クリティカルアクティビティとは、プロジェクトがスケジュール通りに終了するために計画どおりに開始して終了しなければならないプロジェクトタスクを指します。クリティカルアクティビティに遅延が生じるとプロジェクトの完了が遅れますが、プロジェクト計画を調整して後続作業のタスクを計画より早く終了させることで最終的な遅延を防止できます。
クリティカルアクティビティの定義方法
クリティカルアクティビティを定義するオプションとして、フロートと最長パスの2つから選択できます。
- フロートはスケジュールの柔軟性を表す値です。
P6 Web Accessでは、CPM (Critical Path Method)によってプロジェクトスケジュールが生成されます。この方法では、プロジェクト計画のアクティビティごとに、最早開始日、最遅開始日、最早終了日、最遅終了日の4つの日付が計算されます。アクティビティの最早開始日と最遅開始日が同じである場合、そのアクティビティのフロートはゼロであるといいます。フロートがゼロのアクティビティは、スケジュール遅れを防止するため、計画どおりに開始しなければなりません。
クリティカルアクティビティには負のフロートがある場合もあります。指定した終了日により、クリティカルアクティビティを完了するための計算上の所要期間よりスケジュールが短くなってしまう場合に、負のフロートが発生します。負のフロートがあるプロジェクトはスケジュール遅れのプロジェクトです。
プロジェクトの特定の要件を満たすため、P6 Web Accessでは、アクティビティをクリティカルとして定義するために使用するフロートの許容範囲を指定できます。たとえば、フロートがゼロまたは負のアクティビティをクリティカルとしたり、フロートが3日以内のアクティビティをクリティカルとして定義することができます。
- 最長パスには、プロジェクト終了日を決定するアクティビティのシーケンスを定義します。
アクティビティの日付が接続を基に決定されていない場合、つまりアクティビティの日付が制約またはリソース平準化により決定される場合、最長パスは破断します。最長パスは、プロジェクト間の接続を考慮して計算されます。したがって、最長パス上のアクティビティは、1つのプロジェクト単独のスケジュール計算をするか、関連プロジェクトも含めてスケジュール計算をするかによって変化することがあります。プロジェクトにほかのプロジェクトとの接続があり、そのプロジェクト単独のスケジュール計算をする場合、プロジェクト間接続はスケジュール制約とみなされます。