Secure Global Desktop 4.40 管理者ガイド
> 印刷
> UNIX または Linux システムのアプリケーションサーバーからの印刷
UNIX または Linux システムのアプリケーションサーバーから印刷するには、アプリケーションサーバーに 1 つ以上の SGD プリンタキューをインストールする必要があります。このプリンタキューは印刷ジョブを SGD サーバーにリダイレクトし、SGD がその印刷ジョブをクライアントデバイスに送信します。アレイに複数の SGD サーバーが含まれている場合は、アレイ内の SGD サーバーごとにプリンタキューをインストールします。
プリンタキューの設定には、SGD プリンタキューインストールスクリプトを使用します。このスクリプトにより、lp
または lpr
置換スクリプトもインストールされます。これらのスクリプトを標準スクリプトの代わりに使用することで、印刷を実行するユーザーを SGD が識別するための十分な情報が印刷ジョブに含まれるようになります。
/opt/tarantella/bin/scripts/prtinstall.en.sh
スクリプトを、SGD サーバーからアプリケーションサーバー上の一時ディレクトリへコピーします。すべてのコマンドオプションの詳細については、SGD プリンタキューインストールスクリプトを参照してください。
アレイが単一の SGD サーバーで構成される場合は、次のコマンドを使用します。
# sh prtinstall.en.sh
入力を要求されたら、SGD サーバーの完全 DNS 名を入力します。
アレイに複数の SGD サーバーが含まれている場合は、アレイ内の SGD サーバーごとにプリンタキューを作成します。次のコマンドを使用します。
# sh prtinstall.en.sh --ttahost DNS_name --appprinter name
DNS_name は、SGD サーバーの完全 DNS 名です。--appprinter
引数で指定する各プリンタキューの名前は自由に決定できますが、それらの名前は一意である必要があります。
Common UNIX Printing System (CUPS) を使用している場合は、--cups
オプションを使って CUPS の使用を示すことが必要な場合があります。また、CUPS 用の印刷設定が必要になることもあります。
SGD サーバーをアプリケーションサーバーとして使用する場合は、ソフトウェアのインストール時にプリンタキューが自動的に作成されます。
SGD 印刷は、CUPS version 1.1.19 以降でのみ動作します。CUPS での印刷を有効にするために、次の設定変更が必要になることがあります。
アプリケーションサーバー上に LPD クライアントが存在している場合、CUPS が LPD クライアントからのリモート印刷ジョブを受け取れるように、CUPS LPD 互換モードを有効にする必要があります。LPD 互換モードを有効にする方法については、『CUPS Software Administrators Manual』を参照してください。
SGD がインストールされているホスト上で、/etc/cups/mime.convs
および /etc/cups/mime.types
ファイルを編集して、CUPS の raw 印刷機能を有効にします。詳しい手順については、これらのファイル内のコメントを参照してください (文字列「raw」を検索)。
注 CUPS の設定変更が完了したら、通常は CUPS デーモンを再起動する必要があります。
CUPS を印刷に使用するには、ユーザーは /opt/tarantella/bin/lp
スクリプトを使用する必要があります。
lp
および lpr
スクリプトを使用して印刷する方法prtinstall.en.sh
スクリプトにより、SGD lp
または lpr
置換スクリプトもインストールされます。UNIX または Linux システムのアプリケーションサーバーからの印刷時にこれらのスクリプトを使用することで、印刷を実行するユーザーを SGD が識別するための十分な情報が印刷ジョブに含まれるようになります。
SGD ログインスクリプトは、ユーザーの環境変数 PATH
を設定して、置換スクリプトがシステムスクリプトよりも優先されるようにします。ただし、アプリケーションが完全パス名 (たとえば、/usr/bin/lp
) を使用している場合、または PATH
自体を変更している場合、アプリケーションを再設定して、/opt/tarantella/bin/lp
か /opt/tarantella/bin/lpr
を使用する必要があります。
次のように置換スクリプトを使用して印刷を行います。
$ lp -d printer file $ lpr -P printer file
-d
または -P
引数を省略すると、出力はクライアントのデフォルトプリンタに送信されます。
printer の指定方法は、クライアントデバイスによって異なります。
注 次に示す設定方法のほかに、SGD PDF 印刷を使用する方法もあります。
Microsoft Windows クライアントデバイスに印刷する場合、ユーザーは、次のいずれかを使って印刷先のプリンタを指定できます。
$ lp -d '\\\\PRTSERVER\\HPLJ5' filename
$ lpr -P label-printer filename
$ lpr -P LPT1: filename
UNC 名を使用するには、プリンタ名を引用符で囲み、かつ各バックスラッシュを追加のバックスラッシュでエスケープする必要があります (上の例を参照)。バックスラッシュの処理方法はシェルごとに異なるため、必要なバックスラッシュの個数は、実際に試してみないとわからない場合があります。バックスラッシュの代わりに下線を使用することもできます。次に例を示します。
$ lp -d __PRTSERVER_HPLJ5 filename
注 下線を使用できるのは、プリンタ名の先頭の 2 文字が下線になっている場合だけです。
「フレンドリ」な名前を使用することで、UNC 名で発生する問題を避けることができます。「フレンドリ」な名前は、/opt/tarantella/etc/data/printernamemap.txt
ファイルに設定します。このファイル内のエントリを使って、「フレンドリ」な名前が UNC 名にマッピングされます。次に例を示します。
"label-printer"="\\PRTSERVER\HPLJ5"
注 バックスラッシュをエスケープする必要はありません。
UNIX、Linux、または Mac OS X システムのクライアントデバイスに印刷を行う場合、ユーザーは、次のいずれかのファイルの [UNIX]
セクションに記述されている任意のプリンタを指定できます。
/opt/tarantella/etc/data/default.printerinfo.txt
- これはグローバルな構成ファイルです。$HOME/.tarantella/printerinfo.txt
- これはユーザー固有の構成ファイルです。次に、印刷コマンドの例を示します。
$ lp -d A4-printer filename $ lpr -P color-printer filename
プリンタ名の設定方法の詳細については、「UNIX、Linux、および Mac OS X システムのクライアントデバイスの印刷を設定する」を参照してください。
Copyright © 1997-2007 Sun Microsystems, Inc. All rights reserved.