Secure Global Desktop 4.40 管理者ガイド
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> X アプリケーションのサウンドの問題解決
サウンドが有効になっている場合は、ユーザーが X アプリケーションを起動すると、SGD ログインスクリプトによりアプリケーションサーバー上で SGD オーディオデーモン (sgdaudio
) が起動します。オーディオデーモンは、SGD オーディオドライバエミュレータ (sgdadem
) に接続して、/tmp/SGD/dev/sgdaudio
ディレクトリ内でオーディオデバイスノードを起動します。オーディオデーモンは、SGDAUDIODEV
環境変数をオーディオデバイスノードの場所に設定します。その後、アプリケーションセッション中にオーディオデバイスノードがサウンドの再生に使用されます。オーディオデーモンはオーディオデータを SGD サーバーに送信し、SGD サーバーはデータをクライアントに送信します。
直面している問題にもっとも近いものを選択してください。
X アプリケーションセッションでサウンドがまったく再生されない場合は、次のチェックリストを使って問題を解決してください。
チェック項目 | 説明 |
---|---|
クライアントデバイスにオーディオデバイスが装備されていますか。 | サウンドを再生するには、クライアントデバイスにオーディオデバイスが装備されている必要があります。オーディオデバイスが装備されている場合は、動作することを確認してください。
Solaris Operating System (Solaris OS) または Linux クライアントデバイスのユーザーは、次のオーディオデバイスに対する読み取りおよび書き込みアクセス権を保持している必要があります。
注 Solaris OS プラットフォームで |
クライアントデバイスが消音になっていませんか。 | クライアントデバイスの音量コントロールを調べ、ユーザーが消音に設定していたり、音量レベルが聞き取れないほど低くなっていたりしないかを確認します。 |
SGD サーバーの UNIX オーディオサービスが有効になっていますか。 | SGD アレイの UNIX オーディオサービスは、デフォルトで無効になっています。SGD Administration Console の「グローバル設定」»「クライアントデバイス」タブで、UNIX オーディオサービスが有効になっていることを確認してください。 |
サウンド品質が変更されていますか。 | デフォルトでは、UNIX オーディオサービスは「Medium Quality Audio」を使用します。サウンド品質を「Low Quality Audio」または「High Quality Audio」に変更すると、X アプリケーションセッションで使用されるオーディオ形式が制限され、クライアントでサウンドを再生できなくなることがあります。
SGD Administration Console の「グローバル設定」»「クライアントデバイス」タブで、サウンド品質を「Medium Quality Audio」に戻してください。 |
アプリケーションサーバーと SGD サーバー間にファイアウォールが存在しますか。 | SGD オーディオデーモンは、ランダムなポート上で SGD サーバーに接続します。アプリケーションサーバーと SGD サーバーの間にファイアウォールが存在する場合、ファイアウォールは、すべてのポート上で、アプリケーションサーバーから SGD サーバーへの接続をすべて許可する必要があります。 |
SGD Enhancement Module のオーディオモジュールをインストールしましたか。 | X アプリケーションでサウンドを再生するには、SGD Enhancement Module のオーディオモジュールをアプリケーションサーバーにインストールして実行する必要があります。
SGD Enhancement Module のインストール方法の詳細については、『Secure Global Desktop インストールガイド』を参照してください。 注 Solaris OS プラットフォームでゾーンを使用している場合、オーディオモジュールが動作するのは、大域ゾーンにオーディオモジュールがインストールされている場合だけです。 次のコマンドを使用して、UNIX オーディオプロセスが実行されていることを確認してください。
|
アプリケーションサーバーが消音に設定されていませんか。 | アプリケーションサーバーまたはアプリケーションの音量コントロールを調べ、ユーザーが消音に設定していたり、音量レベルが聞き取れないほど低くなっていたりしないかを確認します。 |
/dev/audio または /dev/dsp デバイスを使用するようにアプリケーションがハードコードされていますか。 |
/dev/audio または /dev/dsp デバイスを使用するようにアプリケーションがハードコードされている場合は、アプリケーションが SGD オーディオドライバエミュレータを確実に使用するように、SGD オーディオリダイレクトライブラリを有効にすることが必要な場合があります。
アプリケーションのオーディオリダイレクトライブラリを有効にするには、次の手順を実行します。
または、次のコマンドを実行します。
|
アプリケーションはサウンドを適正な形式で出力していますか。 | SGD オーディオドライバエミュレータは、OSS ドライバです。OSS を使用するように X アプリケーションを設定することが必要な場合があります。システムが Advanced Linux Sound Architecture (ALSA) を使用している場合、カーネル内で ALSA OSS エミュレーションモジュールを有効にすることが必要な場合があります。 |
SGD オーディオドライバがカーネルにロードされていますか。 | SGD Enhancement Module をアプリケーションサーバーにインストールする際、SGD オーディオドライバ (sgdadem ) がインストールされます。オーディオドライバがカーネルにロードされていることを確認してください。
オーディオドライバがインストールされているが、ロードされていない場合は、次の方法でモジュールを手動でロードしてください。
オーディオドライバを手動でロードするときにエラーが発生した場合は、エラーを修正してからドライバのロードを再度試みます。 SGD オーディオドライバがリストに表示されない場合は、オーディオモジュールのインストールログでエラーを確認します。インストールログは、 それでもオーディオドライバがカーネルにロードされない場合は、テクニカルサポートにお問い合わせください。 |
SGD オーディオデーモンは稼働していますか。 | SGD を使用してアクセスする X アプリケーションごとに、1 つの SGD オーディオデーモン (sgdaudio ) が存在します。次のコマンドを使って、オーディオデーモンのインスタンスを表示します。
オーディオデーモンが表示されない場合は、オーディオデーモンのログファイルでエラーを確認します。SGD オーディオデーモンは、すべての致命的エラーを |
SGD オーディオデバイスノードが存在しますか。 |
SGD オーディオデーモンが稼働中の場合は、このデーモンにより 環境変数が正しく設定されていない場合は、デバイスファイルが |
オーディオデバッグログにアプリケーションのエラーが記録されていますか。 | アプリケーションサーバーで Unix オーディオデバッグログを有効にし、ログファイルでエラーを確認します。 |
サウンドがこもっていたり歪んでいたりする場合は、UNIX オーディオ品質およびオーディオ圧縮設定を調整して、サウンドが改善されるかどうかを確認してください。次の方法で調整できます。
注 圧縮済みのオーディオデータを圧縮しても、圧縮効果はそれほど得られません。
サウンド品質が改善されない場合は、アプリケーションサーバー上でオーディオデバッグログを有効にしてから、ログファイルでエラーを確認します。
UNIX オーディオデバッグログを有効にするには、次の手順を実行します。
/etc/sgdtem.conf
ファイルをテキストエディタで開きます。SGDUNIXAUDIODEBUG
環境変数の値を変更して、デバッグを有効にします。
SGDUNIXAUDIODEBUG=1; export SGDUNIXAUDIODEBUG
/etc/sgdtem.conf
ファイルへの変更を保存します。デバッグログの出力を取得するには、ユーザーがアプリケーションの新しいインスタンスを起動する必要があります。アプリケーションを中断して再開しても、SGD オーディオデーモンの新しいインスタンスが起動しないため、出力は生成されません。
デバッグログの出力は、/install_dir/var/log/sgdaudioPID.log
ファイルに記録されます。デフォルトでは、install_dir は /opt/tta_tem
です。
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