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Oracle® Databaseインストレーション・ガイド
11gリリース2 (11.2) for Oracle Solaris
B61028-07
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B Oracleホームのクローニング

Oracleホームのクローニングでは、Oracleホームのコピーを作成し、新しい環境に合せて構成します。複数のOracle Databaseインストールを実行している場合は、この方法を使用して各Oracleホームを作成できます。既存のOracle Databaseインストールからファイルをコピーしたほうが、新たに作成するよりも時間を節約できます。この方法は、クローニング元のOracleホームにパッチが適用されている場合にも便利です。このOracleホームのクローニングを実行すると、新しいOracleホームにパッチ更新が含まれます。

リリース11.2のDatabase Controlを使用してOracleホームをクローニングする場合、除外ファイル・リストを更新する必要があります。このファイル・リストでは、クローニング操作に必要ないため、ソースOracleホームのアーカイブ時に含める必要のないファイルが指定されます。次のファイルはアーカイブに含めないでください。


注意:

Oracle Enterprise Manager Database Controlを使用して、Oracleホームをクローニングする以外に、個々のOracle Databaseインストールをクローニングすることもできます。Oracle DatabaseインストールおよびOracleホームのクローニングの詳細は、『Oracle Database管理者ガイド』を参照してください。

この付録の内容は、次のとおりです。

B.1 Oracleホームのクローニング

Oracleホームをクローニングするには、次の手順を実行します。

  1. クローニングするOracle Databaseが正常にインストールされていることを確認します。

    これは、インストール・セッションのinstallActionsdate_time.logファイルを確認することで行えます。通常、このファイルは/orainventory_location/logsディレクトリにあります。

    パッチをインストールする場合、次のようにしてパッチのステータスをチェックします。

    $ cd $ORACLE_HOME/OPatch
    

    $ORACLE_HOME/OPatch$PATHに含めます。

    $ opatch lsinventory
    
  2. このOracleホームに関連するすべてのプロセスを停止します。Oracleホームのプロセスを停止する方法の詳細は、「既存のOracleプロセスの停止」を参照してください。

  3. Oracleホーム(Oracleベースではなく)ディレクトリのZIPファイルを作成します。

    たとえば、元のOracleインストールが/u01/app/oracle/product/11.2.0/dbhome_1に存在する場合、次のコマンドを実行してdbhome_1ディレクトリのZIPファイルを作成します。

    # zip -r dbhome_1.zip /u01/app/oracle/product/11.2.0/dbhome_1
    

    Oracleベース・ディレクトリ内のadminfast_recovery_areaおよびoradataの各ディレクトリは除外します。これらのディレクトリは、後で新しいデータベースを作成するときに、ターゲットのインストールで作成されます。

  4. ZIPファイルをターゲット・コンピュータのルート・ディレクトリにコピーします。

  5. 次のコマンドを実行してZIPファイルの内容を抽出します。

    # unzip -d / dbhome_1.zip
    
  6. Oracleホームが共有ストレージ・デバイス上にある場合を除き、Oracleホームをクローニングする各コンピュータごとに手順4から5を繰り返します。

  7. ターゲット・コンピュータで、解凍したOracleホーム・ディレクトリにディレクトリを変更し、解凍した$ORACLE_HOME/network/adminディレクトリに存在しているすべての.ora(*.ora)ファイルを削除します。

  8. $ORACLE_HOME/clone/binディレクトリで、解凍したOracleホームのclone.plを実行します。次の構文を使用します。

    $ORACLE_HOME/perl/bin/perl clone.pl ORACLE_BASE="target_oracle_base" ORACLE_HOME="target_oracle_home"
    OSDBA_GROUP=OSDBA_privileged_group OSOPER_GROUP=OSOPER_privileged_group -defaultHomeName
    

    次に例を示します。

    $ORACLE_HOME/perl/bin/perl clone.pl ORACLE_BASE="/u01/app/oracle/" ORACLE_HOME="/u01/app/oracle/product/11.2.0/dbhome_1"
    OSDBA_GROUP=dba OSOPER_GROUP=oper -defaultHomeName
    

    Oracle Universal Installerが起動し、クローニング・アクションがcloneActionstimestamp.logファイルに記録されます。通常、このログ・ファイルは/orainventory_location/logsディレクトリに格納されます。

  9. 新規データベースの接続情報を構成するには、Net Configuration Assistantを実行します。

    $ cd $ORACLE_HOME/bin
    $ ./netca
    
  10. 新しくクローニングされたOracleホームに新しいデータベースを作成するには、Database Configuration Assistantを実行します。

    $ cd $ORACLE_HOME/bin
    $ ./dbca
    

関連項目:

  • Oracle Universal Installerを使用してOracle Databaseホームをクローニングする方法の詳細は、『Oracle Universal InstallerおよびOpatchユーザーズ・ガイド』を参照してください。

  • Oracle DatabaseのクローニングおよびOracle Databaseホームのクローニングの詳細は、『Oracle Database管理者ガイド』を参照してください。


B.2 クローニングされたOracleホームでのOracle Configuration Managerの構成

クローニングされたOracleホームに合せてOracle Configuration Managerを構成するには、次の手順を実行します。

  1. $ORACLE_HOME/ccr/stateから次のコマンドを実行します。

    $ rm -rf *.ll*
    
  2. $ORACLE_HOME/ccr/inventoryから次のコマンドを実行します。

    $ cp core.jar pending
    
  3. $ORACLE_HOME/ccr/binから次のコマンドを実行します。

    $ ./emSnapshotEnv
    $ ./deployPackages
    
  4. $ORACLE_HOME/ccr/binから次のコマンドを実行し、適切な資格証明を指定します。

    $ ./configCCR
    

setupCCRを使用してOracle Configuration Managerを手動で構成した場合は、クローニングされたOracleホームで次の手順を実行します。

  1. $ORACLE_HOME/ccr/hostsディレクトリのすべてのサブディレクトリを削除して、以前に構成したホストを削除します。

  2. $ORACLE_HOME/ccr/binから次のコマンドを実行します。

    $ ./configCCR -a
    

Oracle Configuration Managerを元のOracleホームにインストールし、まだ構成していない場合は、クローニングされたOracleホームで次のコマンドを実行します。

$ setupCCR