Secure Global Desktop 4.40 管理者ガイド
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> アプリケーションの負荷分散プロパティーの編集
SGD の負荷分散は、アプリケーションサーバーの負荷分散のプロパティーを編集することによって調整できます。負荷分散プロパティーは、プロパティーファイルに保存されていて、テキストエディタを使って編集できます。次の 3 つのプロパティーファイルがあります。
このページでは、プロパティーファイルの編集方法と編集可能なプロパティーについて説明します。プロパティーの使用方法の詳細については、「アプリケーションの負荷分散の調整」を参照してください。
プロパティーの編集は、目的をはっきり理解している場合にだけ行なってください。
tier3lb.properties
ファイルには、アレイ内の SGD サーバーに対するデフォルトの負荷分散プロパティーが含まれています。このファイルは、/opt/tarantella/var/serverconfig/global
ディレクトリにあります。これらの負荷分散プロパティーは、アレイのプライマリ SGD サーバーでのみ編集してください。変更を加えたファイルは、プライマリサーバーからセカンダリサーバーにコピーされます。
tier3lb.properties
プロパティーファイルのプロパティーには、tarantella.config.tier3lb.weighting
のように、プロパティー名の前に tarantella.config.tier3lb
という接頭辞が付いています。
次の表に、変更可能なプロパティーと、SGD が最初にインストールされたときのプロパティーのデフォルト値を示します。また、各プロパティーがどのような目的で使用されるか、およびアプリケーションサーバー固有のプロパティーファイルでプロパティーを上書きできるかどうかについても説明します。
プロパティー | デフォルト値 | 目的 | 上書きできるかどうか |
---|---|---|---|
connectretries |
3 |
CPU および メモリーの使用量の更新を要求するために、SGD サーバーからアプリケーションサーバーに接続を試みる回数。 | いいえ |
listeningport |
3579 |
負荷分散サービスから送信されるデータを待機するために SGD サーバーが使用する UDP ポート。 | いいえ |
longtimeout |
900 |
SGD サーバーが次にアプリケーションサーバーへの一連の接続を試みるまでの一時停止期間 (秒)。 | いいえ |
maxmissedsamples |
20 |
失われたサンプルの数。アプリケーションサーバーに関する CPU および メモリーのデータの信頼性を計算するために使用されます。 | いいえ |
probe.listeningport |
3579 |
SGD サーバーからの要求 (更新の送信をいつ開始するか、など) を待機するときに負荷分散サービスが使用する TCP ポート。 | はい |
probe.percentchange |
10 |
使用される CPU および メモリーの増減率のしきい値。使用率がこのしきい値以上に増減したら、SGD サーバーに報告されるものとします。 | はい |
probe.replyfrequency |
30 |
負荷分散サービスが測定した CPU およびメモリーの値を SGD サーバーに送信する間隔 (秒)。このプロパティーの最小値は 2 です。 | はい |
probe.samplerate |
15 |
CPU およびメモリーを測定する間隔 (秒)。このプロパティーの最小値は 1 です。 | はい |
probe.windowsize |
3 |
CPU およびメモリーの平均使用率を計算するために使用される、CPU およびメモリーの測定回数。このプロパティーの最小値は 1 です。 | はい |
scaninterval |
60 |
SGD サーバーの負荷分散対象アプリケーションサーバーリストを走査する間隔 (秒)。 | いいえ |
shorttimeout |
60 |
SGD サーバーが次にアプリケーションサーバーへの接続を試みるまでの間隔 (秒)。 | いいえ |
sockettimeout |
5 |
ソケットのタイムアウト (秒)。 | いいえ |
updatelimit |
5 |
負荷分散サービスがいつ更新データの送信を停止したかの計算に使用される制限。 | いいえ |
weighting |
100 |
負荷測定の重み付け (他のアプリケーションサーバーに対する相対値)。 | はい |
注 次のプロパティーも tier3lb.properties
プロパティーファイルにありますが、決して変更しないでください。
tarantella.config.name=tier3lb tarantella.config.type=server
サーバー固有の負荷分散プロパティーファイルを作成することにより、アレイのデフォルトプロパティーの一部を上書きできます。このファイルは、/opt/tarantella/var/serverconfig/global/t3hostdata
ディレクトリに手動で作成する必要があります。サーバー固有のプロパティーファイルは、アレイのプライマリ SGD サーバーでのみ作成してください。このファイルは、プライマリサーバーからセカンダリサーバーにコピーされます。
上書きできるプロパティーについては、前のセクションの表を参照してください。
サーバー固有のプロパティーファイルのプロパティーには、tarantella.config.tier3hostdata.weighting
のように、プロパティー名の前に tarantella.config.tier3hostdata
という接頭辞が付いています。
サーバー固有のプロパティーファイルを作成するには、次の手順を行います。
/opt/tarantella/var/serverconfig/global/t3hostdata
ディレクトリに移動します。template.properties
ファイルをコピーして、同じディレクトリに hostname.properties
という名前のファイル (paris.indigo-insurance.com.properties
など) を作成します。tarantella.config.tier3hostdata.name
プロパティーが含まれる行を見つけます。".../_ens/o\=Indigo Insurance/cn\=paris"
と入力します。注 template.properties
ファイルには、サーバー固有のファイルを作成するときに役立つコメントが記述されています。
# tarantella restart --warm
負荷分散サービスのプロパティーファイルには、UNIX または Linux プラットフォームのアプリケーションサーバー上で負荷分散サービスが初回起動時および再起動のたびに使用する設定が含まれています。
このプロパティーファイルは、アプリケーションサーバーの Sun Secure Global Desktop Enhancement Module と同じディレクトリにインストールされます。デフォルトでは、/opt/tta-tem
です。
これらのプロパティーの変更は、サポートから依頼された場合か、アプリケーションサーバーの物理メモリーまたは仮想メモリーを変更したときに Sun Secure Global Desktop Enhancement Module を再インストールしなかった場合のみ行なってください。
これらのプロパティーを変更する場合は、手動で負荷分散サービスを停止して再起動する必要があります。
UNIX サーバーのプロパティーファイルのプロパティーには、tarantella.config.tier3loadbalancing.port
のように、プロパティー名の前に tarantella.config.tier3loadbalancing
という接頭辞が付いています。
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