この付録では、Oracle自動ストレージ管理(Oracle ASM)の使用について説明します。Oracle ASMは、オラクル社が推奨するストレージ管理ソリューションであり、従来のボリューム・マネージャ、ファイル・システムおよびRAWデバイスの代替ソリューションです。ここでは、次の内容について説明します。
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Oracle自動ストレージ管理(Oracle ASM)は、統合された高パフォーマンスのデータベース・ファイル・システムおよびディスク・マネージャです。オペレーティング・システムのファイル・システムのかわりにOracle ASMを使用して、Oracle Databaseファイルを格納します(任意に他のファイルも格納します)。
Oracle ASMは、記憶域の管理は管理者ではなくデータベースが行うという原則に基づいています。そのため、数千に上ることもあるデータベース・ファイルを管理する必要がなくなります。
Oracle ASMはストレージ・システム内のディスクを1つ以上のディスク・グループにグループ化します。ディスク・グループの小セットを管理し、Oracle ASMがこのディスク・グループ内のデータベース・ファイルの配置を自動化します。
Oracle ASMには次の利点があります。
ストライプ化: Oracle ASMは、ディスク・グループ内のすべてのディスクにデータを均等に分散して、パフォーマンスと使用率を最適化します。このデータベース・ファイルの均等分散により、定期的な監視およびI/Oパフォーマンスのチューニングが不要になります。
たとえば、ディスク・グループに6つのディスクがある場合、各Oracle ASMファイルが6つのすべてのディスクに書き込まれます。これらはエクステントと呼ばれます。このシナリオでは、これらは1MBのチャンクです。データベース・ファイルは、作成時にエクステントに分割されて分散され、6つのディスクにストライプ化されます。また、6つのすべてのディスク上に割り当てられたディスク領域は均等に増加します。ファイルのエクステントを読み込む場合、ファイルは6つのすべてのディスクから並行して読み込まれるため、パフォーマンスが非常に向上します。
ミラー化: Oracle ASMはオプションでファイルをミラー化することにより可用性を向上させることができます。Oracle ASMはファイル・レベルでミラー化し、ディスク・レベルでミラー化するオペレーティング・システムのミラー化とは異なります。ミラー化はファイルの各エクステントの冗長コピーまたはミラー化されたコピーを保持して、ディスク障害によるデータ消失を回避する役割があります。ファイルの各エクステントのミラー化されたコピーは、元のファイルとは別のディスクで保持されます。ディスクに障害が発生した場合、Oracle ASMは、ディスク・グループ内の無事なディスク上でミラー化されたコピーにアクセスし、影響を受けたファイルにアクセスできます。
Oracle ASMは各ファイルのエクステントが1つのミラー化されたコピーを取得する双方向ミラー化、および各ファイルのエクステントが2つのミラー化されたコピーを取得する3方向ミラー化をサポートします。
オンラインでの記憶域の再検討および動的なリバランス操作: Oracle ASMにより、データベース作動時にディスクの追加、またはディスク・ストレージ・システムからの削除ができます。ディスクを追加する場合、Oracle ASMは、新規ディスクを含むディスク・グループ内のすべてのディスクにデータが均等に展開されるよう自動的に再分配します。この再分散はリバランスと呼ばれます。リバランスはデータベース・パフォーマンスへの影響を最小限に抑えてバックグラウンドで実行されます。ディスクを削除するようにリクエストする場合は、Oracle ASMはまず、削除するディスクからディスク・グループ内の他のディスクへ、ファイルのエクステントすべてを均等に再配置して、リバランスを行います。
ファイルの作成および削除の管理: Oracle ASMは、Oracle ASMディスク・グループ内に保存されているファイルをOracle Managed Filesにすることによって管理タスクをさらに削減します。ファイルが作成されると、Oracle ASMは自動的にファイル名を割り当て、必要ないと判断すると、自動的にファイルを削除します。Oracle Managed Filesの詳細は、『Oracle Database管理者ガイド』を参照してください。
RAWデバイスまたはオペレーティング・システムのファイル・システムではなく、データベース・ファイル記憶域にOracle ASMを使用することをお薦めします。ただし、データベースはOracle ASMファイルおよびOracle ASM以外のファイルの組合せです。Oracle Enterprise Managerには、Oracle ASM以外のデータベース・ファイルをOracle ASMに移行できるウィザードが含まれています。
Oracle ASMインスタンス
Oracle ASMは特殊なOracleインスタンスとして実装され、独自のシステム・グローバル領域とバックグラウンド・プロセスを持ちます。Oracle ASMインスタンスはデータベース・インスタンスと密接に統合されます。Oracle ASMを記憶域に使用する1つ以上のデータベース・インスタンスを実行する各サーバーには、Oracle ASMインスタンスがあります。Oracle Real Application Clusters環境では、各ノードに1つのOracle ASMインスタンスがあり、Oracle ASMインスタンスがpeer-to-peerで相互に通信します。ノード上のデータベース・インスタンスの数に関係なく、各ノードに必要なOracle ASMインスタンスは1つのみです。
Oracle Enterprise Manager Database Control(Database Control)でOracle ASMを管理します。Oracle ASMインスタンスおよびOracle ASMディスク・グループを管理するには、SYSASM
システム権限を付与されたユーザーとしてOracle ASMインスタンスに接続します。Oracle自動ストレージ管理コマンドライン・ユーティリティ(ASMCMD)およびSQL*Plus文を使用してOracle ASMを管理することもできます。
インストール時またはOracle自動ストレージ管理コンフィギュレーション・アシスタント(ASMCA)の使用によりOracle ASMインスタンスを作成すると、SYSASM
が指定されたOracle ASM管理者ユーザーに付与されます。
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データベース内に作成されたファイルのデフォルトの場所となるディスク・グループを作成して、Oracle ASMを構成します。ディスク・グループのタイプによって、Oracle ASMのファイルのミラー化の方法が決定されます。ディスク・グループを作成するとき、そのディスク・グループが通常の冗長性ディスク・グループ(デフォルトによる2通りのミラー化)か、高冗長性ディスク・グループ(3通りのミラー化)か、または外部冗長性ディスク・グループ(Oracle ASMによるミラー化なし)かを指示します。ストレージ・システムがハードウェア・レベルでミラー化されているか、または冗長データを必要としない場合は、外部冗長性ディスク・グループを使用します。デフォルトのディスク・グループ・タイプは、通常の冗長性です。
ディスク・グループは1つのユニットとして管理されるディスクのグループから構成されます。これらのディスクはOracle ASMディスクと呼ばれます。Oracle ASMディスクはディスク・デバイス、パーティションまたはネットワーク接続ファイルとして使用できます。
Oracle ASMインスタンスが起動すると、すべての使用可能なOracle ASMディスクが自動的に検出されます。検出とは、システム管理者がOracle ASMに準備したすべてのディスクの検索、ディスク・ヘッダーの確認、ディスク・グループに属するディスクの決定およびディスク・グループへの割当てが可能なディスクの決定のプロセスです。Oracle ASMは初期化パラメータにリストされているパス内(パラメータがNULL
の場合はオペレーティング・システムのデフォルトのパス内)でディスクを検出します。
障害グループでは、一般的な潜在的障害メカニズムを共有しているOracle ASMディスクが定義されています。障害グループの例は、同じSmall Computer System Interface (SCSI)コントローラを共有しているSCSIディスクのセットです。障害グループは、データの冗長コピーの保存に使用するOracle ASMディスクを決定するために使用されます。たとえば、ファイルで双方向ミラー化が指定される場合、Oracle ASMによって自動的にファイル・エクステントの冗長コピーが別々の障害グループに保存されます。障害グループは、標準冗長性および高冗長性のディスク・グループにのみ適用されます。ディスク・グループを作成または変更する場合、またはOracle ASMで自動的に各ディスクを個別の障害グループに配置する場合、障害グループをディスク・グループに定義できます。ほとんどのシステムでは、デフォルトの障害グループはデータの損失を防止するために動作します。
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このドキュメントでは、Oracle自動ストレージ管理(Oracle ASM)がシングル・インスタンスのサーバーまたはOracle Real Application Clusters(Oracle RAC)ノードにインストール済および構成済であることを前提としています。シングル・インスタンス・データベースまたはOracle RACデータベースの場合のOracle ASMのインストールおよび初期構成の詳細は、『Oracle Grid Infrastructureインストレーション・ガイドfor Linux』を参照してください。
すべてのOracle自動ストレージ管理(Oracle ASM)の管理タスクはDatabase ControlのOracle ASMホームページで開始されます。Oracle ASMホームページには次の内容が表示されます。
Oracle ASMインスタンスのステータス
各ディスク・グループの使用量および空き領域のグラフ
Oracle ASMインスタンスによって提供されるデータベースとOracle ASMクラスタ・ファイル・システムのリスト
Oracle ASMホームページにアクセスする手順は、データベースがシングル・インスタンス・データベースか、Oracle Real Application Clustersデータベースかによって異なります。詳細は、次の項を参照してください。
シングル・インスタンス・システムでは、データベースのホームページからOracle ASMホームページにアクセスします。
シングル・インスタンス・システムでOracle ASMホームページにアクセスするには、次の手順を実行します。
データベースのホームページに移動し、任意のデータベース・ユーザーとしてログインします。
詳細は、「データベースのホームページのアクセス」を参照してください。
「一般」ヘッダーで、「ASM」ラベルの横にあるリンクをクリックします。
Oracle ASMログイン資格証明の入力を要求された場合、ユーザーSYS
とインストール時に設定したOracle ASMインスタンスのSYS
パスワードを入力して、SYSASM
として接続します。
Oracle RACシステムでは、クラスタ・データベースのホームページからOracle ASMホームページにアクセスします。
Oracle RACシステムでOracle ASMホームページにアクセスするには、次の手順を実行します。
Database Control OC4Jインスタンス実行中のいずれかのノードでOracle Enterprise Managerにログインします。
Database Control OC4Jインスタンスは、クラスタ・データベースを作成するためにDBCAが実行されたノード上で自動的に起動します。ユーザーの構成によっては、Database Control OC4Jインスタンスはその他のノード上でも実行する場合があります。
詳細は、「データベースのホームページのアクセス」を参照してください。
クラスタ・データベース: ホームページの「インスタンス」ヘッダーの下にある、該当するOracle ASMインスタンスへのリンクをクリックします。
Oracle Enterprise Managerを使用すると、ディスク・グループの合計容量を監視できます。この容量には、未使用の領域の容量と、ミラー化を考慮しても安全に利用できる未使用の領域の容量が含まれます。
Oracle自動ストレージ管理(Oracle ASM)ディスク・グループの使用および空き領域を表示するには、次の手順を実行します。
Oracle ASMホームページに移動します。
詳細は、「Oracle自動ストレージ管理ホームページへのアクセス」を参照してください。
「ディスク・グループ」をクリックして、ディスク・グループ・サブページを表示します。
Oracle ASMのログイン・ページが表示されたら、SYS
ユーザーとしてログインし、SYSASM
として接続します。Oracle ASMインスタンスを作成したときに設定したSYS
のパスワードを指定します。
ディスク・グループ・サブページには領域使用率の情報に関するすべてのディスク・グループが表示されます。
注意: 「使用可能な空き領域」列に、ディスク・グループ内の実際に使用可能な領域がGB単位で表示されます。この数値はディスク・グループの冗長性レベルを考慮したもので、ディスク障害の発生後にディスク・グループ内の全ファイルの完全な冗長性をリストアするために予約されている領域は除外してあります。 |
次のいずれを行う場合も、Oracle自動ストレージ管理(Oracle ASM)ディスク・グループを追加で作成する場合があります。
可用性の要件およびストレージ・システムの容量に応じたディスク・グループの冗長性レベル(「標準」、「高」または「外部」)を設定する。
異なるクラスの記憶域(SCSIドライブやSerial Advanced Technology Attachment(SATA)ドライブなど)を別のディスク・グループに配置する。ディスク・グループ内のディスクは、サイズおよびパフォーマンス特性が類似している必要があります。
データベースから分割されたディスク・グループに高速リカバリ領域を保存する。
ディスク・グループを作成するには、次の手順を実行します。
Oracle ASMホームページに移動します。
詳細は、「Oracle自動ストレージ管理ホームページへのアクセス」を参照してください。
「ディスク・グループ」リンクをクリックして、ディスク・グループ・サブページを表示します。
Oracle ASMのログイン・ページが表示されたら、SYS
ユーザーとしてログインし、SYSASM
として接続します。Oracle ASMインスタンスを作成したときに設定したSYS
のパスワードを指定します。
「作成」をクリックします。
ディスク・グループの作成ページが表示されます。このページには、ディスク・グループに追加可能なOracle ASMディスクのリストが表示されます。「メンバー・ディスクの選択」ドロップダウン・リストを使用して、「すべてのディスク」または「候補ディスクのみ」のどちらが表示されるかを選択できます。
ディスク・グループ名を入力し、冗長性タイプ(「高」、「標準」または「外部」)を選択します。
次のとおりにディスクを選択します。
新規ディスク・グループに含める各ディスクの左のチェック・ボックスを選択します。
ディスクを強制的にディスク・グループに追加するには、そのディスクの「再使用の強制」チェック・ボックスを選択します。
注意: 「再使用の強制」チェック・ボックスを選択すると、ディスクが別のディスク・グループに属していて有効なデータベース・データを持っている場合でも、新しいディスク・グループに追加されます。このデータは失われます。ディスク・グループに追加できるディスクを選択したかどうかを確認する必要があります。 |
オプションで、選択した各ディスクのOracle ASMディスク名を入力します。(ユーザーが実行しない場合は、Oracle ASMにより名前が入力されます)。
「OK」をクリックし、ディスク・グループを作成します。
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ディスクを削除する場合は、そのディスク・グループおよびすべてのファイルを削除します。データベース・ファイルがオープン状態だとディスクを削除できません。ディスク・グループを削除した後、他のディスク・グループにメンバー・ディスクを追加したり、他の目的で使用することもできます。
ディスク・グループを削除する理由の1つとして、冗長性(「標準」、「高」または「外部」)の変更があります。ディスク・グループの冗長性は変更できないため、ディスク・グループを削除し、該当する冗長性で再作成します。この場合、ディスク・グループを削除する前にディスク・グループをバックアップするか、または移動する必要があります。
ディスク・グループを削除するには、次の手順を実行します。
Oracle ASMホームページに移動します。
詳細は、「Oracle自動ストレージ管理ホームページへのアクセス」を参照してください。
「ディスク・グループ」リンクをクリックして、ディスク・グループ・サブページを表示します。
Oracle ASMのログイン・ページが表示されたら、SYS
ユーザーとしてログインし、SYSASM
として接続します。Oracle ASMインスタンスを作成したときに設定したSYS
のパスワードを指定します。
「選択」列でクリックし削除するディスク・グループの名前を選択します。
「削除」をクリックします。
確認ページが表示されます。
ファイルが含まれたままのディスク・グループを削除するには、「拡張オプションの表示」を展開して「コンテンツを含む」が選択されていることを確認します。
ディスク・グループにファイルが含まれ、「コンテンツを含む」オプションが選択されていない場合、ディスク・グループを削除できません。
確認ページで「はい」をクリックします。
ディスク・グループにディスクを追加して、ディスク・グループの記憶領域の合計を増やします。1回の操作で1つ以上のディスクを追加できます。Oracle ASMは、ディスク・グループをリバランスするため、データは新規に追加されたディスクを含め、すべてのディスクに均等に配分されます。
数値を指定して、リバランス操作の速度を制御できます(有効な値の範囲は、使用しているOracle Databaseのリリースによって異なります。Oracle自動ストレージ管理管理者ガイドを参照してください)。数値が高いほど、リバランス操作は迅速になります。数値が低いと、リバランスに時間がかかりますが、処理およびI/Oに消費されるリソースは少なくなります。そのため、これらのリソースをデータベースのために使用できます。デフォルト値の 1 では、データベースの中断が最小になります。0では、リバランス操作は完全に停止されます。後で手動または自動でリバランス操作を実行します。たとえば、データベースで要求が少ない時間を待つ場合、およびディスクの追加または削除を行い、ディスク・グループ全体の変更後に1回のみリバランス操作を実行する場合などに、リバランス操作を延期できます。
ディスク・グループに1つ以上のディスクを追加するには、次の手順を実行します。
Oracle ASMホームページに移動します。
詳細は、「Oracle自動ストレージ管理ホームページへのアクセス」を参照してください。
「ディスク・グループ」リンクをクリックして、ディスク・グループ・サブページを表示します。
Oracle ASMのログイン・ページが表示されたら、SYS
ユーザーとしてログインし、SYSASM
として接続します。Oracle ASMインスタンスを作成したときに設定したSYS
のパスワードを指定します。
「名前」列のリンクをクリックし、ディスクを追加するディスク・グループを選択します。
ディスク・グループにあるディスクのリストが示されているディスク・グループ・ページが表示されます。
「追加」をクリックします。
ディスクの追加ページが表示されます。ディスク・グループに追加可能なOracle ASMディスクのリストが表示されます。これにはCANDIDATE
、PROVISIONED
またはFORMER
のヘッダー・ステータスが使用されたディスクが含まれます。
ディスク・グループに追加できるディスクのみではなく、ディスク・グループ(ヘッダー・ステータス = MEMBER
)に属するディスクを含めたすべてのOracle ASMディスクを表示するには、「メンバー・ディスクの選択」リストから「すべてのディスク」を選択します。
このページがリフレッシュされ、Oracle ASMインスタンスによって検出されたOracle ASMディスクの完全なリストが表示されます。
オプションでリバランス処理の速度を変更するには、「指数のリバランス」リストから選択します。
次のとおりにディスクを選択します。
ディスク・グループに追加する各ディスクの左のチェック・ボックスを選択します。
ディスクを強制的にディスク・グループに追加するには、右の「使用の強制」チェック・ボックスを選択します。
注意: 「使用の強制」チェック・ボックスを選択すると、ディスクが別のディスク・グループに属していて有効なデータベース・データを持っている場合でも、ディスク・グループに追加されます。このデータは失われます。ディスク・グループに追加できるディスクを選択したかどうかを確認する必要があります。 |
オプションで、各ディスクのOracle ASMディスク名を入力します。(ユーザーが実行しない場合は、Oracle ASMにより名前が入力されます)。
「OK」をクリックし、選択したディスクを追加します。
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ディスク・グループからディスクを削除する場合は、削除するディスクからディスク・グループ内の他のディスクへすべてのファイルをバランスよく移行します。Oracle ASMはディスクを解放します。その後、このディスクを他のディスク・グループへ追加したり、他の目的に使用することもできます。1回の操作で複数のディスクを削除でき、削除操作のためのバランス調整もオプションで設定できます。
次はディスクを削除する場合の理由のリストです。
ディスクに障害があり、置換する必要がある場合。
ディスクをアップグレードする場合。
他のディスク・グループにディスクを再び割り当てるか、または他のストレージ・システムにディスクを再び割り当てる場合。
注意: ディスク・グループからディスクを削除しても、それはディスク・グループから論理的に削除するにすぎません。ディスクの内容は削除されません。ただし、内容はディスクを新しいディスク・グループに追加したときに失われます。 |
1つ以上のディスク・グループを削除するには、次の手順を実行します。
Oracle ASMホームページに移動します。
詳細は、「Oracle自動ストレージ管理ホームページへのアクセス」を参照してください。
「ディスク・グループ」リンクをクリックして、ディスク・グループ・サブページを表示します。
Oracle ASMのログイン・ページが表示されたら、SYS
ユーザーとしてログインし、SYSASM
として接続します。Oracle ASMインスタンスを作成したときに設定したSYS
のパスワードを指定します。
「名前」列のリンクをクリックし、ディスクを削除するディスク・グループを選択します。
ディスク・グループ・ページが表示されます。
「メンバー・ディスク」ヘッダーの「選択」列で、削除するディスクのチェック・ボックスを選択し、「削除」をクリックします。
確認ページが表示されます。
リバランス処理の速度を変更する場合、またはディスクの削除にFORCE
オプションを設定する場合は、次の操作を実行します。
「拡張オプションの表示」を展開します。
オプションで、「強制」オプション、または、「指数のリバランス」リストのリバランス処理の速度の値を選択します。
注意: Oracle ASMでディスクの読取りまたは書込みができない場合は、FORCE オプションが必要になることがあります。 |
「はい」をクリックし、ディスクを削除します。
ディスク・グループ・ページに戻ります。削除された各ディスクはDROPPING
の状態で表示されます。
削除したディスクがディスク・グループに表示されなくなるまでページをリフレッシュします。
注意: 削除操作およびリバランス操作が完了するまで(削除したディスクがディスク・グループ上に表示されなくなるまで)は、削除したディスクの再利用または切断はできません。 |
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Recovery Manager (RMAN)を使用して、Oracle ASMで管理されるファイルをバックアップすることをお薦めします。RMANを使用したバックアップの実行の詳細は、第9章「バックアップおよびリカバリの実行」を参照してください。
Oracle by Example(OBE)には、このマニュアルに関するシリーズが含まれています。このOBEでは、この付録のタスクを段階的に説明し、注釈付きのスクリーンショットを使用します。
Oracle自動ストレージ管理のOBEを参照するには、ご使用のブラウザで次のURLを指定します。
http://www.oracle.com/webfolder/technetwork/tutorials/obe/db/11g/r2/2day_dba/asm/asm.htm