Solaris のシステム管理 (第 1 巻)

論理ディスクデバイス名

論理デバイス名は、次の場合に、ディスクデバイスにアクセスするために使用されます。

管理コマンドの多くは、ディスクスライスまたはファイルシステムを参照する引数を使用します。

シンボリックリンクされるサブディレクトリ (/dev/dsk または /dev/rdsk のいずれか) に続けて、特定のコントローラ、ディスク、およびスライスを識別する文字列を指定することによって、ディスクデバイスを参照してください。

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ディスクサブディレクトリの指定

ディスクとファイルの管理コマンドには、raw (または「キャラクタ型」) デバイスインタフェースか、「ブロック」デバイスインタフェースを使用する必要があります。この区別は、データがデバイスから読み取られる方法によって決まります。

raw デバイスインタフェースは、一度に少量のデータだけを転送します。ブロックデバイスインタフェースには、大量のデータブロックが一度に読み取られるバッファーが含まれます。

コマンドによって、必要なインタフェースは異なります。

表 26-1 に、一般的に使用されるディスクコマンドとファイルシステムコマンドの一部に必要なインタフェースを示します。

表 26-1 使用頻度の高いコマンドに必要なデバイスインタフェースのタイプ

コマンド 

インタフェースのタイプ 

使用例 

df(1M)

ブロック 

df /dev/dsk/c0t3d0s6

fsck(1M)

raw 

fsck -p /dev/rdsk/c0t0d0s0

mount(1M)

ブロック 

mount /dev/dsk/c1t0d0s7 /export/home/ziggy

newfs(1M)

raw 

newfs /dev/rdsk/c0t0d1s1

prtvtoc(1M)

raw 

prtvtoc /dev/rdsk/c0t0d0s2

スライスの指定

特定のスライスを特定のディスクで識別するために使用する文字列は、コントローラのタイプが、直接またはバス指向のどちらであるかによって決まります。表 26-2 に、直接コントローラとバス指向コントローラのどちらであるかによって、プラットフォームが何になるかを示します。

表 26-2 コントローラのタイプ

直接コントローラ 

バス指向コントローラ 

Xylogics (SPARC) 

SCSI (SPARC/IA) 

IDE (IA) 

IPI (SPARC) 

両方のタイプのコントローラについて、次の項で説明します。


注 -

コントローラ番号は、システム初期設定時に自動的に割り当てられます。この番号は、厳密に論理的なものであり、物理コントローラに直接対応するものではありません。


SPARC: 直接コントローラでアクセスされるディスク

SPARC システムにおいて直接コントローラでアクセスされるディスクにスライスを指定するには、下の図に示す命名規則に従ってください。

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ディスク全体を示すには、スライス 2 (S2) を指定してください。

システムにコントローラが 1 つしかない場合、x は常に 0 になります。

IA: 直接コントローラでアクセスされるディスク

IA システムにおいて IDE コントローラでアクセスされるディスクにスライスを指定するには、下の図に示す命名規則に従ってください。

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Solaris fdisk パーティション全体を示すには、スライス 2 (s2) を指定してください。

システムにコントローラが 1 つしかない場合、w は常に 0 になります。

SPARC: バス指向コントローラでアクセスされるディスク

SPARC システムにおいてバス指向コントローラ (SCSI など) でアクセスされるディスクにスライスを指定するには、下の図に示す命名規則に従ってください。

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システムにコントローラが 1 つしかない場合、w は常に 0 になります。

SCSI コントローラの場合、x はデバイスの背面にあるスイッチによって設定されたターゲットアドレス、y はターゲットに接続されたドライブの論理デバイス番号 (LUN) を示します。ディスクに組み込みコントローラがある場合、y は通常 0 になります。

ディスク全体を示すには、スライス 2 (s2) を指定してください。

IA: SCSI コントローラでアクセスされるディスク

IA システムにおいて SCSI コントローラでアクセスされるディスクにスライスを指定するには、 下の図に示す命名規則に従ってください。

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システムにコントローラが 1 つしかない場合、v は常に 0 になります。

SCSI コントローラの場合、w はデバイスの背面にあるスイッチによって設定されたターゲットアドレス、x はターゲットに接続されたドライブの論理デバイス番号 (LUN) を示します。ディスクに組み込みコントローラがある場合、x は通常 0 になります。

Solaris fdisk パーティション全体を示すには、スライス 2 (s2) を指定してください。