第 1 章 |
Sun Secure Global Desktop software (SGD) は、アプリケーションサーバー上で実行されているデスクトップアプリケーションに対する、セキュリティー保護されたリモートアクセス機能をユーザーに提供します。
SGD を使用すると、オフィス内のコンピュータでレポートを作成することも、自宅の PC 上で UNIX® プラットフォームのサーバーを管理することも、列車内でノート PC を使って株価データベースを調べることも、すべてが可能になります。
また、セキュアセットワーク接続経由でアプリケーションを実行することにより、企業データや個人情報を保護できます。
SGD を使用すると、実行可能なすべてのアプリケーションを 1 つの場所 (Webtop) から利用できます。
Webtop にアクセスするために必要なものは、Java テクノロジに対応した
Web ブラウザだけです。
このマニュアルでは SGD の基本的な使用方法について説明します。このソフトウェアにログインおよびログアウトする方法や、SGD を使ってアプリケーションを実行する方法について説明します。
ここでは、SGD にログインする方法について説明し、SGD の Webtop を表示します。
SGD を使用する場合、次の各サーバーのユーザー名とパスワードを知る必要があります。
次の表では、SGD を使用する際に必要となる可能性のあるユーザー名とパスワードについて説明します。
SGD にログインする前に、次の要件が満たされているか確認してください。
注 - Java テクノロジが Web ブラウザで有効になっていない場合は、SGD Client プログラムをコンピュータにダウンロードできます。詳細については、SGD Client のインストールを参照してください。 |
SGD サーバーのユーザー名とパスワードがわかっている。ユーザー名とパスワードが不明な場合は、SGD 管理者に連絡してください。
SGD サーバーのログイン URL がわかっている。SGD ログインページの URL が不明な場合は、SGD 管理者に連絡してください。
Web ブラウザを使用して SGD のログイン URL にアクセスします。
SGD のログイン URL は通常、http://server.example.com/sgd です。ここで、server.example.com は SGD サーバーの名前です。
注 - Java テクノロジが Web ブラウザで有効になっていない場合、警告メッセージが表示されます。処理を続行するには、Java テクノロジをブラウザで有効にする必要があります。 |
注 - JavaScript が Web ブラウザで有効になっていない場合、ログインダイアログボックスの下に警告メッセージが表示されます。 |
初期接続ダイアログボックスが表示されます。これは、SGD サーバーへの初回接続時に表示されるセキュリティーメッセージです。
「証明書の詳細」ダイアログボックスが表示されます。この画面では、セキュリティー証明書の詳細を表示し、接続先のサーバーが信頼できるかどうかを確認することができます。
証明書の詳細が正しければ、「はい」をクリックして接続に同意します。
「はい」をクリックすると、接続に問題がある場合を除いて、このセキュリティーメッセージが再度表示されることはありません。
SGD の Webtop が表示されます。図 1-7 を参照してください。
Webtop は特殊な Web ページであり、SGD 経由で実行できるアプリケーションを一覧表示し、ユーザーがそれらを実行できるようにします。ブラウザを使って Webtop を表示する場合、Webtop の SGD を使用することになります。
# | 名前 | 説明 |
---|---|---|
1 | メニューバー | ログアウト、ヘルプ、および診断ボタンが含まれています。 |
2 | アプリケーション領域 | 実行可能なアプリケーションを一覧表示します。 |
3 | 印刷領域 | 印刷ジョブを管理できるようにします。 |
4 | 情報領域 | エラーメッセージおよびシステム情報を表示します。 |
次の各節では、Webtop のさまざまな領域について説明します。
Webtop のアプリケーション領域は、SGD 経由で実行可能なアプリケーションの一覧を表示するために使用されます。
アプリケーションの実行方法の詳細については、アプリケーションの使用を参照してください。
実行可能なアプリケーションのリストにアプリケーションの追加や削除を実行できるのは、SGD 管理者だけです。実行可能なアプリケーションを増やしたい場合は、管理者に連絡してください。ただし、アプリケーションを Webtop にいつ、どのように表示するかを設定することは可能です。これを設定するには、Webtop グループを作成します。アプリケーショングループを参照してください。
情報領域は、エラーメッセージおよびシステム情報を表示するために使用されます。表示される情報は次のとおりです。
SGD ユーザー名は、Webtop ツールバー (南京錠シンボルの横) に表示されます。
ツールバーに「ゲストユーザー」としてログインしていることが表示された場合、ユーザー名とパスワードを入力しないでログインした (匿名ログインを行なった) か、あるいは使用中の Webtop がほかのユーザーと共有されています。
セキュア接続を使用している場合は、ロックされた南京錠のアイコンが Webtop
メニューバーの下に表示されます。また、初回のログイン時に、Webtop 上のページにセキュア接続と標準接続のどちらを使用しているかが示されます。
SGD に対するセキュア接続が使用可能なのは、SGD 管理者がそれらを有効にした場合だけです。
セキュア接続を自動的に受信できない場合や、特定の状況下でセキュア接続だけを取得できる場合もあります。必要な時にセキュア接続が確立できない場合は、SGD 管理者に連絡してください。
アプリケーションの起動、停止、および管理を行うには、Webtop のアプリケーション領域を使用します。
アプリケーションを起動するには、Webtop 上のアプリケーションのリンクをクリックします。数秒の間にアプリケーションが表示され、使用する準備が整います。
アプリケーションを起動すると、ユーザー名とパスワードの入力を要求される場合があります。これは、そのアプリケーションを実行するアプリケーションサーバーに対するユーザー名とパスワードです。
別のアプリケーションを起動する前にアプリケーションを終了する必要はありません。単に別のリンクをクリックします。
注 - 異なる Windows ドメイン名を使用した Windows アプリケーションを起動することはできません。SGD 管理者に設定を依頼してください。 |
SGD では、デスクトップの「スタート」または「起動」メニューのリンクを使ってアプリケーションを実行することもできます。詳細については、デスクトップの「スタート」または「起動」メニューからの SGD の使用を参照してください。
あるアプリケーションが実行中である場合、Webtop 上でそのアプリケーションの名前の前に三角形が、その後ろに括弧で囲まれた数字が、それぞれ表示されます。セッションツールバーも、アプリケーション名の下に表示されます。セッションツールバーは、アプリケーションの中断、再開、または終了に使用されます。
括弧内の数字は、ユーザーが起動したアプリケーションの独立したインスタンスの個数です。SGD 管理者は、起動可能なアプリケーションのインスタンス数を設定します。実行可能なアプリケーションのインスタンス数を確認するには、Webtop 上のリンクにマウスポインタを移動します。ポップアップウィンドウに使用可能なセッション数が表示されます。
詳細については、アプリケーションの中断と再開を参照してください。
アプリケーションの中には、表示されていなくても実行し続けるように設定されるものもあります。それらは「再開可能」なアプリケーションです。
アプリケーションを終了しないでそのアプリケーションのウィンドウを閉じるには、アプリケーションを中断します。ウィンドウを再度表示してアプリケーションを使い始めるには、アプリケーションを再開します。
アプリケーションは表示されていなくても引き続き実行されているため、オフィスで急ぎのレポートの作成を開始し、一日の終わりに SGD からログアウトできます (アプリケーションは中断される)。帰宅したあとで SGD に再度ログインしてアプリケーションを再開し、レポートの続きを作成できます。
アプリケーションの中断と再開は、Webtop 上のセッションツールバーを使って行います。
セッションツールバーは、アプリケーションの実行中のインスタンスごとに存在します。
アプリケーションセッションのセッションツールバーの表示/非表示を切り替えるには、三角形をクリックします。
アプリケーション領域の最上部にある次の各リンクを使えば、すべてのアプリケーションセッションを一度に管理できます。
アプリケーションが再開可能かどうか調べるには、Webtop 上のリンクにマウスポインタを移動して、表示されるポップアップウィンドウを確認します。
次の表では、アプリケーションで使用可能な再開機能設定について説明します。
再開機能の設定 | 説明 |
---|---|
再開不可能 | ユーザーが SGD からログアウトすると、このアプリケーションは終了します。再開可能でないアプリケーションを中断または再開することはできません。 |
ログアウト時まで再開可能 | このアプリケーションは、ユーザーが SGD からログアウトするまで動作し続けます。ログインしている間は、これらのアプリケーションを中断および再開できます。 |
常に再開可能 | このアプリケーションは、ユーザーが SGD からログアウトしたあとも動作し続けます。再度ログインした際に、再開ボタンをクリックすると、実行中のアプリケーションが再度表示されます。 |
注 - ユーザー名とパスワードを入力しないで SGD にログインした場合、再開可能なアプリケーションを再開できるのは、ログアウトするまでの期間だけです。 |
Web ブラウザを誤って (ログアウトせずに) 閉じたり、Web ブラウザがクラッシュしても、作業内容が消失することはありません。Web ブラウザを再起動して SGD にログインすれば、Webtop を表示できます。
ただし、SGD Client が予期せずに終了した場合やユーザーが SGD Client を閉じた場合、あるアプリケーションを再開できるかどうかは、SGD 管理者がそのアプリケーションをどのように設定したかと、ユーザーがどのような方法で SGD にログインしたかによって決まります。
「再開不可能」に設定されたアプリケーションは、SGD Client が終了するか閉じられると終了します。一般にアプリケーションは、1 回に短い時間使用するだけで業務上重要な機能を果たしていない場合は、再開不能に設定されます。
「常に再開可能」または「ログアウト時まで再開可能」に設定されたアプリケーションは、SGD Client が終了するか閉じられたあとも、ある一定期間実行し続けます。単にブラウザを再起動してから SGD に再びログインし、動作中のアプリケーションを再開します。
SGD に匿名でログインした場合 (ユーザー名とパスワードを入力しなかった場合)、あるいは共有 Webtop (複数のユーザーが同じユーザー名とパスワードを使ってログインする Webtop。ユーザー名を参照) を使用している場合は、SGD Client が終了するか閉じられるとアプリケーションが終了します。なぜなら、どちらの場合もユーザーが一意のユーザー名とパスワードを使用しないために、SGD に再度ログインしたユーザーが以前と同じユーザーかどうかを SGD が判断できないからです。
SGD 管理者が、アプリケーションのデスクトップ上での表示方法を定義します。たとえば、アプリケーションがフルスクリーン表示されるかそれともデスクトップウィンドウ内に表示されるか、などです。
デスクトップウィンドウ内に表示されるグラフィカルアプリケーションは、ウィンドウのサイズに合わせて拡大縮小することができます。ウィンドウのサイズを変更すると、SGD によって新しいウィンドウのサイズに合わせてアプリケーションが再度拡大縮小され、スクロールバーは表示されません。
Scroll Lock キーを押すことで、アプリケーションの拡大縮小の有効化/無効化を切り替えることができます。
アプリケーションがスケーラブルウィンドウに表示されているかどうか調べるには、Webtop 上のリンクにマウスポインタを移動して、表示されるポップアップメッセージまたはウィンドウ下部のステータスバーを確認します。
Windows アプリケーションおよび X アプリケーションでは、コピー元のアプリケーションで通常の方法でコピーしてから、コピー先のアプリケーションで通常の方法でペーストします。アプリケーションによっては、情報のコピー&ペーストが許可されない場合があります。この動作は、SGD 管理者により設定されます。アプリケーション間のコピー&ペーストが許可されない場合、コピーした情報の代わりに次のメッセージがペーストされます。
Sun Secure Global Desktop Software: Copied data not available to this application
文字型アプリケーションの場合、マウスの右ボタンでクリックしてから、「コピー」または「ペースト」を適切にクリックします。テキストのカラムを選択するには、Shift キーを押しながらテキストを選択します。
タイプの異なるアプリケーション間で情報をコピーできます。たとえば、アプリケーションサーバー上で実行している xterm から、クライアントデバイス上で実行しているテキストエディタにコピーできます。
グラフィックスのコピー&ペーストは、Microsoft Windows 2000 および Windows 2003 アプリケーションでのみ可能です。
あるアプリケーションを起動する際にユーザー名とパスワードの入力を SGD に要求させるには、Shift キーを押しながら、Webtop 上のそのアプリケーションのリンクをクリックします。
ユーザー名とパスワードの入力をこのような方法で SGD に要求させることは、アプリケーションサーバー用にすでに保存されているユーザー名とパスワードを SGD が使用しないことを意味します。別のユーザーとしてアプリケーションを起動したい場合に役立ちます。
「このパスワードを保存」チェックボックスが選択された場合、新しいユーザー名とパスワードが保存され、このアプリケーションサーバー上にそれまで保存されていたユーザー名とパスワードは置き換えられます。このユーザー名とパスワードは、このアプリケーションサーバー上で起動する他のすべてのアプリケーションに使用されます。
SGD では、アプリケーションからクライアントデバイスのプリンタに印刷できます。
Microsoft Windows 2000、Windows 2003、または UNIX プラットフォームのアプリケーションサーバー上で動作するアプリケーションから印刷を実行する場合、印刷するプリンタを選択できます。それ以外のタイプのアプリケーションサーバーの場合は、デフォルトプリンタにのみ印刷できます。
印刷ジョブの管理には、Webtop の「印刷」領域を使用します。印刷領域には、印刷キュー内の現在のジョブ数、および印刷ジョブの管理用コントロールが表示されます。
ドキュメントが印刷中である場合、印刷キュー内の印刷ジョブの個数が Webtop 上に表示されます。
印刷を一時的に停止するには、「一時停止」リンクをクリックします。印刷が一時停止されると、プリンタアイコンの表示が変わります。
印刷を一時停止した場合、保留中の印刷ジョブはすべて、ユーザーが印刷を取り消すか再開するまで印刷キュー内に保持されます。
一時停止した印刷を再開するには、「再開」リンクをクリックします。
印刷ジョブをすべて削除するには、「すべて取消し」リンクをクリックします。
印刷ジョブを個別に管理するには、「すべてのジョブのリスト」ボタンをクリックします。Webtop に、キュー内のすべての印刷ジョブの一覧とそれらの各ジョブの情報が表示されます。たとえば、コピー枚数や使用するプリンタなどです。
SGD では、UNIX プラットフォームアプリケーションから、クライアントデバイスに接続されたプリンタに印刷することができます。
アプリケーションサーバー上の端末ウィンドウから、クライアントデバイス上のデフォルトプリンタにファイルを印刷するには、次のコマンドを入力します。
$ lp file |
あるいは、SGD 管理者が設定した任意のクライアントプリンタを指定することもできます。
たとえば、salesprinter という名前のクライアントプリンタが SGD 管理者によって設定されている場合、次のコマンドを使用できます。
$ lp -d salesprinter file |
次のコマンドを実行すると、file が Windows クライアントデバイス上のデフォルトプリンタに印刷されます。
$ lp file |
クライアントデバイス上のあるポートに印刷することもできます。次に例を示します。
$ lp -d LPT1: file |
また、クライアントデバイスからアクセス可能なネットワークプリンタの UNC (Universal Naming Convention) 名を指定して印刷することもできます。UNC 名を使用するには、プリンタ名を引用符で囲み、シェルに応じた方法でバックスラッシュをエスケープする必要があります。次に例を示します。
$ lp -d \\\\PRTSERVER\\HPLJ5 file |
UNC 名の問題を回避するには、次のような「フレンドリ」な名前を使って印刷します。
$ lp -d label-printer file |
SGD では、Windows アプリケーションから、クライアントデバイスに接続されたプリンタに印刷することができます。
Microsoft Windows 2000 Server または Microsoft Windows Server 2003 アプリケーションサーバー上のアプリケーションにアクセスすると、SGD 管理者によって設定されたクライアントプリンタが表示されます。
アプリケーションサーバーの「印刷」ダイアログボックスで、クライアント上のプリンタのプリンタ名には「Sun SGD」が含まれます。
ユーザー独自のクライアントプリンタを設定する方法の詳細については、クライアントプリンタの設定を参照してください。
Microsoft Windows 2000 Server または Microsoft Windows Server 2003 アプリケーションサーバー上のアプリケーションにアクセスすると、クライアントに接続されたプリンタが一部または全部表示されるか、あるいはまったく表示されません。さらに、アプリケーションサーバーに直接接続されたプリンタが表示されます。ユーザーが表示可能なクライアントプリンタは、SGD 管理者が設定します。
アプリケーションサーバーの「印刷」ダイアログボックスで、クライアント上のプリンタのプリンタ名には「Sun SGD」が含まれます (図 1-16 を参照)。
Windows 2000、Windows 2003、UNIX プラットフォーム、または Linux プラットフォームのアプリケーションサーバーでは、PDF ファイルに印刷できます。その場合、Adobe PDF 形式を使用することでプリンタドライバの問題の多くが避けられます。
SGD には、「Universal PDF Printer」と「Universal PDF Viewer」の 2 種類の PDF プリンタが存在します。
Microsoft Windows クライアントデバイスでは、「Universal PDF Printer」プリンタは、印刷ジョブを Adobe Reader 内の PDF ファイルとして表示します。この PDF ファイルはデフォルトプリンタで印刷されます。「Universal PDF Viewer」プリンタは、印刷ジョブを Adobe Reader 内の PDF ファイルとして表示します。ユーザーは、PDF ファイルを印刷するかまたは保存するかを決定できます。
UNIX、Linux、および Mac OS X プラットフォームのクライアントデバイスでは、「Universal PDF Printer」プリンタと「Universal PDF Viewer」プリンタに違いはありません。印刷ジョブは常に PDF ビューア内の PDF ファイルとして表示されます。ユーザーは、PDF ファイルを印刷するかまたは保存するかを決定できます。
Windows アプリケーションから通常の方法で印刷を実行し、アプリケーションの「印刷」ダイアログで「Universal PDF Printer」または「Universal PDF Viewer」を選択します。
UNIX または Linux プラットフォームのアプリケーションサーバー上で実行されているアプリケーションから印刷するには、印刷コマンドの一部として PDF プリンタを指定しながら通常の方法で印刷します。次に例を示します。
$ lp -d "Universal PDF Printer" file |
$ lpr -P "Universal PDF Viewer" file |
file は PostScript ファイルである必要があるため、アプリケーションが PostScript を出力できる必要があります。
Windows クライアントデバイスでは、PDF ファイルは Adobe Reader に表示されます。ユーザーが選択するプリンタに応じて、次のいずれかが適用されます。
「Universal PDF Printer」プリンタが選択されている場合、PDF ファイルは自動的にデフォルトプリンタで印刷されます。Adobe Reader は最小化された状態で実行され、印刷ジョブが完了しても終了しません。
「Universal PDF Viewer」プリンタが選択されている場合、PDF ファイルは Adobe Reader のウィンドウに表示されます。ユーザーは、このファイルを印刷するかまたは保存するかを決定できます。
UNIX、Linux、および Mac OS X プラットフォームのクライアントデバイスでは、PDF ファイルはデフォルトの PDF ビューアまたはクライアントプロファイルに設定されている PDF ビューアに表示されます。ユーザーは、PDF ファイルを印刷するかまたは保存するかを決定できます。印刷ジョブは常に PDF ビューアに表示されるため、「Universal PDF Printer」プリンタと「Universal PDF Viewer」プリンタに違いはありません。
アプリケーションから印刷しても出力されない場合には、次の点を確認してください。
考えられる原因 | 詳細情報 |
---|---|
印刷を一時停止しましたか。 | Webtop 上に印刷が一時停止されていることを示す情報がないことを確認します。図 1-15を参照してください。 |
プリンタは正しく設定されていますか。 | プリンタが正しく設定されているか確認します。それにはたとえば、Web ブラウザから Web ページをプリンタに印刷します。 |
適切なプリンタに対して印刷を実行しましたか。 | Windows 2000、Windows 2003、または UNIX プラットフォームのアプリケーションサーバーから印刷する場合は、印刷先のプリンタを選択できます。プリンタを選択しない場合、出力はデフォルトのプリンタに送信されます。
その他のアプリケーションサーバーの場合は、常にデフォルトプリンタで印刷が実行されます。 どのプリンタがデフォルトプリンタであるかを確認するには、Webtop 上のプリンタアイコンをポイントします。ポップアップが表示され、そこにデフォルトプリンタの名前が表示されます。 デフォルトプリンタを変更するには、SGD からいったんログアウトしてデフォルトプリンタを変更したあと、SGD に再度ログインする必要があります。 |
「利用可能なクライアントプリンタなし」というメッセージが表示されますか。 | Webtop に「利用可能なクライアントプリンタなし」というメッセージが表示されていないこと、およびプリンタアイコンに赤い×印が付いていないことを確認します。これは、SGD がクライアントデバイス用またはプリンタ用の印刷をサポートしていないことを示しています。 |
次のユーザー固有の SGD 設定を変更するには、アプリケーション領域の「編集」ボタンをクリックします。
SGD Client が起動するときには、プロファイルが使用されます。プロファイルとは、SGD Client を制御する一連の設定のことです。プロファイルの設定により、次の内容が定義されます。
SGD Client の動作モード。たとえば、Webtop を表示するか (Webtop モード)、それとも実行可能なアプリケーションの一覧をデスクトップの「スタート」または「起動」メニュー内に表示するか (統合モード)。
接続する SGD サーバーごとに、1 つのプロファイル (1 つの設定グループ) を割り当てることができます。
利用可能なクライアント設定については、付録 C を参照してください。
実行可能なアプリケーションのリストにアプリケーションの追加や削除を実行できるのは、SGD 管理者だけです。ただし、アプリケーションを Webtop にいつ、どのように表示するかは設定可能です。これを設定するには、グループを作成します。
グループは、類似のアプリケーションをグループにまとめたり、使用頻度があまり多くないアプリケーションを隠したりする場合に役立ちます。グループは、工夫次第でさまざまな用途に利用できます。
アプリケーションおよびグループを Webtop から隠すには、「ログイン時にこのグループを Webtop に表示する」の横のチェックボックスの選択を解除します。
初回ログイン時に、グループの内容を隠してグループ名だけが表示されるようにするには、「ログイン時にこのグループのコンテンツを表示する」の横のチェックボックスの選択を解除します。
作成した Webtop グループの名前は、Webtop 上に表示されます。
グループ内のアプリケーションの表示/非表示を切り替えるには、三角形をクリックします。
必要な数だけグループを追加できます。グループの変更や削除は、いつでも実行できます。変更を加えたあとで、「アップデート」をクリックする必要があります。
デスクトップの「スタート」または「起動」メニューから SGD を使用できます。これはUNDEFINED TARGETと呼ばれます。統合モードで SGD を使用する場合、アプリケーション起動用のリンクは、Webtop 上ではなくデスクトップの「スタート」または「起動」メニューに表示されます。つまり、クライアントデバイスにインストールしたアプリケーションと同じように、SGD からアプリケーションを実行することができます。
ここでは、デスクトップの「スタート」または「起動」メニューを使って、次の各タスクを実行する方法について説明します。
デスクトップの「スタート」または「起動」メニュー上の「ログイン」リンクをクリックして、SGD にログインします。
注 - 複数の SGD サーバーにログインする場合は、各サーバーの「ログイン」リンクが「スタート」または「起動」メニュー内に表示されます。 |
SGD にログインすると、「スタート」または「起動」メニュー内の、SGD から実行可能なアプリケーションのリンクが更新されます。
SGD を統合モードで使用するには、常に「スタート」または「起動」メニューを使用してログインします。Web ブラウザを起動してログインしても、「スタート」または「起動」メニューにアプリケーションは表示されません。
プロファイルの編集、中断しているアプリケーションの再開、印刷の管理などの目的で、Webtop を表示する必要がある場合は、「スタート」または「起動」メニューの「Webtop」リンクをクリックします。ユーザーのデフォルト Web ブラウザに Webtop が表示されます。
アプリケーションを起動するには、「スタート」または「起動」メニューに表示されたアプリケーションのリンクをクリックします。アプリケーションの別のインスタンスを起動する場合は、リンクを再度クリックします。
Webtop とは異なり、アプリケーションを個別に中断および再開することはできません。実行中のアプリケーションは、SGD からログアウトする際に中断または終了されます (再開機能の設定内容による。アプリケーションの中断と再開を参照)。再度ログインすると、中断していたアプリケーションが自動的に再開されます。
SGD によるアプリケーションの実行方法の詳細については、アプリケーションの使用を参照してください。
「スタート」または「起動」メニューから印刷ジョブを個別に管理することはできません。印刷ジョブは選択したプリンタに直接送信されます。
SGD による印刷方法の詳細については、印刷を参照してください。
SGD Webtop を使用しているか、それともデスクトップの「スタート」または「起動」メニューから SGD を使用しているかによって、ログアウトの手順が異なります。
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