値は 3 です。
組織オブジェクト、組織単位オブジェクト、またはユーザープロファイルオブジェクトの「クライアントデバイス」タブの「コピー&ペースト」属性を使って、組織内のどのユーザーにコピー&ペーストの使用を許可するかを制御できます。
この属性の設定を組織階層内の親オブジェクトから継承することで、SGD 管理者は多数のユーザーのコピー&ペーストを有効/無効にでき、各ユーザープロファイルオブジェクトを編集しなくて済みます。デフォルトでは、コピー&ペーストは有効に設定されています。
Windows アプリケーションおよび X アプリケーションオブジェクトの「クライアントデバイス」タブの「コピー&ペースト」属性を使って、アプリケーションへのコピー&ペースト、またはアプリケーションからのコピー&ペーストを有効/無効にできます。
アプリケーションには、クリップボードセキュリティーレベルも割り当てることができます。ユーザーは、SGD を使用して表示されたアプリケーションのセキュリティーレベルがソースアプリケーションと同等以上である場合にのみ、そのアプリケーションにデータをコピー&ペーストできます。ソースアプリケーションとは、データのコピー元のアプリケーションです。これにより、SGD 管理者は特定のアプリケーションで使用可能なデータの安全性を確保できます。デフォルトのセキュリティーレベルは 3 です。
セキュリティーレベルを設定する場合、数が大きくなるについてセキュリティーレベルも高くなります。
注 - SGD を使用して表示された文字型アプリケーションは、クライアントで実行中のアプリケーションと同様に扱われます。これは、文字型アプリケーションでは、コピー&ペースト操作にローカルクライアントクリップボードが使用されるためです。 |
この例では、コピー&ペーストが組織内のすべてのユーザーに対して有効になっています。「クライアントの Clipboard Security Level」属性は、デフォルト設定の 3 に設定されています。次の表は、SGD を使用して表示されたアプリケーションのセキュリティーレベルを示しています。
アプリケーション | アプリケーションのクリップボードセキュリティーレベル |
---|---|
XFinance | 3 |
XClaim | 4 |
Write-o-Win | 4 |
Slide-o-Win | 2 |
SGD ユーザーがこれらのアプリケーションを実行した場合は、次のコピー&ペースト操作が許可されます。
アプリケーション | SGD ユーザーがデータをペースト可能なペースト元アプリケーション |
---|---|
XFinance | |
XClaim | |
Write-o-Win | |
Slide-o-Win |
SGD オブジェクトのコピー&ペースト設定を指定する必要のある SGD 管理者のためのヒントを次に示します。
クライアントデバイスで実行中のアプリケーションから、SGD を使用して表示されたすべてのアプリケーションへのコピー&ペーストを使用不可にするには、「クライアントの Clipboard Security Level」属性の値を、組織階層内のアプリケーションに適用された「アプリケーションの Clipboard Security Level」属性のもっとも高い値よりも高くする必要があります。
SGD を使用して表示されたすべてのアプリケーションから、クライアントデバイスで実行中のアプリケーションへのコピー&ペーストを使用不可にするには、「クライアントの Clipboard Security Level」属性の値を、組織階層内のアプリケーションに適用された「アプリケーションの Clipboard Security Level」属性のもっとも低い値よりも低くする必要があります。
クライアントをコピー元またはペースト先とするコピー&ペースト操作をすべて使用不可にするには、Administration Console の「グローバル設定」→ 「クライアントデバイス」タブで、「コピー&ペースト」チェックボックスを選択解除します。
SGD を使用してアクセスする個別の Windows アプリケーションまたは X アプリケーションのコピー&ペースト操作をすべて使用不可にするには、Administration Console のそのアプリケーションの「クライアントデバイス」タブで、「コピー&ペースト」チェックボックスを選択解除します。
コピー&ペースト設定は、可能なかぎり組織階層内のほかのオブジェクトから継承するようにしてください。ユーザーごとにコピー&ペーストを有効/無効にするのは、本当に必要な場合だけにします。これにより、コピー&ペースト設定の管理が簡略化されます。
ASCII テキスト以外でも適切にコピー&ペーストできるよう、UTF-8 ロケールで SGD を実行してください。これを実行できない場合は、UTF-8 ロケールが SGD ホストにインストールされていれば、TTA_TEXTCONV_LANG 環境変数を設定することで、UTF-8 ロケールを指定できます。次に例を示します。
TTA_TEXTCONVLANG=en_US.UTF8; export TTA_TEXTCONVLANG
Windows アプリケーションおよび X アプリケーションでは、ユーザーは次の条件下でのみテキストをコピー&ペーストできます。
Administration Console で、「グローバル設定」→ 「クライアントデバイス」タブに移動し、SGD 全体でのコピー&ペーストを有効に設定する必要があります。コピー&ペーストは、デフォルトで有効に設定されています。
コピー&ペースト操作がユーザーに許可されている必要があります。ユーザープロファイルの「クライアントデバイス」タブで「コピー&ペースト」属性が選択されている場合、ユーザーはコピー&ペーストを実行できます。この属性は、親の組織単位または組織オブジェクトの設定を使用するように設定することもできます。コピー&ペーストは、デフォルトで有効に設定されています。
SGD を使用して表示された別の Windows アプリケーションまたは X アプリケーションにデータをペーストするためには、ソースアプリケーションの「アプリケーションの Clipboard Security Level」がターゲットアプリケーションのレベル以下でなければなりません。ソースアプリケーションとは、データのコピー元のアプリケーションです。ターゲットアプリケーションとは、データのペースト先のアプリケーションです。デフォルトのセキュリティーレベルは 3 です。
クライアントデバイス上で実行中のアプリケーションにデータをペーストするためには、ソースアプリケーションの「アプリケーションの Clipboard Security Level」が、「クライアントの Clipboard Security Level」以下でなければなりません。「クライアントの Clipboard Security Level」は、Administration Console の「グローバル設定」→ 「クライアントデバイス」タブに表示されます。「クライアントの Clipboard Security Level」のデフォルト値は 3 です。
これらの条件を満たさない場合は、コピーしたデータではなく次のメッセージがペーストされます。 Sun Secure Global Desktop Software: Copied data not available to this application
Windows アプリケーションの場合、グラフィックスのコピーやペーストは Microsoft Windows 2000 以降のアプリケーションでのみ可能です。
X アプリケーションで Unicode テキストをコピー&ペーストするには、その X アプリケーションが Unicode をサポートしている必要があります。たとえば、CDE や Motif アプリケーションは Unicode をサポートしていません。
ここでは、SGD を使用して表示された Windows アプリケーション用にスマートカードを設定する方法について説明します。
SGD では、Windows Server 2003 以降のアプリケーションサーバー上で動作するアプリケーションから、クライアントデバイスに取り付けられたスマートカードリーダーにアクセスできます。ユーザーは次の操作を行うことができます。
Windows Server 2003 以降のアプリケーションサーバー上で動作するアプリケーションを使用しながら、スマートカード上のデータにアクセスする。たとえば、証明書を使用して電子メールの署名や暗号化を行う。
注 - Windows 2000 Server アプリケーションサーバーは、スマートカードデバイスのリダイレクトをサポートしていません。 |
SGD で使用できることがテストで実証されているスマートカードの詳細については、SGD でサポートされるスマートカードを参照してください。
SGD は、PC/SC (Personal Computer/Smart Card) 準拠のスマートカードおよびリーダーに対応しています。
Windows Server 2003 アプリケーションサーバーへのログインには、次の表のスマートカードを使用できることがテストで実証されています。
クライアントのオペレーティングシステムおよびライブラリ | スマートカード |
---|---|
Microsoft Windows XP Vista | ActivCard 64K |
Microsoft Windows XP Professional | ActivCard 64K |
Microsoft Windows 2000 Professional | ActivCard 64K |
Solaris OS (ただし、Sun
Ray![]() |
ActivCard 64K |
Fedora Linux (ただし、pcsc-lite 1.2.0 がインストール済みであること) | ActivCard 64K |
SGD 管理者は、SGD を使用して表示された Windows アプリケーションからスマートカードリーダーへのアクセスをユーザーに許可することができます。スマートカードへのアクセスを設定するには、次の設定手順が必要です。
SGD ユーザーに対してスマートカードへのアクセスを有効にします。
SGD でスマートカードを有効にするを参照してください。
クライアントデバイス上のスマートカードリーダーを設定するを参照してください。
スマートカードを使用してアプリケーションサーバーにログインします。
スマートカードを使用して Microsoft Windows アプリケーションサーバーにログインする方法を参照してください。
Microsoft Windows アプリケーションサーバーをスマートカード用に設定するには、次の手順を実行します
Microsoft Windows Server ドメインにスマートカードを配備します。
スマートカードを配備する場合に必要な主な設定手順については、「Planning a Smart Card Deployment」を参照してください。
Microsoft Windows Server 2003 以降のアプリケーションサーバーのターミナル サービスで、スマートカードデバイスのリダイレクトが有効になっていることを確認します。スマートカードデバイスのリダイレクトを参照してください。
Windows アプリケーションでのスマートカードの使用も参照してください。
Administration Console の「グローバル設定」→ 「アプリケーション認証」タブには、SGD スマートカードサービス使用時の「アプリケーションサーバーの認証」ダイアログの動作を制御する属性がいくつかあります。
「スマートカード認証」ボックスでは、スマートカードを使用してログインすることをユーザーに許可するか、またはユーザー名とパスワードを使用するログインのみを許可するかを制御します。
「常にスマートカードを使う」ボックスの属性では、スマートカードを使用したログインをユーザーが選択した場合に、その選択を記憶 (つまり、キャッシュ) して同じアプリケーションサーバーへの次回のログイン時に利用するかどうか、およびユーザーがその設定を変更できるかどうかを制御できます。
注 - 認証方式の選択や、スマートカードに関する決定をキャッシュするかどうかの選択は、「アプリケーションサーバーの認証」ダイアログにアクセスできる場合にのみ行うことができます。Shift キーを押しながらクリックする機能を無効にすると、「アプリケーションサーバーの認証」ダイアログへのユーザーアクセスが制限されます。異なるユーザー名とパスワードでアプリケーションを起動できる場合を参照してください。 |
スマートカードへのユーザーアクセスをサポートするには、SGD を設定する必要があります。
SGD スマートカードサービスが有効になっていることを確認します。
Administration Console で、「グローバル設定」→ 「クライアントデバイス」タブに移動し、「スマートカード」チェックボックスが選択されていることを確認します。
スマートカードを必要とする Windows アプリケーションが、Windows プロトコル (--winproto) として Microsoft RDP プロトコルを使用するように設定されていることを確認します。
Administration Console で、「グローバル設定」→ 「アプリケーション認証」タブに移動し、「スマートカード認証」チェックボックスが選択されていることを確認します。
「グローバル設定」→ 「アプリケーション認証」タブには、「アプリケーションサーバーの認証」ダイアログの「常にスマートカードを使う」チェックボックスの動作に影響するほかの設定もあります。アプリケーションサーバーの認証ダイアログの設定を参照してください。
SGD は、PC/SC 準拠のカードおよびリーダーに対応しています。詳細については、PC/SC Workgroup web siteを参照してください。
SGD でサポートされるスマートカードは、SGD でサポートされるスマートカードで一覧表示されています。
Microsoft Windows クライアントデバイスでは、SGD から実行するターミナルサービスセッションでスマートカードを利用できるようにするには、スマートカードリーダーと必要なドライバをクライアントデバイスにインストールする必要があります。
Linux プラットフォームおよび Solaris OS のクライアントデバイス上の SGD がスマートカードリーダーと対話できるようにするには、PCSC-Lite ライブラリをインストールする必要があります。PCSC-Lite は、UNIX および Linux プラットフォーム上の PC/SC フレームワークへのインタフェースを提供します。
Linux プラットフォームのクライアントデバイスの場合は、次の場所から PCSC-Lite を入手できます。
Linux プラットフォームのベンダー。たとえば、Fedora の場合は、Fedora web siteからパッケージをダウンロードできます。
PCSC-Lite version 1.2.0 以降が必要です。
Solaris OS クライアントデバイスの場合は、次のパッケージから PCSC-Lite 互換ライブラリを入手できます。
PC/SC Shim for SCF パッケージを適用すると、PC/SC アプリケーションを Solaris Card Framework (SCF) で使用できます。このパッケージは、Sun の内部リーダーおよび Sun Ray のリーダーで動作するようになっています。Version 1.1.1 以降が必要です。PC/SC Shim は Solaris 10 に組み込まれています。その他の Solaris バージョン用の PC/SC Shim は、MUSCLE projectから入手できます。
Sun Ray PC/SC Bypass パッケージには、Sun Ray リーダー用の PCSC-Lite インタフェースが用意されています。Sun Ray Server Software 用の最新パッチおよび最新の SUNWsrcbp パッケージが必要です。
SGD クライアントには、PCSC-Lite libpcsclite.so ライブラリファイルが必要です。通常は /usr/lib にインストールされていますが、この場所は動的リンカーパスによって異なります。このファイルが動的リンカーパス以外の場所にインストールされている場合、または別のライブラリファイルを使用する場合は、TTA_LIB_PCSCLITE 環境変数を使用してその場所を指定してください。この変数は、ユーザーの環境またはログインスクリプトに設定できます。
Windows アプリケーションでスマートカードを使用するように SGD を設定する方法については、Windows アプリケーションでのスマートカードの使用を参照してください。
ユーザーが Windows アプリケーションでスマートカードを使用できない場合は、次のチェックリストを使用して問題を解決してください。
アプリケーションが、Microsoft Windows Server 2003 以降のアプリケーションサーバー上で稼働していますか。
スマートカードデバイスのリダイレクトをサポートしているのは、Microsoft Windows Server 2003 以降のアプリケーションサーバーだけです。
Microsoft Server のターミナル サービスで、スマートカードデバイスのリダイレクトが有効になっていることを確認します。
Windows アプリケーションは Windows プロトコルとして Microsoft RDP を使用していますか。
Administration Console で、Windows アプリケーションオブジェクトの「起動」タブに移動し、「Windows プロトコル」属性が「Microsoft RDP プロトコル」に設定されていることを確認します。
スマートカードサービスがアレイ内のすべての SGD サーバーで有効になっていますか。
Administration Console で、「グローバル設定」→ 「クライアントデバイス」タブに移動し、「スマートカード」チェックボックスが選択されていることを確認します。
Administration Console で、「グローバル設定」→ 「アプリケーション認証」タブに移動し、「スマートカード認証」チェックボックスが選択されていることを確認します。
クライアントデバイスが正しく設定されていますか。
Microsoft Windows クライアントプラットフォームでは、次の手順を実行します。
スマートカードサービスがクライアント上で動作していることを確認します。「スタート」メニュー→「プログラム」→ 「管理ツール」→ 「サービス」の順にクリックします。
SGD Client がスマートカードリーダーおよびカードを検出していることを確認します。Windows のシステムトレイで SGD のアイコンをマウスの右ボタンでクリックし、「接続情報」を選択します。「スマートカードリーダーのプロパティー」に、詳細が reader:ATR_string の形式で表示されます。ここで、reader はスマートカードリーダーの製造元とモデルです。ATR_string は、カードの識別に使用される ATR (Automatic Terminal Recognition) 16 進文字列です。
ここでは、SGD を使用して表示された Windows アプリケーションでシリアルポートへのアクセスを設定する方法について説明します。
シリアルポートへのアクセスを設定するには、次の設定手順が必要です。
アプリケーションサーバーで COM ポートマッピングを有効にします。
Microsoft Windows アプリケーションサーバーの設定を参照してください。
SGD ユーザーに対してシリアルポートへのアクセスを有効にします。
SGD でシリアルポートへのアクセスを有効にするを参照してください。
クライアントデバイスのシリアルポートへのアクセスを設定します。
クライアントデバイスの設定を参照してください。
シリアルポートにアクセスできるのは、Microsoft Windows Server 2003 以降のターミナル サービス セッションだけです。COM ポート マッピングを参照してください。
シリアルポートにアクセスするには、Windows アプリケーションオブジェクトが Microsoft RDP プロトコルを使用するように設定されている必要があります。
シリアルポートへのアクセスはすべてのユーザーに対してデフォルトで有効になっています。無効になっている場合は、シリアルポートへのアクセスをすべてのユーザー、または特定のユーザーに対して有効にすることができます。
ユーザーが Windows アプリケーションを起動すると、SGD はそのユーザーのユーザープロファイルを検査してから、組織階層の上位にあるすべての親オブジェクトを検査して、シリアルポートへのアクセスが有効になっているか無効になっているかを確認します。検査したすべてのオブジェクトが親の設定を使用するように構成されている場合は、グローバル設定が使用されます。
Administration Console で、「グローバル設定」→ 「クライアントデバイス」タブに移動し、「シリアルポートマッピング」チェックボックスを選択します。
(省略可能) Administration Console で、組織オブジェクト、組織単位オブジェクト、またはユーザープロファイルオブジェクトの「クライアントデバイス」タブに移動します。
組織または組織単位オブジェクトを設定している場合は、これにより、その組織または組織単位内のすべてのユーザーが影響を受けます。
Windows ターミナルサービスセッションでマップされるシリアルポートを調べるには、クライアントデバイスの設定が必要になる場合があります。
UNIX および Linux クライアントプラットフォームでは、ユーザーは、マッピングされるすべてのシリアルデバイスへの読み取り/書き込みアクセス権を保持している必要があります。SGD は、次のうちで最初に一致したものを使用します。
SUN_MAP_SERIALPORTS 環境変数でリストされたシリアルポート。
リスト内の各シリアルポートは、セミコロンで区切られ、serial device=com-port-name の形式になります。次に例を示します。
/dev/ttyS0=COM1;/dev/ttyS4=COM8
=com-port-name の部分は省略可能ですが、これを省略すると、シリアルポートは Windows アプリケーションセッションで COMx にマッピングされます。ここで、x はリスト内のシリアルポートの位置を示します。
ユーザーのクライアントプロファイルに記載されたシリアルポート。
ユーザーのクライアントプロファイルの <localsettings> セクション内の <serialports> エントリに、マッピングされるシリアルポートがリスト表示されます。クライアントプロファイルの設定を参照してください。
<serialports> エントリは、手動で追加する必要があります。
![]() | Caution - ユーザーがクライアントプロファイルを編集していないと、profile.xml ファイルに加えられた手動の変更は、ユーザーが次回ログインしたときにすべて失われます。 |
SUN_DEV_SERIAL 環境変数でリストされたシリアルポート。
これは単一のシリアルデバイスです (たとえば、/dev/ttyS2)。これは、Windows アプリケーションセッション内で常に COM1 にマップされます。
Microsoft Windows クライアントプラットフォームでは、SGD は次のうちで最初に一致したものを使用します。
ユーザーのクライアントプロファイルに記載されたシリアルポート。
ユーザーのクライアントプロファイルの <localsettings> セクション内の <serialports> エントリに、マッピングされるシリアルポートがリスト表示されます。クライアントプロファイルの設定を参照してください。
<serialports> エントリは、手動で追加する必要があります。
リスト内の各シリアルポートは、セミコロンで区切られ、serial device=com-port-name の形式になります。
COM1=COM5;COM2=COM8
=com-port-name の部分は省略可能ですが、これを省略すると、シリアルポートは Windows アプリケーションセッションで COMx にマッピングされます。ここで、x はリスト内のシリアルポートの位置を示します。
![]() | Caution - ユーザーがクライアントプロファイルを編集していないと、profile.xml ファイルに加えられた手動の変更は、ユーザーが次回ログインしたときにすべて失われます。 |
SGD Client は、ポート COM1 〜 COM9 を開こうと試みます。検出された COM ポートは、Windows アプリケーションセッション内と同じ COM ポート番号にマップされます。
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